お前を玩具常識改変罪で逮捕する!
世界大会の決勝戦でデッキに入っていないカードを使った。
カードゲーム物のホビーアニメあるあるの戦いの中で成長していったりしてデッキの中に存在していないカードを創造する。スピリットモンスターズに選ばれた者とその者に適合するカードと高いセンスがあれば出来ることだ。
それはこの大会中に何度も何度も見ている。スピリットモンスターズの不思議な力を用いて未知なるカードを創り上げる。
このスピリットモンスターズをオワコンにさせる為に末広さんが考えた計画は1つ、その1つのゴールに向かって色々と行動をしており、その内の1つとして世界大会を開いた。
この世界大会には数々の思惑が裏にある。
1つはこの世界大会に優勝した場合、どんな願いでも叶える事が出来るという優勝賞品を作った。この優勝賞品はまぁ、後で。具体的にどういう風に使うかは世界中で分かる。
1つはこのスピリットモンスターズ業界の表と裏のバトラー達の実力者情報を集めること。詳細は分からないが公式が認知してないのに公式戦で使えるカードが存在しているのでその辺を洗い浚い叩き出した。
1つはこの世界大会の大事な試合の中で裏でもなんでもない表の純粋なスピリットモンスターズに選ばれた人間がスピリットモンスターズ力、要する事玩具常識改変力を用いた一般的には反則行為とする事を世間に公表すること。コレが後々玩具常識改変力を打ち消す玩具常識改変力無効化に繋がる。
「貴様、それでもスピリットモンスターズに選ばれし者か?十二使徒を操りし者か?例えスピリットモンスターズでなかろうともデッキに入っていないカードをバトルで使うのは反則行為。裏の何でもありな大会ならばいざ知らず、ルールが整備されたこのWSRGで使うとは」
魔法や呪術等の神秘的な力を使えるようになったので俺には分かる。
今、この場には2つの心のエネルギー、呪力がぶつかり合っている。1つはデッキに入ってないカードを使った折節猛火は最低だ!と言う最もな意見を持った人間の呪力、もう1つはなんでそれを判定負けされているのかが分かっていない者達の呪力。
「…………」
ヘルメットを被っていてレザースーツを着ている謎のバトラーとして居るので下手に龍一課長達に干渉するのは難しい。
龍一課長と五鹿さんは折節猛火の持つ玩具常識改変力で冬夏春秋に玩具常識改変されない様に動き成功した……俺1人で出来るのはここまでだ。俺はスピリットモンスターズに選ばれた人間としてこの決勝戦に出れる様にスーさんが仕組んだトーナメント表、決勝戦にだけ出る謎のバトラーとして戦い、スピリットモンスターズを作っている遊学社の社員に作らせたゲームバランス全てを無視したカードを使い、勝利した。
「……けるな……」
「なんだ?」
「ふざけるな!!こんなバトル、オレは認めないぞ!!」
何処の国でもあるショップ大会から地方の代表、国の代表となりこのWSRG本戦にまで漕ぎ着けた。
才賀はここに至るまでに様々な人間ドラマを繰り広げていたのを理解しているので横から突如として現れた俺が聞いたことも見たこともない明らかにゲームバランスを壊しているクソカードのみで構成した誰が使っても優勝出来るカードを用いて優勝したのを認めなかった。
「スピリットモンスターズを作った遊学社が製造をした覚えが全く無いカードを当たり前の様に公式戦で使っているお前等には言われたくはない」
『カクカク……人間というものは恐ろしいのは理解していたが勝つ為とは言え、ここまでするか!』
こっちが使ったのは遊学社が作ったカード、対するこの大会の本戦で使われたカードの何割かは公式が認知していないカードだ。
そんなカードを使ってこの大会を勝ち抜いているのだからむしろお前達の方が最低だと言い返せば【無限の暴食魔人 ソウルイーター】は俺達が行った事のクソっぷりを引いている。
『しかし……貴様、これで敵に回したぞ?』
「なにをだ?」
『全てのスピリットモンスターズの魂が宿るカード、スピリットモンスターズに選ばれし者を』
「……ならば、ちょうどいい」
【無限の暴食魔人 ソウルイーター】がスピリットモンスターズの全てを敵に回したと言ってくる。それは俺、いや、オカルト課にとって最も都合が良い展開だ。今まで動揺していた者達の視線が俺に向けられる。俺のことをスピリットモンスターズを愛していない史上最低のバトラーだと蔑む目で見ている。
「俺は公式が作ったこの世界大会で禁止になってないカードで勝利し、折節猛火はデッキに入っていないカードでプレイをした。マッチ戦で俺の勝利が決まった……さて、薄々気付いているとは思うが俺はこの世界大会の優勝賞品、どんな願いでも叶える事が出来るという権利を求めて出場した」
「……貴方はなにが目的で?」
世界大会の優勝賞品が目的だと言えば、俺の目的を冬夏春秋は聞いてくる。
「しいて言うのならば、スピリットモンスターズの解放だ」
「スピリットモンスターズの解放?……どういう意味だ」
俺のスピリットモンスターズの解放の意味が才賀は理解出来ない。
「そのままの意味……と言ってもお前達にはしっくりと来ないだろう。この世界大会、スピリットモンスターズの魂が宿るカードやスピリットモンスターズに選ばれし者が一堂に集った。調べた情報によれば壱葉来福、お前を除けば本戦開始前の出場者はスピリットモンスターズに選ばれし者か選ばれていないが魂が宿るカードを持っている」
「……なにが言いたんや?」
「お前の様にスピリットモンスターズに選ばれていない人間は世界中に居る!我が願いはスピリットモンスターズに選ばれていない者が努力をすることでWSRG本戦の様な選ばれし者にしか出場する事が出来ない大会に出場する事が出来る様にすること!!」
「……それは……いいこと、なの?」
スピリットモンスターズに選ばれていない人間でも努力をすれば世界大会に出場する事が出来る様にする。
折節猛火のサポーターとして出場関係者席に居る夕凪若葉が努力すれば世界大会に出れる様になれるという意味合いを理解していない。が、努力すれば世界大会に出れる様になる事が出来ることこそがスピリットモンスターズをオワコン化させるのに必要な事だ。
「さて、我が願いは具体的に何がどうなるのかについてだが……来たか」
スピリットモンスターズと言う人によっては神聖なバトル、そのバトルを台無しにしたと言うのであれば当然逆鱗に触れる。
それもまたスピリットモンスターズをオワコン化させる為の計画の1つで、快晴な天気だったのにありえない速度で雨雲が集まってゴロゴロと音を鳴らした。
「後は任せますよ」
俺はそう言うと魔法陣を展開した。
世界の理に干渉する事が魔法であり、俺は今、世界の理に干渉をして今から受ける攻撃が通じないという防御魔法を展開した。それが終えれば……龍一課長が俺に蹴りを叩き込んで常人ではありえないぐらいの距離を飛んだ。
ダメージは無いものの痛みはあった。だが今までの痛みからすればまだ耐える事が出来ると耐えて踏ん張って……俺に蹴りを叩き込んだ龍一課長を見た。龍一課長はスタジアム上空にある雨雲から落ちた雷が直撃している。
「
雷が直撃している龍一課長は龍一課長の固有能力、進化と退化が出来る
『裁きだ!!スピリットモンスターズを無茶苦茶にしたお前に、神の裁きが!』
「それを待っていたんだ!!」
【無限の暴食魔人 ソウルイーター】は俺がスピリットモンスターズを滅茶苦茶にしようとしたので神の逆鱗に触れたと叫ぶ。
その声は龍一課長にも聞こえていたので龍一課長は雷に耐えながらも黒色の紐の様な物を体から伸ばして雷が落ちている上空に向かって伸ばし
「捕まえた!」
目当ての物を捕まえたと叫んだ。すると雷がピタリと止んだ。龍一課長は黒色の紐の様な物を引っ張れば右が7つの天使の翼、左が7つの悪魔の翼を持った目が白色の髪の毛で隠れている男が出てきた。
『バ、バカな!?』
「バカだろうがなんだろうが構わない!遂に炙り出したぞ!スピリットモンスターズの神を!!」
自分が表に引っ張り出されるとは思いもしなかった男はありえないと言っているが、龍一課長はなんでもいいからそれが出来たと叫ぶ。今回の事件の一連の騒動、玩具常識改変力を用いて玩具常識改変罪を巻き起こした犯人が。
『まさか、全ては私を呼び出す為に!?』
「ああ、お前を捕まえてこの世界をおかしくするのを終わりにさせる!」
『私がこの世界をおかしくさせる?私の何処がだ!!』
今回の玩具常識改変罪の事件を巻き起こした犯人は気付いた。
この世界大会は自分を呼び出す為に仕組まれたものだと。そして龍一課長はこの世界をこれ以上はおかしくさせないと叫ぶが犯人は自分の何処が世界をおかしくさせているのかが全くと言って理解する事が出来なかった。
「おかしな世界に片足突っ込んでるがまだ抜け出せる!」
『どうやら意見は平行線の様だ。ならばするべきことは1つ!私とバトォ!?』
「バカですね……そうするのは読んでましたよ」
『な、何故だ!?何故バトルが始まらない!?』
龍一課長は今回の事件の犯人に飛び膝蹴りを叩き込んだ。
今回の事件の犯人は闇のバトルを申し込もうとしていたのだが闇のバトルは成立しない。五鹿さんは腰に特撮とかで出てきそうな変身ベルトみたいな見た目のベルトを装着しながらその展開は読んでいた事を言う。そしてバトルが起こさないようにされたのだと分かれば今回の事件の犯人はなんで出来ないのか理解が出来なかった。龍一課長は丁寧に答えた。
「だって、俺!スピリットモンスターズのカードを1枚も持ってねえんだもん!持ってなきゃ勝負そのものが出来ないでしょ?」
「スピリットモンスターズの闇のバトルが成立する為に必要な絶対の条件、それはスピリットモンスターズのデッキを手元に持っていること……龍一はスピリットモンスターズのカードを1枚も持っていない。どうあがいてもバトルは成立しないんスよ」
カードを1枚も持っていない、あまりにもシンプルである方法で龍一課長は闇のバトルを回避した。
龍一課長は今回の事件の犯人の首を締める。ビリビリとデンキウナギの様に体内で生み出した電撃を放った。
『バカな!?これはスピリットモンスターズの力!?ただの人間がスピリットモンスターズ以外で我等にダメージを与えるのにはスピリットモンスターズの力が必要なのに、選ばれてもなければカードを持っていない貴様がスピリットモンスターズの力をどうやって!?』
「決まってんだろ、何時かの何処かの未来でスピリットモンスターズの魂が宿るカードになる人間に俺は進化したんだよ!」
スピリットモンスターズの力が無ければスピリットモンスターズ以外の方法でダメージを与えられない。だが龍一課長はその常識を撃ち破る。いや、常識を守りながらも常識を越えた。
「久々に見たけど課長の能力チート過ぎるわ」
今回の事件の犯人を抑え込む龍一課長。
そんな龍一課長を見ながらスーさんは俺の方に近づいてきて龍一課長がチートだと言った。
龍一課長の能力、それは進化と退化を過程を飛ばして自由に操るもの。
魔力を作りすぎた末に霊力を生み出せなくなったが代わりに魔力を生み出せる種族であるエルフなった人間が居る。
誰かを心の底から憎しむ力で龍となった。
高い徳を積み煩悩を捨てて悟りを開き仏になった。
血液を求めるあまり吸血鬼になった。
悪行を重ねた末に妖魔の類となった。
道教の人間となり難しい術を会得して仙人になった。
神様の血筋ではないが神に干渉を受けたり歴史に名を残す偉業を成し遂げた後に神様になった。
動かす必要が全く無くなったから耳を動かす能力が退化した。
子供の頃は普通に聞こえたモスキート音が大人になって聞こえなくなった。
そんな人間達がこの世界には色々と居る。特殊な環境下の中でなければ成し遂げる事が出来ないものもある。
龍一課長はそれらの過程を全てすっ飛ばす。根本的な部分から異なるものやあまりにも特殊すぎる先天性の突然変異種ではない限り、人間から後天的に◯◯になれた、なった、出来なくなった、退化した等の前例があるのであれば、その一例が何処か遠い未来で生まれるのであれば、その種族に進化したりその能力を手に入れる事が出来る。
龍一課長が今回の事件の犯人をボコボコにする事が出来ているのは、何時か遠い何処かの未来でこの世界の人間がスピリットモンスターズの魂が宿るカードになれるので、その進化や退化の過程をすっ飛ばして、魂が宿るカードの魂になってスピリットモンスターズの力を手に入れたから。
「能力名、
進化を繰り返すことでその種族の長所や能力を引き出す万能性があるが真に恐ろしいのはそこではない。
ボコボコにされた今回の事件の犯人は1枚のカードとなった。1枚のカードとなってもまだ龍一課長が今回の事件の犯人を掴まえるのに使った黒色の糸の様な物が1枚のカードと繋がっていた。
『力が!力がぁああああ!?』
神々しい力を感じ取れる今回の事件の犯人のカードから神々しい力が消えていく。
カードのテキストもカードの攻撃力も防御力も一切書き換わらない。ただただ神々しい力が消え去った。
「進化も可能であれば退化も可能……超常的な存在をなんでもない普通の人間や普通の魂にまで退化させる。それが課長の技、通称
スーさんが説明を終えれば今回の事件を起こした犯人がカードとなったものから神々しい力が一切感じれなくなった。
五鹿さんがそのカードに触れれば腰に装着していたベルトから赤、青、黄色、紫、緑の球が出現し1つ1つが順番にカードにぶつかった。この世界ともスピリットモンスターズの世界とも違う概念が異なる世界のエネルギーで封じ込めた。
「俺はこんな形なので、スーさん」
「ああ」
素顔を見せない謎のレザースーツを着たスピリットバトラーと言う状態なのでスーさんに任せる。
スーさんは五鹿さんが封じ込めた今回の事件の犯人、たった1枚のカードを手にした。
「【原初の神 パンゲア】お前を玩具常識改変罪の容疑で逮捕する!」
玩具常識改変罪を起こした今回の事件の犯人、【原初の神 パンゲア】をスーさんが逮捕した。
お前を玩具常識改変罪で逮捕する! アルピ交通事務局 @arupikoutuujimukyoku
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