家に帰ったら、知らない人が首吊っていました。

近郊

第1話

 家に帰ったら、知らない男の人が首吊っていました。


正確には吊ろうとしてたんですけど。



とりあえず止めさせて話を聞いてみたら、私の家に盗みに入ってたらしいです。


でもほんとは盗みなんてしたくなくて、脅されて、なんてことを語ってましたよ。

で、私の部屋に入ったときに縄があったので、嫌なこの日々から抜け出そうと……。という話だそうです。

あるんですかね?そんな突発的な……。

ていうかそもそも、人の家で自殺とか、迷惑甚だしいですよね。

でも結果その人他の部屋に入ってなかったし、私優しいんで、今するのは勿体無いとか、これから楽しいことあるよとか説得続けたら泣きだしてでていきましたよ。


刑事さん、その人見つかりましたか?


……そうですか。

私の家を出たっきり、行方不明なんですね。


え?

さあ、私は知りませんよ。

どこかで人生やり直してるんじゃないんですか?








 「どう思う?」

「さっき聞き取りした女の方ですか?

話は不自然でしたけど、動揺はしてないみたいですね。警察の俺達が家に来たときは、さすがに驚いてたみたいですけど。」

「確かに、"遺体で発見された"男の話題をだしても、動揺は見れなかったな。もしあの女が事件に関わっていたとしたら、''行方不明"だという嘘に食いついたはずだが、そんな様子はなかった。」

「やっぱり白ですよ。あの女。防犯カメラも、やっぱり……。」


「ここ数年、あの女の周りは変死者が多すぎる。何かあるとは思っていたんだが……。」






 ……刑事達は話し込んでいるようだったが、結局、諦めて帰ったみたいだ。



私の「コレクション」にも、気づかずに。



別に、あの侵入者をコレクションに加えるつもりは無かったけど……。人助けって、気持ちいいし?

でも、大量に縄があった理由 聞くし、

挙げ句の果てにコレクションがある部屋、見ちゃうし……。

「今回は仕方ないけど、次は怪しまれないようにやらなきゃ。」


みんなも、気をつけようね?






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家に帰ったら、知らない人が首吊っていました。 近郊 @kinkou

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