この世界には、こいつらが居ればそれでいい。
ボーミーツガールにセカイ系。
型にはめるとするならば、狭い人間関係が、やがて社会や地域などの中間項を挟まず、直接的に世界の危機や運命を左右する物語構造を持つ作品群のそれですが、この作品に「柵」はない。
ただ拡がるはその世界は、初めて触れるはずなのにどこか懐かしい。
そして、ソラシルニンジンは、腐らない。
心の奥底ではそれが何なのか分かるはずなのに、それがどうでもよくなるほどに突如として押し寄せる、暴風にワタリドリ、そしてシマナガスクジラ。
でもそれでいい。
宝の地図を手に入れたとして、それを追い求め目指すのが「スジ」であったとしても、その一行の触れ合いや掛合、そして冒険を肌で感じる事もまた醍醐味である。
だから、宝はいらない。
たどり着くころには、同等かそれ以上のものを手に入れているはずだから。
それに、期待感の塊であるソラシルニンジンは腐らない。
その先にあるような気がしてつかみどころはない。
でもそれでいい。
転結に至る怒涛のハイライト同窓会だけでなく、どこを切り取ってもその果肉はみずみずしく新鮮で、口当たりも林檎のようで。
個人的な好みだけで云えばエージェントクラリのプロファイルの方が好きですが、間違いなくこれは氏の最高傑作であったはず。
読んだ後ひとりカラオケに行きたくなる、そんな作品です。
前々からビーデシオンさんの作品は読んでいたんですが、この作品を読み終えた時、やっぱりこの作者は本当にどれだけ追い込まれても諦めず、必死に足掻くキャラたちを描くのが上手いなと思いました。
少年が少女と出会って変わっていくよくある物語だけど、その中で紡がるキャラたちの熱い想いが滲み出て溢れてる。
それが今回は作中で流れる歌に込められた歌詞にも込められていて、あれこれ悩むことが多い中でそれを読んだ時、めちゃくちゃ勇気が貰えるでした!
小説だからメロディーはないし、頭の中で想像しないといけないけど、書かれた歌詞を見て、これはめちゃくちゃ熱くて、勇気を貰える歌なんだろうなと思えました。
テリアはもちろん、ジオットも内に秘めた熱い思いや夢を持ってる。個性的なキャラたちが多くて、ムカつく悪役もいるけど、そいつらも最後に拾って、夢に向かって進んでいく彼らの物語を読めて良かったです。
でもね、これは続編希望です!続き読みてぇ~!ジオットとテリアがこれからどんな旅するのか読みたいです(願望)
後、リオル兄さんはずっと推しだったんですけど、ナターシャさんも推しになってしまいました!
ジオットとテリアは幸せになれよ~!!
めちゃくちゃな文章になってしまいましたが、最後にこれを言って絞めたいと思います。
最高でしたー!!!
飛んでください。
それだけしか言えません。
それほどまでに、この作品には熱烈な、激しく愛おしい、素敵で素晴らしい物語が詰まっています。
光る原石。そんなの勿体ないです。
もっともっともっと光って、太陽となって、たくさんの人を照らしてください。
焼いてください。心を、燃やしてください。
この作品にはそれだけの力があります。
最高のボーイミーツガール。
最高のジュブナイル。
最高の空の物語。
さあ、飛んでください。
私はこの作品を、ずっとずっと応援しております。歌を歌いながら。
翼を広めて、空を知れ。
この作品なら、どんなに荒れている物語の大空も、飛んでいけるはずです。
とりあえずアニメ映画化待ってます。
最高でした。
最高の物語、本当にありがとうございました!!
読み終わってすぐは、「ウワワワワワワワワ」や「クゥゥウゥウゥ」、「……アッサイコウデス」など、上手く言葉にできない「良さ」をただただ声に出す人となっていました。
本当に面白いほど絵が浮かびます。特に第五章がとても良い……。
その光景を直接見ているかのような不思議な感覚がしました。
暖かさも冷たさも、主人公・ジオットさんたちが経験したものすべてを浴びました。これはもう完全に浴びました。
とにかく鳥肌が立ちました(覚えているだけでも6鳥肌は確実)。
泣いたり笑ったり、そうやって自分の感情を表すことを忘れるくらい、物語に夢中になっていました。
目がするすると文字を吸い込んでいて、でもしっかりと意味を理解していて、気づいたら読み終わっていて……。
「いつの間にこんなに読んだのかな?」と時計を見てみたら、読み始めてから数時間が経っていて驚きです笑
キャラクター、最高。
展開、最高。
読みやすさ、最高。
すべて、最高。
とにかく、最高。
星3つじゃ足りないくらいです。……あの、どうして星って3つが最大なんですかね。
ちなみにですが、私の推しキャラはテリアさんとリオル兄さんです!!