最近、何読んだ?
ネイさん
仁義なきキリスト教史って読んだ?
さて、皆さんは何かしらの信仰ってお持ちですか?
どうもネイサンです。
唐突の質問に面食らった方も多いと思いますが、私自身、特定の信仰を持っているつもりはありません。
そうは言っても、宗教という概念や文化に対しての興味はありますし、歴史オタの側面もありますので、度々宗教関係の書籍には手を出しています。
完全に興味本位ですね。
それに、コンビニの店長なんてやっていますと、異国の従業員を雇うことも度々ありまして、その際の基礎知識として頭にいれている側面もあります。
イスラム教に改宗し、初のラマダンで体調を崩したので休みを・・・といわれたときは面食らいましたが、成程なぁと思ったものです。
・・・こう、宗教系の話ってやりにくいですよね。
異国の従業員にも、日本人とはその手の話はしない、出来ないと言われたことがあります。
さて、そんな私のKindleにある日表示された本のタイトルが、
『仁義なきキリスト教史』
とんでもねぇタイトルの本ですよね。
なんて?と二度見しました。
ふわっと帯だかの説明書きが目に入ったのですが、
『広島弁で、ヤクザ風にキリスト教の歴史を描いた作品』
なんて???
その、良いの?
そんなんして?
ちくま文庫、マジか?
そう連想した時点で既に購入していましたよね。
こちらの作品は、架神恭介先生の著作で、
『キリスト教の歴史をヤクザに仮託して描こう』
というテーマで書き上げられた作品です。
まあ待て。まだだ。
まだ、興味を惹けるんだ。
もう少し俺の話を聞いてくれ。
この本は面白いんだ。
キリスト教に軽く触れる漫画でしたら、『聖お兄さん』なんかがありますが、なんといいますか、この作品は、気が滅入るような展開の多いキリスト教の歴史を真っ直ぐに描いたものと感じました。
宗教の個人に対する救いや社会的な必要性を説いた書籍は多くあります。
しかしながら、キリスト教に限らず、歴史上、権力の集まるところには陰惨極まる出来事があるのも事実。
そして、現在では想像も出来ない程に『暴力』が日常にあったのも事実です。
それを、日本人に分かりやすい『やくざ』というイメージを用いて描かれた作品なわけですが、あとがきで筆者も記されていますが、これは『娯楽作品』。
筆者の注意書き通り、『資料の解釈を超えたレベルでの演出が少なからず含まれている』のは、読まれる前に注意すべきだと思います。
私自身、どっからどこまでが演出なのかは、まあわからんな、と思いながら読みました。
日本史だろうがなんだろうが、歴史というのを紐解けば『美化された』ものは数多くあります。
それの負の側面だけを身勝手に歪めて描いた作品にもぶち当たった事はありますが、こちらの作品は、可能な限り学問的に誠実であろうとされているのが随所で感じられたように思いました。
要するに、
『話の説得力がエグいし、エンタメ要素もあるし、知的好奇心も刺激される』
とんでもねぇキリスト教に関する入門書もあったもんだ、と良い意味で読了後には思いましたよ。
三位一体やルターといった学校で習うところも出てくるのですけど、理解が深くなりますよ。
ただ、この作品、万人にお勧めするか、と言われるとちと考えます。
多少なり歴史や宗教を知ってる人が読めば、
『こいつぁ良く出来てるな・・・』
となりますし、更に調べてみよう、と好奇心まで刺激されるのは間違いないと思うんですけど、
全く歴史にも宗教にも興味がない、知らん!という人が読んだら、
『おっかなすぎひんか、キリスト教!?』
となりそうなんですよね。これ、娯楽作品ですからね。
全部真に受けちゃ駄目ですよ?
そう言う意味では賛否はありそうですけど、間違い無く読み物としては逸品だと私は思いますよ。
まあ、読み始めてびっくりはしましたけど。
最後に、読書後に思った私の思いを言わせてください。
『モーセさん、可哀想過ぎひん?』
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