第三話 サキュバスに無知属性は要らない

「まあ、せっかくだし。早速おっぱじめるか」


 俺は泣き止んだリナを見てズボンを脱ぎ始める。


「え、何するの?」


 すっかり威厳たっぷりの口調が崩れて少女らしくなった。


「何って、最高の快楽ってやつを与えてくれるんだろ?」


「あ、ああ! そうだ! おぬしの命と引き換えだがな…って、え?」


 パンツ一枚になった俺を見て顔を真っ赤にさせる。


「は、恥ずかしい恰好してどうしたの!?」


「だから抜いてくれるんだろ?」


「抜くって?」


 顔を手で覆いながらも指の隙間から俺を見た。


「性器と性器をがっちゃんこするんだよ」


 俺はパンツも脱いで裸になった。


「いや! 破廉恥!!」


「…サキュバスからその単語は聞きたくもなかったな」


「早く服を着てよ!」


「だったらどうやって気持ちよくなるんだよ」


 仕方なく服を着てリナに問いかける。


「そ、それは…。ってどうするんだろ」


 不思議そうに宙をあおいだ。


「おいおい、無知属性の特典付きときた…」


「無知属性って?」


 俺は肩を落としてやれやれと頭を横に振った。

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