『短編』フリージアの花が守る魔法ギルド ~命の輝きを護る者たち~
寿明結未
第1話 魔法ギルドの始まり……
――冒険者にとって、力とは全てである。
どの英雄譚でも、力ある者は勝者であり、それを支える後ろのことなどほとんど語られることはない。
それこそ、勇者と共に魔王を打ち滅ぼしたと言われる職に至っては、有名どころはいつも前衛の戦士であったり騎士であったり……。
魔法職や回復職と言われる裏方が語られることはほんの一部。
それ故、花形と言われる前衛職は褒めたたえられるものの、裏方と言われる魔法職は不遇な扱いを受けることが基本であった。
それこそ、パーティの中でも荷物持ちはまだマシな扱いをされるほどに……。
故に、魔法職しか選べなかった者たちは日陰で生産系の副業をしながら細々と耐えるのが当たり前だった。
しかし、そんな魔法職の者たちは【とある少女の悲惨な死】を知り、激怒する。
奴隷よりも酷い扱いを受け、
寝る間も惜しんでパーティのために尽くし、
最期は、自分たちが助かるためだけに、その少女を餌にした。
彼女の死に際は、何もかもを諦めた瞳から零れ落ちる涙と……慈愛に満ちた微笑みだったと伝えられている。
少女の名は『フリージア』……享年12歳の回復職であったと言われている。
◇◇◇◇
現在、このオルタシア大陸には多数のギルドが存在する。
冒険者を一手に扱う【冒険者ギルド】に、商人や商いを行うための【商業ギルド】、そして武器や防具に欠かせない【鍛冶ギルド】に、冒険者たちが必ず使う回復アイテム等を作って売る【錬金ギルド】……。
昔はこれが基本だったのだが、かのフリージア事件が起きてから新たに作られたギルドがもう一つ――【魔法ギルド】である。
魔法ギルドは冒険者ギルドとは切り離されて作られている。
自分の持って生まれた職が魔法職だということを恥じることなく、そしてフリージアのように悲惨な目に遭わぬよう、魔法職を守るために作られたギルドである。
魔法ギルドの紋章は、少女フリージアの名から、花のフリージアの模様が使われている。
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『短編』フリージアの花が守る魔法ギルド ~命の輝きを護る者たち~ 寿明結未 @taninakamituki
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