第3話 ローランドとリンチュウ・96

 部下Cの斬撃!右上からの袈裟(けさ)斬り!

キン!

ティナは両の小太刀を右横に寝かし―

頭上で受け止め――

ギリリリリ!

その刃をすべらせ右に受け流すと――

両の手首を返し―

部下Cの脇腹を深くえぐり斬る!!

部下Cは、くずおれた……。

「我流(がりゅう)、かすみ二段。」

 部下達は息を呑んだ。この少女、強い。

「さぁ、かかって来なさい!」

ティナが前に出る。

ジリジリ。

部下達は逆に後退する。みな、死が頭にちらつく。

その立場になって、初めてわかった。

死にたくないと。

まだ生きていたいと。。。

「ほら、どうしたの?」

内心悔しい。だが部下達に、この状況を打開する力は無かった。

ジリジリ。

ティナがさらに前へ。

「クソッ!」

死を覚悟して、部下Dが短刀を持って突進する!

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