第47話 給仕の制服

 次の日の朝、シャノンさんがメイド服を持ってきた。


「フェリス様。ここでの給仕の制服は、こちらとなっております」


 メイド服を手渡される。


 俺が、これを着るのか。


 いや、外見は一五の女の子だ。このヒラヒラの可愛いメイド服を着たとしても、決して変態に見られる事はない。


 見られる事は、ないが……。何故か、かなりの抵抗が……。


「どう、なされました?」


「あ、いえ、何でもないです」


「そうですか。私は部屋の外でお待ちしておりますので、お着替えになられましたら、お声を掛けて下さい」


「はい」


 くー! 着るしかねえ!


 俺は抵抗を感じつつも、何とかメイド服に着替え、シャノンさんに声を掛ける。


「フェリス様、よくお似合いです」


「あ、有難うございます」


「それでは、まず給仕のお仕事ですが……」


「はい」


「フェリス様には、レッド様の身の回りのお世話をして頂きます」


「はい」


「炊事、洗濯、お掃除、その他にもレッド様からのご要望があれば、それらの仕事を宜しくお願い致します」


「はい。あ、あの……」


「何でしょうか?」


「あ、いえ。やっぱり、いいです」


「そうですか」


 エッチな要望も聞かないといけないのかと、シャノンさんに確認しようと思ったけど、流石にそれはないよな。


「それでは、早速ですが。レッド様のお部屋に行って、レッド様を起こして頂けますか? その後は、フェリス様にお任せします」


「はい、分かりました」


 俺はメイド服の姿で、レッドの部屋に向かった。

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