3、error
〜【ダンジョン探索者ギルド】〜
「ラドゥ君、ここが探索者達が集うギルド…“ダンジョン探索者ギルド”だよ」
「広いんだな」
「まぁ何十、何百人と人が来るからね。広くないと収まりきらないんだよ」
「ギルド長! ラドゥさんは任せて、私は素材の換金に行ってきてもいいですか?」
「あぁ、いってきていいよ。さてラドゥ君はとりあえず探索者になる為の手続きをしてもらうよ」
「何をすれば良いんだ?」
「それは彼女が担当してくれるよ。それじゃあ後は頼むよ」
「お任せください、ギルド長。ではラドゥ様ですね、この書類にご記入ください」
「了解した」
ーーーーーーーー〔書類内容〕ーーーーーーーー
1、あなたのお名前をご記入ください
ラドゥ
2、あなたの性別をご回答ください
男性
3、あなたが得意とする戦闘手段をご記入ください
刀を使った近接、魔法や投げ槍等を使った遠距離
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「書き終わったぞ」
記入済みの書類を受付に渡す
「では確認いたします。……はい、大丈夫そうですね。では次にこの水晶に手を乗せてください」
「これは何だ?」
「これは犯罪等を犯していないかの確認です。何も映らなかったら問題ありません」
「そうか…これでいいか?」
水晶に手を置き、少し待つ
「何も問題は無さそうですね。では最後に実力テストとLv測定がありますので、こちらへ向かわれてください」
ラドゥは受付に渡された案内図の通りに歩いていく
【試験会場】
「…ここか?」
案内図の通りに進んだラドゥは少し開けた闘技場の様な場所へと着いた
「君か? 探索者希望の者は」
「そうだが、貴様は誰だ?」
「私はこの探索者ギルドの試験官を務めている、ラディールと言う者だ。よろしく頼む」
ラディールと名乗った大剣を担いだ大男がいた
「我はラドゥ、唯一無二の吸血鬼である」
「ラドゥか、ここでは実力を測る試験を設けている。まぁ分かっているとは思うが、一定以上の実力が無いと探索者にはなれんからな」
「そうか、では始めてくれ。さっさと探索者とやらになりたいんだ」
「自信たっぷりだな! 試験内容は試験官の俺と戦い、己の実力を示せ。示した実力が一定範囲に達していたら合格だ」
「早く始めてくれ、でないと楽しめんだろう?」
「それじゃあ開始だぁ!」
ーーーーーーーーーー
ここの戦闘シーンは無いです。
ラドゥがラディールの大剣を素手で叩き割り、掌底で壁にめり込ませて終わりだからです。
では、戦闘後へ
ーーーーーーーーーー
「はっはっは! まさか素手で剣を折られるとはな!」
「当然だ。それで俺は合格か?」
「当たり前だろうが! これで合格じゃなければ何の為の試験だ!」
「確かにそうだな…それで我は次どこへ行けばいいんだ?」
「次はLv測定テストだな、試験会場に入ってきた場所から左の通路を真っ直ぐ進むと係の役員とLv測定機がある。そこでLvを見てもらい、ギルドカードが発行される」
「なるほど、感謝する」
「良いってことよ。探索者になったら頑張れよ!」
「ではな」
ラドゥは試験会場を後にし、Lv測定へと向かった
【Lv測定室】
「試験、お疲れ様でした。お名前を教えてください」
「ラドゥだ」
「はい、ラドゥさんですね。ではこちらへどうぞ」
ラドゥは促された通りにLv測定機の前へと進む
「まず、ラドゥさんはLvについてどれくらいご存知ですか?」
「我はLvというものを知らなかった、無知と言ってもいいくらいだな」
「なるほど、ではLvについてご説明いたします」
ーーーーーーーーー
Lv(レベル)は簡単に言うと、
《その人の実力や精神力、どれくらい戦闘慣れをしているかの合計を数値化したもの》
と考えてもらって大丈夫です。
ーーーーーーーーー
「なるほど…説明感謝する」
「いえいえ、ではこの測定機に手を出してください」
「あれか? 犯罪を犯していないかの確認の水晶と同じやり方か?」
「いえ、こちらは触れた者のLv測定の結果を向こうの別の係員に送る仕組みです」
ラドゥが測定機に触れると、係員が持っている端末から連絡が入る
「……すみませんリーダー、少しこちらへ来ていただけますか? ラドゥさんの測定結果で相談というか少しトラブルが…」
「分かった、すぐ行く…ラドゥさん、少しこちらでお待ちください。少々トラブルが起きたようなので確認しに行ってきます」
「む? 了解した」
「リーダー、この結果は……」
「普通はありえないな…」
測定結果“Lv:error”
「ラドゥさんにもう一度やってもらいますか?」
「そうしようか、初めてだよ…Lvがerrorとか」
「ラドゥさん、どうやら機械に不具合があったようで…すみませんがもう一度お願いしてもいいですか?」
「別に構わないぞ」
「どうだった?」
「駄目です! やはりerrorと表記されてます!」
「ラドゥさん、残念ながら…貴方のLvは私達では測定できなかったみたいだ。すまない」
「気にするな、Lvが分からずともダンジョンには行けるのだろう?」
「まぁ行けますが…」
「なら問題無い、こちらこそ悪かったな」
「いえ! ラドゥさんは何も悪くは無いので!」
「そうか、この後は受付に戻ったらいいのか?」
「そうですね、そこの扉からホールへ行けますので」
「では感謝する。ではまた」
「はい、お気をつけて」
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