第14話 援軍1

 徳川家信は、徳川宗家の当主である。

齢(よわい)25。竹中官兵衛からの援軍要請を

受け、駿府(すんぷ)にて

隠居中の父に

電話連絡する。

「大御所様。」

「おう、家信。

 なんだ?」

「官兵衛先生から援軍要請があり、

 引き受けました。」

家信は亜父(あふ)のように官兵衛を慕っていた。その兵法、その見識、そして政治力。

天下に並ぶ者はいない。

「戦か?」

「はい。」

大御所は血がたぎるのを感じ、自重する。

戦となると、自分の歳をわすれてしまう。

「大坂城が乗っ取られたと。」

豊臣家は、いまや征夷大将軍。武家の頂点だ。

その命に従うは、至極当然のこと。

「行ってこい。

 どぉ〜んとな。」

「はい!」

「ならば家信。」

「はい。」

「伊達みきお君を、軍師とすればいい。」

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