第12話 宝の山3

〜よろず屋だん吉〜


「銅さん、トラック借りたいんやって?」

だん吉社長が、笑顔でやって来た。表の品も

裏の品も、さばくならこの店だ。

「一台、お借りできますか?」

「もちろん!」

「どうするんでっか?」

たくやにはまったくわからない。何かを回収するつもりだろうが、それはなんなのか?

「この辺りは、宝の山や。」

「宝の山?」

「来ればわかる。」


 億田の運転で、川のそばに来た。トラックは道の端に停め、橋の下へと歩く。

「あ〜〜!

 わかった!

 兄貴わかりましたわ!」

そこには、いろいろな物が散乱していた。テレビ、

エアコン、マッサージチェア……。車もある。

「使わなくなったゴミも、

 工夫すれば金(かね)になる。

 皮肉な話や。」

たくやは大きくうなずく。捨てる前にだん吉社長を頼るべきだ。

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