第3話 ベタに「ステータス オープン」
「今の音声って、何?」
『システムボイスや。レオがなにか行動を起こすと、アナウンスが流れるで』
「じゃあさ、さっきのアナウンスの意味って何?」
戦闘用の人格ってのが、私に搭載されたらしいけど。
『今はキャラメイクの段階やから、言動次第で特殊な【キャラクター専用スキル】が付属したりするんよ』
ガイド役のダリから、そう説明を受ける。
キャラメイクの段階で特性をイメージすると、キャラ特有の特技を手に入れられるそうだ。
「私専用のスキルが、あるってことなんだね?」
『せや。ただし【専用スキル】を手に入れるには、【
「ストリーマー・ポイント?」
この世界の【ストリーマー】は、なにかキャラに沿った行動する度に【
『ポイントの獲得方法は、戦闘だけやない。人助けをしたり、特殊な武器を作ったり、どない行動をとっても、獲得できるんやで。キャラクターの性格に沿っていたら、の話やけど』
成長してもらえる【スキルポイント】以外の、ボーナスポイントだ。
StPを割り振ることで、ストリーマー限定の特性が取れるという。
よって、StPはストリーマー限定の特典である。
同じように活動している【リスナー】は、成長はするけどStPまで得られない。
いわゆる、ストリーマーの個性のようなものである。
「じゃあ、『無敵になろう』と思ったら、できちゃう?」
「それはムリやで、レオ」
あくまでも、常識の範囲内での、個性がつく。性格や、性能など。
無敵とか不死身、不老不死とかは、常識を超越しすぎている。
[現在、ストリーマー固有スキル:【戦闘用人格】を手に入れました。StPを消費しますか?]
戦闘用人格の説明が、私の頭に流れ込んできた。
おっと、ステータスのチェックを忘れていたよ。
「ステータス、オープン!」
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
◎ 名前
レオ・シズマ
◎ レベル
一
◎ ステータス
体力:五
魔力:五
敏捷性:五
命中度:五
(残りステータスポイント 一八)
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
■特性■ 【戦闘用人格】
取得時消費StP:二
文字通り、戦闘時に発動する人格。
普段は眠っているが、モンスターとの戦闘になると、別の人格が顕現する。
その間、【生活用人格】が消耗した体力や魔力を回復させることが可能。
戦闘用人格も、生活用人格と入れ替わることで、消耗した力を回復する。
◯ペナルティ
生活用人格で戦闘をすると、魔力の消費、受けるダメージが三倍になる。
また、こちらの魔法の攻撃力、回復力が自他ともに三分の一になる。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
私の目の前に、拡張現実でアナウンスが表示された。
なるほど。ちゃんと人格変化には意味があると。
[StPを消費して、【戦闘用人格】を取得しますか?]
ああ、ゴメンゴメン。また聞き返されちゃった。
質問の下に、『はい』と『いいえ』の選択肢が。
「取りまーす。ポチっとな」
もちろん、『はい』を押すでしょ。だって厨二病だよ? ロマンに振らなきゃウソになっちゃうでしょーが。
「他にも、項目があるね?」
『そっちは、普通の【スキル】やな。常時発動のパッシブスキルに、行動の際に発動するアクティブスキルや』
「スキルポイントとストリーマーポイントは、別なんだね」
『せやで』
ダリの説明を受けながら、スキルにポイントを割り振る。
武器の命中率が二〇%アップする【鷹の目】と、プラズマによる無属性攻撃を繰り出す【プラズマセイバー】を手に入れた。
戦闘以外では、アイテムの取得率がアップする【よくばりさん】を。【よくばりさん】に多く振る。三ポイントだけは、温存した。
「キャラメイクは、どっちに重点を置こうかな」
戦闘に寄せるか、クラフトなどの生活面の向上か。
『キャラメイク中は時間が止まってるさかい、じっくり考えたらええで』
「はーい」
この手のゲームは、目的を決めるより、「なにをしないといけないのか」の把握が大事だ。
お腹が空く設定なら、ゴハンが最優先である。
夜になって魔物に襲われるのなら、家を建てることが重要になってくるし。
「うーんと? 【ステータスポイント】と【スキルポイント】は別、と」
戦闘は、ステータスを上げることで乗り切ろう。なんといっても、戦闘は基礎能力が結局大事だし。
今のところ、奇をてらった戦闘スタイルなんて考えていない。右も左もわからないのに、トリッキーなファイトタイプなんて博打でしかないのだ。死にスキルなんて取ったら、目も当てられない。
『ちなみに腕力も魔力も、作物を育てる力やクラフトにも影響するで』
腕力と魔力に均等に、ポイントを振っていく。
『レオは、魔法戦士タイプを、目指すんかいな?』
「特化型よりも、均等分けのほうがいいかもね」
ボッチだから、なんでもできる必要があるし。
難易度が上がっていくにつれて、ファイトスタイルを確立させていけばいいでしょ。
仲間ができれば、自分の立ち回り方も変わっていくし。
いるかどうか、わからないけどね!
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