第2話 空虚
翌日 登校して最初の休み時間 私は三人の友達に囲まれた。
最初に会話の口火を切ったのは椎名琴美 通称琴ちゃん 彼女はバスケ少女だ。
「美里 昨日病院行ったの?大丈夫なの?」
「うん 大丈夫だよ ちょっと疲れがたまってただけでなんともないって」
「それならよかった 心配したんだからね」
「本当そーだよ うちらの心配した気持ち返して!」
心配性で少し気弱なのが北川沙織 ギャグぽく返したのが安城優菜だ。三人共大切な友達 親友とも呼べる存在。
授業と授業の間の時間は短く次の授業の準備もありその後は他愛のない会話があるだけだった。
学校での一日が終わり、下校する。 私は自転車通学だ。両親は体力の事を考えて電車通学にしたらと言ってきたが逆に体力は落とさない方がいいだろうと断った。
駅での大勢の人の波は苦手だ。でも近くに人は居てほしい。そんな事考えながらなんだそりゃと一人で苦笑する。
河原には通行する人が適度にいる ほんと適度に。だって一人だと泣いてしまいそうだから。
感情に押しつぶされそうだから。河原に吹く本来なら心地よい風が私の心に冷たさを吹き込む。これから何の為に生きればいいの?何かにすがるの?一年 一年しかない 一年で何かできる?意味のある事。
その時河原のグラウンドで練習してる子供の野球チームが見えた。何故だかわからないけど私は自転車のペダルをこぐのをやめていた。自転車から降り座り込んでチームを見つめていた。
「なんでだろう。野球ほとんどしらないのに。」
見つめていた野球チームに違和感を覚えた。練習じゃなくチームメンバーは一か所に集まっていた。ミーティングかな?違うみたいだ。ユニフォームを着た子供たちの中に一人だけ私服の子がいる。
その子はその子はユニフォームを着た子達に突き飛ばされていた
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