オルヴォワール外伝 湾岸バトル
H∧L115
第1話 その名はグロリア
湾岸ノヴァ
ー大黒pa&湾岸線 G&Rー
1992
俺はあるcmを見て
ただの高級セダンに一目惚れした
名前はグロリア
更にこう言えばわかりやすいだろう
セドリック、グロリアで セドグロと
そうスポーツセダンですらもない
ただのatのセダンだ
ジョージ「セドグロを買ったのか」
ノヴァ「まあな 色々と必要かもしんねぇし」
ジョージ「安定のVQか」
ノヴァ「なぁーにエンジンルーム開けてんだぁ?」
ジョージ「atお前にはもったいないな」
ノヴァ「…?」
ジョージ「カスタムの予定は?」
ノヴァ「とりあえずはこの似合わない端のライト
黄色やつを白に変えるってぐらいかな」
ジョージ「速い車には興味は?」
ノヴァ「別にないが まさかいじくれって?」
ジョージ「その通りだ」
ノヴァ「おいおい納車したばっかなんだぞ」
ジョージ「ふむ…まあいい無理は言わない」
z31のドアを開けるジョージの運転席は
ノヴァと違いレーシングチックだった
ノヴァ「速い車ねぇ?」
次の日ノヴァは車店へ向かった
ノヴァ「ん、グロリアだ」
そのグロリアはひどいぐらいに
シャコタンになっていた
ノヴァ「うへぇ…趣味悪いな」
駐車をして店へ入る
ノヴァ「タイヤ…どれも同じにしか見えねぇな」
店員「何かお探しですか」
ノヴァ「ん、ああグロリアに入るタイヤを探してる
スポーツタイヤ?ってので」
結局ノヴァはどれも見たが買いはしなかった
どれも同じにしか見えなかったからだ
ノヴァ「後ろの車…煽ってんな」
道を譲ると その車は速い
スピードで抜けていき
アフターファイヤの音だけが残った
ノヴァ「速いな…」
前には誰もいねぇ
そう少しだ…少しだけ
真似てみたくなった
グロリアをベタ踏みにした
ノヴァ「思った通りさ全然違う…迫力すらもない
カッコ悪い 車なのかグロリアは」
ただの高級セダンに俺は何を求めてんだ
当たり前のはずなんだセダンのAT車なんて
走りの安定そして快適それだけで十分なんだ
けどこいつは音楽の爆音に
シャコタンにされるだけなんだ
周りが残念な車を俺は選んじまった
少しだけ俺はこいつを哀れな目で見てしまった
一目惚れした車なだけあり
愛着がもう来ちまった
なんだか悔しいよ俺は
ーーーー
ノヴァ「なあジョージ」
ジョージ「どうした」
ノヴァ「スポーツタイヤってなんだ」
ジョージ
「そのままの意味でスポーツ走行する
車が履くタイヤだ」
ノヴァ「じゃグロリアには無理なのか」
ジョージ「興味出たのか」
ノヴァ「ちょっぴりな」
ジョージ「よしガレージに行こう」
ガレージでエンジンルームを開けた
ノヴァ「タービン?マフラー?」
ジョージ「最初の基本だ」
ノヴァ「入るのか」
ジョージ「入るだろう」
ノヴァ「…よくわかんねぇな」
ジョージ「しばらく預けて見ないか?」
ノヴァ「グロリアを?」
ジョージ「悪化した燃費の悪い
カタツムリにならないことは 約束する」
ノヴァ「まあいいぜ 速くしてみな」
所詮はセダン、スポーツカー並みに
なんてなれはしない
でもあのクーペはなんであんなに速いんだ
そうだ思えば同じ音と爆音を鳴らしてる
これもカスタムなのか?
ジョージ「鍵を グロリアを俺の
ガレージに入れてくる」
ノヴァ「わかった…待てよ戻りどうすんだ」
ジョージ「タクシーで戻る」
ーーーー数ヵ月後
ひとつの低いマフラーの音が
バーの前で止まる
ノヴァ「こいつがグロリア」
ジョージ「どうだノヴァただのセダンとはいえ
輝けるんだ こんなにも」
ホイール、マフラー、ボンネット、
バンパー、リアバンパー、ライト、
が変わっていた
ノヴァ「このボンネットの模様は」
ジョージ「カーボンだ軽量化に必要だ」
「なんせグロリアは重いからな
frなのにドリ車にも向かない」
ノヴァ「このライトのカバーは」
ジョージ「アイライン こっちの方が
丸いやつよりもシャキッと決まるだろ」
ノヴァ「預けて良かったよジョージ」
ジョージ「排気系もちょっぴりといじった
少し回ってみるといい」
エンジンをかけると
低いマフラーが鳴り
車内を響かせた
ノヴァ「すげぇ…」
ジョージ「さて 近所を回ってきな」
アクセルを踏むと最初の加速は
明らかに変わっていた
ノヴァ「…これがスポーツカーなのか?」
「とにかく上手く言えないけどすげぇ
走りが前よりも快適だ…」
これが俺のグロリアなのかよ
ジョージ「どうだ」
ノヴァ「悪いなジョージ カスタムしたんなら
相当な金使わせちまったってことだよな」
ジョージ「気にするなノヴァ これは趣味さ」
ノヴァ「金は払うからな」
ジョージ「俺は独り身だ 気にするもんか」
ジョージは車に乗り込んだ
ジョージ「また気になれば言ってくれ」
ノヴァ「あの車また変わってる 翼?」
バー店の二階は部屋になっていて
そのひとつはノヴァの部屋だ
ノヴァはソファーに寝転がり雑誌を見ている
ノヴァ「マニュアルとオートマは
走行が大きく違う ふーん…クラッチねぇ」
ノヴァは写真を真似て
足を動かす
ノヴァ「クラッチ踏むとき アクセルは離す
…はぁ やめだやめだ くだらねぇー」
下の階から ノヴァを呼ぶ声が聞こえる
ノヴァ「ん…」
ノヴァは一階に行くと
ホイールが置いてあった
ノヴァ「これは」
ビッグママ「ジョージからよ」
ノヴァ「bbs…?」
ノヴァはホイールをガレージに閉まった
ノヴァ「色々やってくんな ジョージは」
ふとグロリアに目をやると
何故だか寂しく見えた
走らせてくれと言われている
そんな気分になった
ノヴァ「ママ 少しドライブしてくる
何か買うものは?」
ビッグママ「ううんありがと 大丈夫よ」
グロリア…お前は
E30のパクりだの言われるかも知れねぇ
だがそんなの関係ない
グロリアはグロリアで あっちはあっち
エンジンをかけようとしたとき
ハンドルに何かついていることに気付いた
ノヴァ「まだ何かつけてやがったか
何かわかんねぇし 気にしないでおくか」
行くぜグロリア!
ノヴァ「迫力のあるエンジンスタート
スポーツカーに近づいた気分だ ホントに」
道路にて
周りに誰もいないとき
ノヴァはベタ踏みにしていた
スピードを感じるために
そこで緩めたとき
初めて音に気が付く
キュルルルっという音に
ノヴァ「前に聞かせられた音だ
確かタービンの音だっけか」
同じ道路にz31が走っていた
ノヴァ「ナンバー…あれジョージの車か」
ジョージ「ノヴァか」
ノヴァ「あのホイール悪いな」
ジョージ「気にするな まだまだ届くぞ」
ノヴァ「何を頼んだんだぁ?」
ジョージ「ウィングにHKSのやつと…」
ノヴァ「わかんねぇ…!」
ジョージ「とにかくガレージで話そう」
信号が変わりジョージらが動く
ノヴァはジョージの後ろにつく
明らかに加速に差が もうでていた
ノヴァ「これもマニュアルってやつの差か?」
ーーーーー数日後
ノヴァ「なあジョージ」
ジョージ「ん」
ノヴァ「オートマってマニュアルにできんのか」
ジョージ「出来ないことはないが 何でだ」
ノヴァ「マニュアル化を考えてる」
ジョージ「難しいぞ?」
ノヴァ「最初はって奴の話だろ みんなそうさ」
ジョージ
「そういえば ホイール以外付けてないな」
ノヴァ「ウィングはやりすぎだ
グロリアに合わない」
ジョージ「空気抵抗つまりはダウンフォース
それを対策するためのウィングだぞ?」
ノヴァ「ダウンフォース…また知らない単語を」
ジョージ「見た目も決まるし
何よりも走行に便利だぞ」
ノヴァ「そうかい…返さないがつけないぞ」
ジョージ「別に良いさGTウィングをあげたんだ」
ノヴァ
「そんで マニュアルするにどうしたらいい」
ーーーー数ヵ月後
ノヴァ「なんだジョージ?」
ジョージ「大黒に行くんだが 来るか?」
ノヴァ「大黒ぅー?」
ジョージ「車が集まりだ」
ノヴァ「行って何になるんだ」
ジョージ「カスタムをオマージュしたりと
参考にもなるぞ」
ノヴァ「その道は知らねぇからな」
ジョージ「トランシーバーで連絡がある」
ノヴァ「そっか…まあ行ってやる
とりあえず優先なジョージ」
ノヴァは湾岸に入ると
ルーレット族に遭遇する
ノヴァ「あいつら出しすぎじゃあねぇか?」
ジョージ「ルーレット族だ」
ノヴァ「なんだそれ?」
ジョージ「タイムを競うんだ
まあ軽いレースみたいなもんだろ」
ノヴァ「一応馬力は上げてんだが
場所がなぁ知らねぇんだ」
ジョージ「こっから真っ直ぐだ やるか?」
ノヴァ「おう!」
ジョージ「先行け」
ノヴァはジョージと一列だったが
速いスピードでジョージを追い抜く
マフラーの低い音を響かせる
ジョージ「ふん 行くぞ」
ジョージもノヴァを追うように
スピードをあげる
お互い低いマフラーが響かせた
二人は他のルーレット族よりも速く
追い抜いていった
ノヴァ「どうしたジョージ まだ後ろだな!」
ジョージ「ふん!」
ノヴァ「あ?」
ジョージの後ろにgtrが迫ってくる
ノヴァ「これは天下のgtr様が来たな!」
ジョージ「どうせ追い抜けん」
ノヴァ「馬力をいじってれば また話が違う」
ジョージ「試してやろう」
ジョージは一列になる
そこでgtrはジョージの前に付く
ノヴァ「うっせえ音の高いマフラーだ
やたら耳を刺してきやがる」
ジョージ「馬力いじってる やるな」
ノヴァ「馬力の規制は何処にいったやら」
ジョージ「そろそろスピード下げろ 着くぞ」
ノヴァ「はいよ」
…………
駐車入り口前の周りに
車を待ってカメラを構えた
人達がいた
ノヴァ「みんな撮ってんな」
ジョージ「車好きはそこに突っ立ってんだ」
ジョージは車を吹かすと
アフターファイヤさせた
辺りはうぉーっと反応する
ノヴァ「銃声みたいな音だ…道は長いなグロリア」
ジョージ「ノヴァ そこに停めるぞ」
ノヴァ「了解」
停めて車を出ると耳障りなほどに
ごちゃ混ぜになったユーロービートと洋楽が
いろんな場所で車で流れていた
ノヴァ「こりゃ楽しい訳だ」
ジョージ「ノヴァこっちだ」
ノヴァ「あぁ」
ジョージ「やっぱりいたな」
ノヴァ「誰が?」
ジョージ「カズヤだ」
カズヤ「ジョージさん どうも!」
ジョージ「s13シルビア治ったか?」
カズヤ「ええ おかげさまで!」
ノヴァ「知り合いか?」
ジョージ「ああ カズヤこいつはノヴァだ」
カズヤ「どうも よく話は聞いてます!」
ノヴァ「ジョージが世話になってる」
ジョージ「で、あと一人は?」
カズヤ「ネズミ取りに引っ掛かったらしいです」
ジョージ「あれほど気を付けろと…」
カズヤ「どうします?」
ジョージ「しょうがないか
ノヴァ変わりになれるか?」
ノヴァ「なんのだ?」
ジョージ「ライバルと今夜レースする」
ノヴァ「あぁいいぜ」
カズヤ「まだ時間はあるので
ゆっくりしてってください」
ノヴァ「わかった」
ノヴァは自分の車に戻ろうとすると
カズヤ「それとノヴァさん!」
ノヴァ「なんだ」
カズヤ「大黒へようこそ!」
ノヴァ「へへ 」
…………
ノヴァはボンネットに座り
他の車のカスタムを見ていると
声を掛けられる
女「それあなたの車?」
ノヴァ「そうだが?」
女「ぷぷ…だっさ!」
ノヴァ「そうかい なら見せてもらおうか」
女「いいわよ 来て」
ノヴァは案内される
そこに置いてあったのは
族車だった
女「カスタムするんなら
こんくらいはしないとね!」
ノヴァ「プッ…まるで箱ティシュだ!」
女「ッ!」
男「んだとゴルァ!」
ノヴァ「見た目だけで中身がない つってんだ」
男「調子に乗んなよテメェ!」
ノヴァ「ここまで引っ張ってきた
彼女さんに言いな」
ノヴァは自分の場に戻った
ノヴァ「いやあれ どう見ても箱ティッシュだろ」
俺には感じたあの車は…泣いている
どんな意味を混ぜてな
族車はノヴァの前に止まる
男「レースだ 早くしろ!」
ノヴァ「そんなマシンに敵うはずもねぇのに」
ノヴァは車を動かし族車の後ろに付いていき
高速に出た当然ノヴァが前に出るが
そこから異変を感じた 前にあの族車がいた
ノヴァ「なるほど だが甘いね敵う訳ねぇよ」
互角に並ぶ 族車の男は焦る素振りを見せる
ノヴァ「ほらよっと」
先頭を取り返す
そこで正気に戻る
ノヴァ「…てかどうやって戻るんだ?」
ノヴァはレースより戻れないことに焦る
ちょうど左側に走っていて相手とは
別れる事となる
ノヴァ「わりぃな あばよっと」
そこでまた上の駐車場に着く
トランシーバーを取り
ジョージに連絡して説明する
ノヴァ「ってな訳だ どうすりゃあいい?」
ジョージ「そうだな…」
ノヴァ「本当にわりぃ」
ジョージ
「分かったそっちに行く平和島paだな
…カズヤそう言う訳だ ここを頼むぞ」
ノヴァ「悪いなカズヤ」
ーーーー
ノヴァ「お 来たか」
ジョージ「ノヴァ着いてこい」
ノヴァ「はいよ」
そして高速に出た
ジョージ「それでどうだったんだ」
ノヴァ「何が」
ジョージ「レースさ やったんだろ」
ノヴァ「大したことねぇ 箱ティシュさ」
ジョージ「ふっ…」
そこにまだ発売したばかりの
NSXが横切る
ジョージ
「せっかくz32のミッションを付けて
マニュアル化したんだもっと飛ばそうぜノヴァ」
ノヴァ「ああ思ってた所だぜ!」
ノヴァ達は一通り
ルーレットを繰り返した
ーーー次の日
ジョージ
「LSDを入れる気はないかそれにトルクもいじろう」
ノヴァ「なんだよそれ?」
ジョージ
「トルクはエンジン回転のこと LSDは加速系のこと」
ノヴァ「変わるのか」
ジョージ「ああすごくな 俺のzにも入ってる」
ノヴァ「げぇ…雑誌で見たがzは普通でも速いって
らしいのにまだ速くするのかよ」
ジョージ「色々と便利だぞ」
ノヴァ「高いのか?」
ジョージ「当然だ」
ノヴァ
「そうえば カーボンのあの模様を変えたいんだが」
ジョージ
「ボディと同じようにしたいってことだな」
ノヴァ
「そーだよ んで見た目は普通で
中はモンスターマシン かっけぇーだろ」
ジョージ「ふっ…」
ジョージの乗るクルマz31を見て 聞く
ノヴァ
「ハンドルのあれ何だ?
リング上になってる」
ジョージ「あぁこれかボスだ そうだハンドルは変えたくはないか?」
ガレージにて
ノヴァ「うわ 外れた」
ジョージ「momoステやるよ」
ノヴァ「これ変えたら何になんだ」
ジョージ「ハンドルの扱いやすさが変わるぞ」
ノヴァ「そんだけ?」
ジョージ「そんだけ」
ノヴァ「聞くだけはショボいな」
ジョージ「帰りにわかるだろう」
ノヴァ
「んじゃあ この取ったハンドル
どうすりゃあいい?」
ジョージ
「売るやらしまうやら
着け直すやらすればいいさ」
ノヴァ「適当だな」
ジョージ「近いうち首都高に行く どうだ?」
ノヴァ「またあのメンツか?」
ジョージ「そうだな」
ノヴァ「わかった 行こう」
ーーーー
LSD装着後 首都高にて
ノヴァ
「踏んですぐにメーターがもう端まで
行っちまってクラッチ踏む時つりそうになる
明らかに加速が変わってる」
そこで後ろに族車がパッシングで煽る
ノヴァ
「またか後付けし過ぎて加速落ちてんじゃないか?
軽量化も怪しい見た目だそもそも族車ってのは
何を好んでそれなんだ馬力に拘ってるには見えねーが」
族車とレースが始まった
途中は抜かされたが互角のようだった
そこで気付いた事がある
ノヴァ「なーんだ車の後ろに付くことは
意味あったんだな 加速が素直に入ってきてくれる
映画、レースやらでよく見る演出だと思ってたが
実際違ってたんだな ビックリさ」
ノヴァ「名前はスリップストリームだっけか?
にしてもまだ言うが族車ってなんのために
そんな付け足してんだ 理解できねぇ」
そこである音が近付く
ノヴァ「赤い4つ目…テールにRエンブレム 混ざる気かよ」
しかしそのRエンブレムは
すんなりと抜かしていった
ノヴァ「あれがスポーツカーの力
でもそりゃあっちはあっちの世界
こっちにはこっちなりの世界がある
その族車はもとは言えばセダン」
ノヴァ「違いすぎるのさ あれとは」
敗者が言う捨て台詞
んなことわかってること
いま集中すべきなのは
目の前の族車に勝ってみること
グロリア…信じても良いんだよな?
お前はあれのように走れるんだよな
誰よりも速く俺を誰よりも前に
引っ張っていってくれるんだよな
全ての苦から…遠ざけてくれるんだよな
ノヴァ
「イライラしたら負けだイライラしたら負け…焦るな
レースは集中力の戦い 軌道のリズムを
途切れるな 維持しろ…!」
シフトをあげる
ノヴァ「これで抜く…
テメエのケツには飽きたぜ」
グロリアは220kmに達しようとしていた
ノヴァ「重い…まだ何かが重いんだ
それか空気抵抗か? 知識が足りない
何かが足りない加速が足りない
何かに定まれている気がしてならない!」
右と左で車は並んだ
ノヴァ「へっ…このまま抜けなきゃ
どっかの車線でトラックが出てきてぶっ潰れる」
アイツが負けるか俺が負けるか
俺はブレーキには足をかけねぇからな!」
ようやくグリルを抜けた
もう少しだもう少しで
ノヴァ「…ッ! 俺の車線にトラック」
族車はグロリアのいる方向
右車線に向けて 寄っていく
ノヴァ「譲らねぇこいつ 潰す気かよ…」
やがてグロリアにぶつけた音がなる
ノヴァ
「ああ…良いんだな? 加減知らねぇんだ」
逆にグロリアは左方向に寄っていった
ノヴァ「パーツ飛んだら悪いな
そんときゃ段ボールでも貼ってろよ」
グロリアはギリギリトラックの端を通り
グロリアは前に出れた
ノヴァ「よし無事だな …楽しいな
まるで命綱のないアトラクションの気分だ」
そしてpaに車を止めた
ノヴァ
「はぁ…黒のガンメタに真っ白な擦り傷
液体塗るだけじゃ治んないレベル」
ジョージ「やったな」
ノヴァ「まあな」
ジョージ「何かあったか」
ノヴァ
「族車がいてレースしてた
んで俺の車線にトラックがいて寄せて
ぶつけてきたんだ 潰してやるって言わんばかりにな」
ジョージ「よく無事だったな」
ノヴァ
「ブレーキかけちまったからなアイツは
俺は離してはなかったからな」
ジョージ「運に懸けたな まだ不安定なのに」
ノヴァ「不安定…足回りとか?」
ジョージ「タウンフォースもキツいだろう」
ノヴァ「まあな 身に感じたさ」
ジョージ「今回は加速に力を入れようか
カーボンやらエアロやら付けて 車高も下げよう」
ノヴァ「車高か…ちょっぴりだけな
踏切渡れないまでは俺は許さない」
ジョージ「任せろ 俺の計算にズレはない」
ノヴァ
「あ、言っておくがカーボンは
あの模様は入れないでくれよな」
ジョージ「わかってる」
ーーー
トランクカーボン化
ダウンフォース強化
ノヴァ「大分変わったな」
ジョージ「軽量化もしといたトランクだ本当は
後ろのドアふたつもカーボンにしたかったが」
「ノヴァが操れるかも怪しんで やめといた」
ノヴァ「軽ければ運転も加速も
良くなるんじゃないのか」
ジョージ
「それもそうだ だが足回りも
いじらなくてはいけなくなる
ドリフトがしたい とかじゃないだろ?
俺達は安定した走りの爆走さ」
ノヴァ「ふーん…」
ジョージ「で、今夜?」
ノヴァ「ああ飛ばすか」
ーー首都高に上がる
ノヴァ「ソアラ、シーマ、やりやってんな
混ぜてくれよ俺も」
ふたりに挑発し混ざったが
あっという間に相手をぶっちぎった
ノヴァ
「やる気なかったのか?
そりゃそうか…知り合いだとして
急に知らねぇこんなセダンを追おうなんて
考えはしねぇか グロリア…」
ただのセダン、グロリアまだ俺のグロリアは
まだATセダンに見られちまってんだ
全部追い抜ける車にしてやるからな グロリア!
次の日
ノヴァ「なにグロリアの最高速度?」
ジョージ「知りたくはないか?」
ノヴァ
「そりゃなでも どこで測るってんだ
高速道路やら普通の道でやるのか?」
ジョージ
「もと空港だった場所があるんだ
そこが0-300として今使われている
話を通して やってみるか?」
グロリアの限界、最高速度
そうだ俺はまだ知らないんだ
こいつの今の限界を
ノヴァ「やってみよう」
ジョージ「わかったもしかしたら一ヶ月は
掛かるかもな待っていてくれ」
帰り道、俺と同じy32がいた
それはシャコタンで少しの段差があれば
下から火花が散る
そして車内から電気が見えた
そうネオンだ 紫色に光るネオン
また俺は悲しくなった
ーーーーーー
0-300をやる日だ
話が通ったらしい
そこへ向かうと外なのに
コンピューターまみれだった
男「コンピューターからリアルタイムで
何キロかを見れるんだ加速に何秒かかったか
それすらも筒抜けさ」
ジョージ「ノヴァ 乗らなくていいぞ」
ノヴァ「なんで」
ジョージ「0-300は下手したら大破も
起こりうるだからプロにやってもらう」
ノヴァ「んなもんプロに
限った話じゃないだろ」
エンジンを見ていた人は合図を出す
ジョージ「何倍もマシさ 鍵を」
ノヴァ「…………」
グロリア…頼むから
言うことを聞いてくれ
ノヴァ「頼んだ」
ノヴァは鍵を渡した
プロレーサー
「へぇーグロリアなのに MTかぁ
物好きだな…さてなんキロかな」
エンジンスタートすると
低いマフラー音は地面を響かせた
ノヴァ「ジョージ」
ジョージ「なんだ」
ノヴァ「グロリアはいい車だよな」
ジョージ「そう思えたなら いい車さ」
最高速度230km
プロから言うにはもっと
空気抵抗を改良するべきだと言った
スピードを大事にしたいなら
手っ取り早いのが後ろなどの
シートを取ること
俺は絶対に外さない
だからグリル、ボンネット
空気が通りやすい物を
加えるだけ加えた
車高も少しだけ下げた
フロントの車高低く上げ
逆にリアの車高を低くした
確かに加速に抵抗は薄れたが
ウィングだけは絶対にごめんだね
トランクが使えなくなるだろ
そして強化系を入れてみるのも
おすすめと言われたクラッチ強化と
他の強化系を加えてみた
するとクラッチ強化の音を聞いた
どっかの誰かに壊れてるよ車
なんて言われた
ーーーーー1992~1993
正月の大黒pa
ノヴァ「y33? もう出るのか」
ジョージ「乗り換えは?」
ノヴァ「とーぶんはしない 金をかけすぎた」
ジョージ「見た目はスポーティー
中身はセダンどうしてスポーツセダンに
ならないのだろうか」
ノヴァ「ん…」
族車の男「そのナンバーあん時の野郎だな
リベンジだ勝負しろ走りでな」
ジョージ「やっちまえ」
ノヴァ「後悔するなよ」
羊の皮を被った
俺の特別な車グロリア
きっと俺が特殊なんだ
高い値段をかけてグロリアで
スポーツに近付けようとするんだ
でも俺はこいつの限界を知りたい
もっとこいつで走りたい
もっとこいつで思い出を重ねていきたい
もっとこいつで走り抜きたい
グロリアは特別なんだ
ーー夕方 小学校校門前
マフラーにサイレンサーをつけて
誰かを待つノヴァ
ノヴァ「お…迎えに来たよ アスカ、ユズ」
俺はもっとこいつで
誰かを乗せて行きたい
それがシートの数を減らさない理由
シートを取ってしまったら
何かも外れてしまう気がするから
ノヴァ「寿司でも食いに行くか な?」
寿司屋店内にて
若い男「最近首都高で
セドグロが暴れてるらしい」
若い男2「ただのシャコタンだろ?」
若い男
「いやそれがよ何度も色んなチームに
喧嘩売って勝ってるらしいんだ」
「あの有名なチームのひとりの車
インプレッサでも勝てなかったらしい」
ノヴァ「俺の事だ…あの夜
もう噂になってんのか」
夜になればグロリアは
首都高で狩りを始める
例え相手がチームで数が
不利になろうが関係ない
首都高でレースってのはさ
コースが決まっていてな
例えだ そこのコーナー
カーブして曲がったら決着つまりは
ゴールの場所ってのが多いらしい
じゃなきゃ耐久戦になるだろ?
どちらかが萎えるまで
プライドが崩れるまで
ずっと走りっぱなしになっちまう
そんなん繰り返してたら
エンジンブローしちまう
でも、一番の王道はフルで走りきって
大黒paに戻ること それが楽しいのさ
ーーーーー
大黒paにて
ジョージ「ノヴァ最近 多くはないが
お前のグロリアを聞く」
ノヴァ「俺も自身も聞くぜあの夜
俺はどんな有名な奴を潰したんだ」
ジョージ「相手は勝つためなら
クラッシュもさせちまうほど」
「悪名が高い有名なチームだったのさ
でもそれが潰せたからってのもあるが」
ジョージ「メインの噂はこうさ」
ノヴァ「なんだ?」
ジョージ「あの夜 死んじまったのさ
ノヴァと勝負したあの日の夜に」
ノヴァ「嘘だろ…」
ジョージ「本当だ それであの車
インプレッサはオークションで買われた」
ノヴァ「待て待て どういう事だ」
ジョージ
「ここまでだ 出てきた情報は
あとは知らん 一応気を付けとくんだな」
「そこの飯で食って帰ろうか」
ノヴァ「あぁ」
俺はついに…ストリートレースの深層へと
踏み入れてしまったのかも知れない
男「あれじゃないかナンバー7787」
男2「あんまし見んな外国人だ」
ノヴァ「ふっ…」
男「結局ここでも殺しかよ外国人は」
ノヴァ「ちっ…聞き捨てならねぇな」
男「うわぁ喋った」
男2「おい逃げんぞ黒塗りセダンは
闇が深けぇんだ!」
ノヴァ「闇が深いねぇ…」
ジョージ「からかうもんじゃない
お前にも悪名が広がるぞ」
ノヴァ「あの言い方にあの夜
レースこと疑われてんのにか」
ジョージ「今はな時間がどうにかするさ
所詮は口の噂 そのうち風が持っていくさ」
ノヴァ「ふっ…それが風の噂ってか?」
ジョージ「ふん…まあいい」
ーーー
男「クソ!クソ! あのグロリアが
来るまでは完璧だったんだ!」
「もうすぐ首都高を下りれる
まだ何かに掴まってろ ミカ!」
ルーレット族って何が面白いのさ
ずっと同じところを
明かりに眩んだ夜行性のように
ぐるぐると同じ場所を繰り返し回る
火に飛び込む蛾のようだ
それとも君達はガソリンと言う
火薬を持って着火させるための物を
探しているの?
マッチの端にある
火をつけるあれの変わりを
そんなもん重要じゃないか
こう言うのさスリルがあるって聞くよ
そうさ…実際スリルがあった
もうきっと終わりだけどね
男
「なにこっちの車線に来てんだ
クソトラックがぁ!!」
結局、事が起きてから後悔してしまうんだ
それが人間 覚えたらやめられないのさ
ギャンブル、タバコ、薬物、性行為、
まるで覚えて繰り返す しつけられた
ペットのように何度も繰り返す
同じように俺達は後悔するまで
何度も繰り返す 痛い目を見るまでは
やめられない
やめられないのさ
やめられなかった……
男「い、嫌だッッツ!!!」
女「いやぁー!!」
男「ミカァー!!!」
ーーーー次の日 朝
ニュース
「えー燃料を輸送していたトラックに衝突し
首都高に大きな火の手が上がりました ー…」
ノヴァ「いつも通る道だ…あぶねぇ」
ジョージ「あのリアはFDか」
ノヴァ「わかるのか」
ジョージ「特徴がそうなんだ
それにしても またあのチームか」
ノヴァ「消されたってことなのか」
ジョージ「人と金をかけてルーレット
してるようには見えなかったが」
ノヴァ「ふっ…こんなシチュエーションを
思い付いた 聞いてくれ」
ジョージ「一応聞いてやろう」
ノヴァ「負けてから誰かに追われていて
んで逃げてる最中に爆発事故 どーんってな」
ジョージ「ありえるかもなタイヤの跡すらない
そのまま当たった感じだ 映像を見た限り」
ノヴァ「慌てて後ろばかり気にして
前には意識がなかったってのもあるな」
ジョージ「ま、何しろ首都高はしばらく
行かない方がいい 無料車検が来るだろう」
ノヴァ
「別に俺は違法してないし 車検はまだ通る」
ジョージ
「いいやもう通らない
排気量が越えているだろう」
ノヴァ「排気系やら詳しくないが
もし引っ掛かったら?」
ジョージ「持ってかれる」
ノヴァ「何度か見たことはあった
よく俺だけ 何も言われなかったもんだ」
ジョージ「周りから見ればただの
グロリアだからさ」
ノヴァ「んじゃノーマルに見える
見た目が良かったのか」
ジョージ「その通りだ」
ノヴァ「ニヒヒ」
ーーー
首都高大黒paにて
リスカの男「セドグロ… ふざけてんの?」
金髪の男「いやマジだ」
リスカの男「はぁ…それで前のあいつら
見たいに沈めろって?」
金髪の男「そーそー早いねぇ話が」
リスカの男
「そんなにdvdが作りたかったの?」
金髪の男
「あいつらに何年金払ったと
思ってる 悪名高い不敗の走り屋に取材!」
「絶対に売れる見込みはあったのに
4月には予定の撮影もつぶれちまった」
リスカの男は腕を切るのをやめて
キーを捻ってエンジンを付けた
リスカの男「y30?y31それともy32?」
金髪の男「y32だ」
リスカの男「ナンバーは?」
金髪の男「y32 ナンバーは7787だ」
リスカの男「何時に姿出てる?」
金髪の男「1週間に一度 paに大体11時だ」
リスカの男「タイヤ、マフラーは?」
金髪の男「さあそこまでは知らね
でもホイールはbbsだ」
リスカの男「ボディは?何色」
金髪の男「用無しの奴はガンメタつってた」
リスカの男「わかった じゃあな」
リスカの男は車を急に出して飛び出た
それによりクラクションを鳴らされながら
大黒paから出ていく
金髪の男
「ミスんなよ…かまってちゃんの変態め」
ーーーー1週間後 夜11時
リスカの男
「いた7787 低いマフラーの音が
身体まで響いてくる」
「見た目はただの見栄を張りたい
セダンにしか見えない … 一瞬かな」
ジョージ
「後ろの車…まずい 逃げた方がいい!」
ノヴァ「ただのR32だよな?」
ジョージ「走り屋狩りだ」
ノヴァ「わーったよ!」
ジョージ
「気を付けろトラック
なんかいたらもっとな!」
ノヴァ「もしかしてあのニュースの?」
ジョージ「関わってるなんて噂があるんだ」
ノヴァ「走り屋の噂は広いねぇ」
グロリアを加速させると
アフターファイアをさせる
ジョージ「おいアフターファイアさせるな」
ノヴァ「しょうがねぇだろ
なっちまうんだから」
リスカの男「大分離れたな それに
アフターファイア 気に入らないな」
「ただのセダン風情が シャコタンにされて
オイル撒き散らしたりして
壊れちまえばいいんだよ」
ノヴァ「来たか」
ジョージ「流石はr32 もうケツまで」
ノヴァ「なら後ろにはつかせねぇ
どうせ空気抵抗は食らうんだろ」
ジョージ「ここまで追い付けるんだ」
ノヴァ「ジョージがおめぇんだよ」
ジョージ「バカ言うな エアコン
つけてるからだろ」
ノヴァ「寒いんだよ 切んな」
ジョージ「アイツをわかってない
ぶつけてくるかも知れないんだぞ」
ノヴァ「その通りならバンパーの
へこみが目立つわけだ」
リスカの男「おかしい乱れないな
ギリギリまで詰めたらみんな」
「右車線 左車線に行くのにこれじゃ
まるで0-300だよ」
リスカの男
「まあいいや所詮はセダン150km
これが限界 それにあのエンブレム」
「ちぃ…すっげぇムカつく」
グロリアの後ろを突っつく
ノヴァ「…ッ!」
ジョージ「やりやがった!」
ノヴァ「危な…押しどころが悪ければ
スピンしてたかも知れねぇ」
ジョージ「おいノヴァ!」
ノヴァ「わかってるよ 逆に潰す」
リスカの男「加速した…なんだ
まだ動くじゃないか」
ジョージ「グロリア…ここまで動くのか」
ノヴァ「r32の弱点ってあるか」
ジョージ「無いんじゃないか?
あのニュルを何周も走って造られたんだ」
「カーブも走りもぜんぶ楽勝だろう」
ノヴァ「ニュルなんだそれ」
ジョージ「にしても全然切れねぇ…
4速がもう致命的なんだ」
ノヴァ
「よし…トラック見えた
左車線 俺達の車線だ」
ジョージ「お、おい見えないのか」
ノヴァ「あいつをトラックにぶつける」
ジョージ「バカ言うな!」
ノヴァ
「ベットリで走ってるアイツは
俺達の動きしか見えてねぇと思うんだ」
ジョージ
「急に曲がるのか!?そんなことしたら車重が乱れて」
ノヴァ
「スピンなんかしねぇよ
こいつは出来るんだ」
ジョージ
「アイツがぶつかったとして
次はトラックが 避けた先にきたら…」
ノヴァ「もうおせぇよ」
前を走るトラックをギリギリまで
走りグロリアを右車線に切り替えた
リスカの男「トラック …まずい!」
gtrも急カーブするが
バンパーの右側にぶつかる
ノヴァ「減速したなこのまんま ぶち切る
どうせまだ降りる道はねぇんだ!」
ジョージ「ノヴァ!」
ノヴァ「黙ってろ 馬力が負けてるなら
こうするしか無いんだよ」
「こいつをぶっ壊させる訳にもいかねぇ
俺のグロリアは特別なんだ!」
リスカの男
「いっ…今朝 切った腕の傷が開いた」
腕から流れる血は
脚にポタポタとたれていく
ノヴァ「もうこーなりゃ線なんて
守ってらんねぇよな」
ジョージ「事故だけはするなよ…!」
ノヴァ「これは自己防衛だしょうがねぇよ」
グロリアは200kmに入ろうとしていた
ジョージ「どこまで飛ばす気だ!?」
ノヴァ「あいつが止まるまでだ」
ジョージ「俺ですらコイツで
ここまで出したこともないんだぞ!」
ノヴァ「ふっ…快適と高級のひとときを
お楽しみあれってな!」
リスカの男「まだ追い付けないのかよ
あんなセダンごときが!!」
「くっそ 180kmから上がらねぇよ!
ふざけんな…マジふざけんな!」
するとgtrのバンパーの
右側は外れ火花を散らす
ノヴァ「火花…?」
リスカの男「くっそ!!」
ついにバンパーは外れ
タイヤは落ちたバンパーを
乗り越えようとしたとき
ハンドルが乱れる
スピンしながら
左右の壁にぶつかる
ジョージ「おい 事故ったぞ!!」
ノヴァ「そうだな…」
ジョージ「お、おい!」
ノヴァ「ちょっとツラ見てくるわ」
ジョージ「高速だぞ!」
ノヴァ「事故った車線歩けば
だれも走ってこねぇよ」
ノヴァは高速を降り
GTRの所まで歩いていく
ノヴァ「ガソリンくせぇ…まずいな」
ドアを開けようとするが
歪んで開きそうになかった
ノヴァ「逆側のドアは…開かねぇな
当たり前か…割れてるし窓から出すか」
リスカの男「うう…」
ノヴァ「よぉ出るぞ」
リスカの男「だれ…」
ノヴァ「セドグロ野郎さ」
そこでジョージは点滅させながら
次々に見えてくる車に合図を送る
リスカの男「なんでここまで」
ノヴァ「お互い悪い方向の走りだったろ
この処理なんて当たり前だよ」
ノヴァ「ガソリンくせぇし
もうちょい離れようぜ」
リスカの男「………」
ノヴァ「腕怪我したのか」
リスカの男「いや…違う」
ノヴァ「…そうか」
リスカの男「スーツ汚してごめんなさい」
ノヴァ「何を今さら 気にすんなよ」
リスカの男
「このあと俺はどうなるんですか」
ノヴァ「適当にバンパーが外れて
乗り上げて滑った何て言えばいいよ」
リスカの男「セドグロへこませた所は…」
ノヴァ「別にいいよ叩いて直すし」
リスカの男「なんでここまで 本当に」
ノヴァ「速かったよ…GTR」
リスカの男「そっちのセドグロこそ
速かった…俺のRなんて違ってた」
「特に目立ったいじりは見えなくて
なのにあんなに速くて…セダンなのに」
ノヴァ「減速させちまったからな」
リスカの男「あのトラック?」
ノヴァ
「正直焦ってた だから空気抵抗を
悪くさせるためにあんなことしてさ」
「俺こそ悪かったよ 大事なRを
ぶっ壊すようなことして」
リスカの男「いや…もともとあんなだった」
サイレンの音が近付いてくる
リスカの男
「もう大丈夫です…行ってください」
ノヴァ「いや最後まで…」
リスカの男
「そのセドグロ次はもっと
もっと一緒に走らせてください」
「もしぶつけたトラックの人が喋って
共犯だってバレたとき きっと…」
ノヴァ「わかったよ また走ろうな」
初めてセドグロを乗る人から
優しさを与えてもらった
凶暴な人なんかじゃなくて
そのまま見捨てず
助けに来て自分の車に
ぶつけたことも気にしてなかった
事故ったからの 爽快感やバカにする
そういうことは一切感じず
自分の怪我、車のことを
最優先で心配してくれた
そしてグロリアも
その人からも
どこか特別に見えた
勝つ目標になれる人だって
セダンなのに速い
特殊なグロリア
面白い車だ
ノヴァ「また首都高は放置かな」
ジョージ「だろうな また大破する
事故が起きたんだパトロールも増える」
ノヴァ「ふっ…」
ジョージ「バイクに興味あるか?」
ノヴァ「バイク? なんでまた」
ジョージ
「いや最近使ってやれなくてな
もう持っててもしょうがないんだ」
ガレージにて
ノヴァ「ジョージ このバイクは?」
ジョージ「おまえのバイクだ」
ノヴァ「なんて名前?」
ジョージ「YAMAHA SRだ」
ーーーーあれから数ヵ月後
7月24日
グロリアは相変わらず調子がいい
だが馬力の限界を感じ始めている
もうこいつはこれ以上速くならない
だから前と後ろのドアを軽量化した
加速は良くなった
3速から4速の繋ぎが
そりゃ良くなった
でも所詮は加速
メーターが限界まで
いかなければ意味がない
最高速度は250km
30は伸びたがこれが限界だと
みんなは言ったでも足りない
もっと早く
もっともっと早くしなければ
グロリアを誰にも追い越せないように
俺のグロリアは特別なんだ
ノヴァ「ジョージ このマフラーは?」
ジョージ「大きい穴のマフラーは
トルクが落ちる 使ってみてくれ」
ノヴァ「細いな…どんな音だ」
ジョージ「高い音だ」
ノヴァ「嫌だぞ」
ジョージ「そもそもマフラーは車の
音を小さくする役目につけられてる」
「これを果たさせてやれよ
このグロリアに」
ノヴァ「でも音はでけぇんだろ」
ジョージ「まあな」
ノヴァ「サイレンサー買ってくれよな」
ジョージ「半分金は出してくれ
それとタコメーターを付けてみよう」
ノヴァ「タコメーター?」
いつもの高速道路
いつもの首都高
いつもの道
速度を守り走っていると
グロリアの後ろにR32がついた
ノヴァ「ん、あのエンブレム…」
グリルの上に
グロリアのエンブレムが
付けられていた
ノヴァ「グロリア狩りでもしてんのか?」
そのGTRはずっと
グロリアの後ろにつく
ノヴァ「左に行くか」
左車線に行くとgtrも そう動く
ノヴァ「…何もしてこねぇ
それはそれで気味が悪い」
「かといってパッシングもしない
何を考えんだ あっちは」
そしてr32は右へ行き並んだ
ノヴァ「あいつはリスカのやつか
それなら納得だな…」
そのまま大黒paに向かった
ーー大黒pa
ノヴァ「よぉ元気か」
リスカの男「また変わってますね」
ノヴァ「まあな マフラーに関しては
しょうがなく使ってるがな」
「にしてもr32買い直したんだな」
リスカの男「そうですね 買い直しました」
そのr32はどこもへこみも傷もない
前よりも丁寧に使われているとわかる
リスカの男
「タコメーターついてるんですね」
ノヴァ「まあな詳しくないが
何か変わるだなんて言うからつけたんだ」
リスカの男「あのずっと
聞きたいことがあるんです」
ノヴァ「ん」
リスカの男「どうしてスポーツカー
ではなくセドグロにこだわるんですか?」
「ここまで金をかけてるぐらいなら
スポーツカーは余裕で買えるはず」
ノヴァ「理由は簡単さ重すぎて
ドリ車にもなれなくて
ATでルーレットにも使えない」
「さらにはシャコタンにボロボロにされる
こいつを見てな 可哀想になってさ」
ノヴァ「シャコタンで壊れるか
静かに走るかの二桁しかない
こいつを俺がスポーツカーまで
抜けるように速くするのが目標なんだ」
リスカの男「セドグロが何をあなたに
引き寄せたんでしょうね」
ノヴァ「ニヒヒ…走るかせっかくいるんだ」
リスカの男「はい 今度こそ勝ちますよ!」
ーーーー
見た目は狂暴なのに静かな
大人しいセダンのはずだった
けどシャコタンされて
ボロボロにさせられる
それにATだから見た目とは違って
スポーツセダンにも敵わない
重いしドリ車にもなれない
どちらもなれないから
俺が速くさせるんだ
見栄を張りたいからじゃない
グロリアの使い方を教えてやるんだ!
ああそうだこいつは
レース向けじゃない
でも愛車をバカにしたら
何か衝動にするものがないか
きっとそれに近い
男「あれじゃないか R32も勝っちまった
セダンってのは」
男2「どっからどう見ても
ただのセダンだろ」
男3「嘘だよウソウソ あれ重いし
そもそもATだろ? ありえないね」
「じゃあお前ら 俺帰るわ」
その男は車に乗って
paから出ていく
ノヴァ「よっしゃ…見せつけてやる」
………
その男のミラーに移る車 そのライトは
男「E30か?」
あのNSX、GTRをも抜かしていた
時速は多分250kmはいっていた
前に車両がいれば
ただじゃすまない速度それも
男「嘘だろどっかの外車じゃないのか
でもあのエンブレム グロリアだった!」
このセダンは普通じゃない特別だ
俺の特別な車グロリアは特別なんだ
誰にもバカにはさせねぇ
かかってこいよ
何台だって相手してやる!
エンジンだって替えた夢のMTさ
ノヴァ「もう俺を止める奴はいねぇ
このグロリアの馬力は450馬力だ!!」
今夜のグロリアは地を揺らし
アフターファイアが鳴り続いた
ーーーー
一般道路にて 信号待ち
子供「うわーーーん
あの車怖い!あの車怖い!!」
腰を抜かして泣いてしまう
ノヴァ「あー…泣いちゃった」
助手席に置いてあった
買ったばかりの飴の袋を持って降りる
ノヴァ「車怖くてごめんな」
子供を立て直し頭を撫でると
子供は袋から飴ひとつ取って
逃げるように立って走る
ノヴァ「そんな怖いのかこいつは」
ノヴァはグロリアのボンネットを
慰めるように軽く叩き乗り込む
エンジンをつけ直すと
止まって見ていたあの子供は
また泣いてしまう
ノヴァ「ま…しょうがないか
こんな悪顔なんだからな」
その逆に中学生あたりには
かっこいいと言われていた
ノヴァ「窓開けてるから 丸聞こえだ」
そしてたどり着く先は小学校だった
ノヴァ「よぉ待たせた 乗りな」
校門の前に子供
ふたり立って待っていた
お前らが乗ってくれるから
グロリアは特別なんだ
思い出を運ぶ車さ
グロリア(栄光)あれってな
ニヒヒ…
アスカ「テスト100点取ったよ!」
ノヴァ「そりゃすごいな」
ユズ「こっちは90点だもん!」
アスカ「それ100点じゃないじゃん!」
ああ本当に良いものだ
ノヴァ「じゃあ今日は食い放題に行くか」
本当にな…
ーーENDーー
オルヴォワール外伝 湾岸バトル H∧L115 @EGOHALIDO
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