相和する

ちよ

枯れ葉をじっと見たことはあるだろうか。

色は乾き、青さを失い、筋だけがやけに目立つ。


手に取ると、カサカサと鳴る音が、藹藹としていた頃を彷彿とさせ、滲むような哀感をそそる。


陽にかざすと透けて見える、血管のような道しるべが、なんとも愛づかはしく、

ふと、自分の手と見比べた。


「手相のようだ。」

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相和する ちよ @chiyo_0000

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