第2話 宅急便が来て、慌てて服を着る

 この日は疲れていたので、帰宅して早々服を脱いだ。私の家は玄関横に洗濯機があるので、靴を脱いでそのまま服も脱いで、洗濯カゴに入れることが簡単なのだ。一度部屋に入ったら洗濯機まで行くのは面倒なので、これは合理的なのである。このとき、人間らしい生活かは置いておく。

 それでそのままシャワーを浴びようと思ったが、なかなか決心がつかずSNSを眺めていた時、ピンポンと、インターホンが鳴った。

 通話をオンにして画面をみると、宅配だった。まずい、今は服を着ていない。下着姿で応対するのは問題がありすぎる。置き配にすればよかったか、それでも一応対面受取にしたのは自分なのですみません少々お待ちくださいと言って慌てて服を着た。焦っていると服を着るにも一苦労だった。その辺にあった服を着るだけ着て、そうして配達員の方から荷物を受けとった。

 家といえど、油断はできない。

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ぼやけた視界に映るもの 和崎 蓬 @kazuzaki

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