失われし時を求めて

まっちゃん

第1話 失われし時を求めて

 ドンッと荒々しく机を叩いて、強盗は言った。


 「おとなしく、ありったけのカネをこのバッグに入れろ! 動くなよ。通報なんかしたら命はねぇぞ。」

 「あ、あぁぁ⋯」

 冷や汗をかきながら、バッグに次々と札束を入れていく。

 「⋯も、申し訳ありません。もう、この店にはこれ以上⋯」

 「ふん、まぁいいや。じゃぁなぁ!」

強盗は店を出て行った。


*****


 「ねぇ、これ、見る必要あった?」

 「たまたま発見したものではあるが――我々が見つけたときには、この惑星の生物は絶滅していた。」

 「ああ、あの時のか。」

 「わけが解らんので、残された"彼らの記憶"を解読する――というのが我々のミッションなんだ。では次は⋯林の中で老人が光る竹を発見するシーン。 」


 荒廃した地球の400km上空で、異星人たちによる「再生と解読」は続いていく。


ーーー

(2025.10.09 了)

三題噺「机」「通報」「店」

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失われし時を求めて まっちゃん @macchan271828

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