9. 初めての商売


.....暇だなあ。ぜっんぜん客が来ない。品揃えが少ないからかな?

まあとりあえず別の薬も作っておくか。って言っても乾かすだけなんだけどね。乾かすのはトリエナ草にしておくか。....ここらへんに置いておくか。


「お兄ちゃん、これ、何のお薬?」


わっ!びっくりした〜。薬草後ろに並べてたら急に話しかけてきたからびっくりした。にしても、初めての客が幼女とは.....。


「いらっしゃい。これは、フェルド草で作った、体力が回復する薬だよ。」


「それって、これ飲んだら元気になるってこと?」


「そうだね。病気は治らないけど、元気はいっぱい出るよ!」


「そうなのー?じゃあこれ、3個ちょうだい!」


...やべ、俺まだ値段決めてなかった...。どれくらいなんだ?こんなちっちゃい子がいっぱいお金持ってるのは考えられないし....いっそ聞いてみるか。


「君は今いくら持っているんだい?」


「今ー?えーと、1、2....10万L!」


.....け、けっこう持ってるな...。いや結構持ってるどころの感じじゃないぞ!?

普通こんな幼女が10万ももつか?おかしいだろ!ってなんか遠くから声が聞こえるぞ?しかもなんか聞き覚えがあるような.....


「おーい!エリー!どこだー!いたら返事しろー!」


「あっ!パパだ!パパー!ここにいるよー!」


「エリー!やっと見つけた!勝手に家から出るんじゃない!ってお前もしかしてソーマか?」


「え、ガレスさん!?子供いらっしゃったんですか!?」


「おう!俺の娘だ!かわいいだろ〜?で、お前は何をしてるんだ?」


「僕は今薬を売ってます!薬を作れるようになったのでこの際商売をしてみようかなって!」


「おお!いいじゃねえか!冒険者ギルドでも早速ランクが上がったって聞いたしな。いい感じじゃねえか。ちなみに薬の作り方は誰に教わったんだ?」


「エルマさんです。商業ギルドの。」


「エルマ婆さんか!それはいい人と知り合ったな!仲良くしろよ!」


「はい!もう仲良くしていただいてます!」


「そうか!そうだ!これ全部買ってやろう!いくらだ?」


「えー!パパ買ってくれるのー?」


「お、なんだエリーも欲しいのか?見る目あるな!こいつは俺のお気に入りだぞー!」


「エリーもこの人お気に入りー!」


「そうか、エリーも気に入ったか!」


やっぱり親子だな...似てるわ...。


「あのー値段のことなんですけど...僕あんまり相場がわからなくて...。」


「これはフェルド薬だろ?だったらだいたい一つ1万Lくらいだな。」


「1万!?僕1000で売ろうとしてたんですけど...。」


「まじか!それは危なかったな。今度から気をつけろよ。で、これはいくらなんだ?」


「じゃあ、お世話になったので、30個で15万Lってことでどうですか?」


「買った!いやーありがとな!ソーマのおかげで今までで一番安く買えた!フェルド薬は何分作るのが難しいからあまり安値で出回ってはいないんだ。」


「いえいえ、お世話になりましたから。」


「お兄ちゃん!ありがとう!」


「おう、エリーはちゃんとお礼も言えて偉いな!」


ガレスさん....親バカだな。


「こちらこそありがとうございました!今までで一番稼げましたよ!」


「おう!また買わせてくれよな!次もここでやってるのか?」


「はい、その予定です!」


「じゃあ今度エリーと部下連れて行くから在庫たくさん用意しておいてくれ!」


「はい!わかりました!まってます!」


「じゃあ、またなー!」


「またねー!お兄ちゃーん!」


「はい!またー!」


...一日で15万...。これは冒険者やらなくてもいいのでは?

いやいや、せっかくの異世界なんだから憧れの冒険者は最後まで続けなきゃ!

今日はもうおしまいにするか。商業ギルドに行こう。


権利書返却の受付は.....あっこか。


「すいません。権利書を返しに来ました。」


「はい、ギルドカードと権利書をご提示ください。」


「はい。」

これにもやっぱギルドカードいるんだな。出しやすいようにカバン買おうかな?


「あら、初日で15万も稼がれたのですね!すごいです!」


「あ、ありがとうございます///」

あんまり褒められるとてれるなぁ///


「次回もがんばってください。これ、お返しします。」


「はい。頑張ります!」


はじめての商売もうまくいったな!(ガレスさんのおかげだけど)

次はカバン買いに行くか!


雑貨屋かなんかないかなー?

あ!あった!えっと...「道具の森」っていう名前の店か。略してどうもり...。ちょっとアウトな気配がするからやめておこう。早速入ってみるか。


「いらっしゃいませー!何がご入用ですか?」


うわぁ定員さん意外誰も人いねぇ。ここ人気ねえのかな?


「あ、腰につけるポーチっぽいものが欲しいんですけど。」


「ポーチの類ですね?少々お待ちください...。」


意外ときれいに見えるんだけどなー。なんでこんな人気ないんだろ。


「おまたせしました!左から順に説明させていただきます!」


ここからは長いのでソーマくんのまとめコーナーに入ります!

今回はモノクロ形式でやってみます!



名称:マジックポーチ

解説:容量が馬車4つ分あるポーチ。エルファリアで開発されたウェポン。30万Lする。



名称:停止ポーチ

解説:入れた状態で停止するポーチ。腐ったり、冷めたりしない。20万L。



名称:共有ポーチ

解説:2つセットのポーチ。中身がおなじになる。2つで10万L。



名称:アイアンリザードのポーチ

解説:アイアンリザードの皮でできたポーチ。かるいが、鉄のような硬さを持つ。壊れにくい。5万L。


以上!なんか人気ない理由がわかった気がする。ここ高いのしか置いてないんだ!



「そ、それじゃあ、アイアンリザードのポーチください。」


「ありがとうございます!サービスでこれあげます。お兄さん、弓持ってるんだから矢使うでしょ?だからこの鏃あげます!(小さい声で)ホントはなんのウェポンかわからないままおいてあるからもうどけたいだけだけど....」


「あ、ありがとうございます。またきます。」


「はい!お待ちしております!」


最後の言葉しっかり聞こえてたわ!でもいい貰いもんしちゃった!



名称:増殖する鏃

解説:増やしたいと思ったタイミングで増やすことのできる鏃。鏃に虫のデザインがされている。肉体的にだけではなく、精神的にもダメージを与える効果を持っている。


めっっっっっっちゃいいのゲットしたー!ありがとう!どうもり!


さあ!じゃあ次はこれを使ってモンスター倒すぞ!


















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こんにちは、藍玉です。

今回はガレスさんがまさかの娘持ちだってことがわかりましたね。しかも親バカ。

こんなに仲が良い親娘は現実にはいませんよね。悲しい現実ですね。はい。

えー次回はとうとう弓を使って戦うシーンを書く予定です。お楽しみに。

誤字脱字、アドバイス、応援コメントがあったらどんどん送ってください。

あと、一話2500文字〜3000文字ぐらいは短いかっていうコメントもしてほしいです。それではまた次回で!

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