聖書知ってる? ② ものごとの原点 V.1.2

@MasatoHiraguri

第1話 第0話 原点を認識(意識)する大切さ

  宗教書とは、人間として何をなすべきか・何をしてはいけないのか、その教義が文章化された教条書であり、精神的な羅針盤ともいえるものです。

そして、そこには先ずこの世の始まりとか人類の起源という、いわば座標軸の原点となることが描かれている。世界中ごまんとある地場宗教にも、必ずといってよいほど、彼ら民族の原始・おこり・元始に関する記述がある。


  原点・ゼロとは神のこと、といえる。

私たち在来種純粋日本人(縄文人)もまた、宗教とか科学に限らず、原点(神)という意識を大切にすべきでしょう。(縄文人である私は、毎朝、天を仰いで(原点のシンボルとして)手を合わせています。数秒で済む縄文人の宗教?なのです。)

(大学)日本拳法では、稽古の前に先ず正座をし、神(棚)に礼をして心と身体をリセット(ゼロの状態に)してから、稽古を始めます。)


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  「零の発見」岩波新書 R13 という本がありますが、インド人によって見出された原点「ゼロ」とは、数学(科学)に於けるのみならず、精神面に於いても意味深い偉大な発見といえるのではないか。さすが悠久の歴史と無限の未来観を持つアーリア人です。


アーリア人

  (Aryan)(もと「高貴な」を意味する梵語 ārya から)インド‐ヨーロッパ語族インド‐イラン語派の言語を話す人々の総称。広義では、インド‐ヨーロッパ語族の諸言語を話す人々の総称。特定の人種や民族を指すものではない。広辞苑

  (1945年の時点で『空飛ぶ円盤』を運用していた)かのゲルマン民族とは、アーリア人の流れをくむといわれています。

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○ 旧約聖書には、この世の始まり(太初)に関する記述がある。


旧約聖書・創世記

第1章

1:1元始(はじめ)に神、天地を創造(つくり)たまへり

1:2地は定形なく曠空くして黑暗淵の面にあり神の靈水の面を覆たりき

1:3神光あれと言たまひければ光ありき

1:4神光を善と觀たまへり神光と暗を分ちたまへり

1:5神光を晝と名け暗を夜と名けたまへり夕あり朝ありき是首の日なり

1:6神言たまひけるは水の中に穹蒼ありて水と水とを分つべし

1:7神穹蒼を作りて穹蒼の下の水と穹蒼の上の水とを判ちたまへり即ち斯なりぬ

・・・


○ 新約聖書には「はじめに言葉ありき。言葉は神なり」。


新約聖書・ヨハネ傳福音書

第1章

1:1太初に言あり、言は神と偕にあり、言は神なりき。

1:2この言は太初に神とともに在り、

1:3萬の物これに由りて成り、成りたる物に一つとして之によらで成りたるはなし。

・・・


○ イスラム教の経典といえばコーランですが、彼らは旧約聖書・新約聖書も参照・尊重しているので、やはり世界の創始、人類の原点を強く意識している。


コーラン

(Qur’ān アラビア 「読誦されるもの」の意)イスラムの聖典。ムハンマドの受けた啓示を結集したもの。イスラムの世界観・信条・倫理・行為規範をアラビア語の押韻散文で述べ、114章から成る。クルアーン。広辞苑



○ 基本、厳密な宗教などない、かの中国人にも。


西遊記:明代の長編小説。四大奇書の一つ。


小野忍訳 「西遊記」から

<引用始め>

第一回

霊魂を育てて源流出で

心性を修辞して大道生ず


まず詩を一首、


混沌未だ分かれず天地乱れ

茫茫渺渺(ぼうぼうびょうびょう)として人の見る無し

盤固(ばんこ)鴻毛(こうもう)を破りてより

天地(あめつち)開いて茲(これ)より清濁(せいだく)辨(わ)かる

・・・

須く看(よ)むべし「西遊釈厄伝」

・・・

<引用終わり>


○ 独自の生活圏を目指しているという点では「日本のアーミッシュ」と考えられる天理教にも、「お地場」という原点が(物理的に)存在する。


  天理教の経典を読んだことはありませんが、天理教総本山神殿の中心に「原点」を強く意識させる聖地がある。「太初(天地のひらけたはじめ。太始)・原点という考え方」を、お地場という印(しるし)によって、神殿の中にミニチュア模型化しているのです。


<引用始め>

天理教

①清代(1616~1912)中期の秘密宗教結社。白蓮教の一分派。1813年その徒李文成・林清らが乱を起こし、北京の紫禁城内に侵入、誅せられた。

②もと教派神道の一つ。1838年(天保9)中山みきが創唱。親神(おやがみ)の天理王命(てんりおうのみこと)を祀り、欲など八つの悪い心を捨てて神にもたれ、「陽気ぐらし」の理想世界を建設することを教旨とする。本部は奈良県天理市にあり、親神が人間世界を創造した聖地とする。広辞苑 第七版 (C)2018 株式会社岩波書店

 <引用終わり>


お地場(人類発祥の地・天理教の聖地)

  JR・近鉄天理駅から徒歩20分。天理教の総本山(巨大な神殿)内、その中央に設置された縦横10メートルほどの「聖地」。たき火のように、常時火がくべられている(この神殿自体が24時間・365日一般に開放されている)。

ヴィクトル・ユゴー(1802~1885)の小説「レ・ミゼラブル」では、主人公ジャン・バルジャンが、深夜(鍵のかかっていない)教会に入り込んで銀の燭台を盗む、という話がありますが、今どき、24時間・365日(信者や一般人に無料で)解放されている教会・神殿・仏殿など、世界広しといえども、天理教(の神殿)だけではないのだろうか。

天理高校2部(夜間)の生徒さんたちは、16時頃神殿の前に集合し全員で礼拝してから、歩いて10分ほどの校舎へ向かう。(イスラム教徒が聖地メッカへ巡礼するようにして)毎日、聖地巡拝を行っているわけです。


聖地

①神聖な土地。神・仏・聖人などに関係ある土地。

②特に、キリスト教でエルサレム、後にローマのヴァチカンなどの称。またイスラムで、メッカ・メディナ・エルサレムの称(三大聖地)。広辞苑


聖地巡拝

  宗教上の義務観念によって、または加護・恩恵を求める目的で、聖地または本山所在地を順次に参拝すること。札所の巡礼、イスラム教徒のメッカ巡礼、キリスト教徒のエルサレム巡礼の類。広辞苑



続く


2025年10月08日(水)

V.1.1

2025年10月09日(木)

V.1.2

平栗雅人

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