第5話 この空の下で

疲れた手足

大きく広げ

空の黒さを知る

光りだした点と点

それを指で結び

描く壮大な絵


大空に鎮座した

白いボールが

今にも落ちてきそうだ

川面に映る逆さまの街が

それに向かって伸びている

そんな気がした


今なら掴める

そっと伸ばした手

指の隙間からこぼれ落ちた

突き刺すような白い光りが

すっと目に沁みる


暗転

光たちは消え去り

辺りは闇に包まれた

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宇宙の巻 音呼さん @GYALY

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