第3話 月の居ぬ間に
孤独な思い出をカバンに詰めて
駅のホームへやってきた
銀河鉄道 7番線
それが私のゴールだった
月の居ぬ間に町を去り
夜風に乗ってここへ来た
涙を堪え見上げると
数多の星たちが
流れ落ちる光の粒を
そっと拭い払ってくれた
夜風は以前 冷えたままで
静寂につつまれた町を
明るく照らすこともなく
月は雲間に隠れていた
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