第2話 スキル

 研究施設は人が殆ど立ち寄らない魔の森の中にある。 更には簡易結界が張っており、魔物も近寄らない場所じゃ。


 まぁ辺鄙へんぴな場所にあるからの。 警戒すべきは魔物のみじゃったんじゃが、もう戻る事も無いじゃろ。


 ワシは施錠せじょうして、その研究所を後にした。 これからは魔杖まじょうとして生きていくしか無いからの。 所有者も決めなければならぬし。


 えっ? 変わり身が早い?


 だって魔杖じゃぞ。 そんな杖だけがフワフワ浮いて旅なんぞしておったら、怪しまれるじゃろ?


 そんなワケで所有者探しの旅に出たのじゃ。 簡易結界を出ると、早速ゴブリンとエンカウントした。


『ストーン・ジャベリン!』

「クギャッ!」


 ふむ。 ストーン・ジャベリンの魔力消費量は2か。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 保有魔力 : 9,618/9,620

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ゴブリンの死体をアイテムボックスに仕舞い込もうとすると、何故が『捕食吸収』のスキルが疼いたので、早速捕食吸収してみる。


 ≪スキル『穴掘りLv1』を習得しました。≫

 ≪保有魔力が2回復しました。≫


 はぁ? 保有魔力が回復するのは良いとしても、何故に『穴掘り』スキルが?


 自身を鑑定して検証する。


『鑑定!』


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前   : リーン・フォルテ

 種族   : インテリジェンス・マジック・ロッド

 性別   : ♀

 レベル  : 80

 耐久力  : 7,600/7,600

 保有魔力 : 9,620/9,620


 取得魔術 : 流水魔術Lv10、火炎魔術Lv10、疾風魔術Lv10、大地魔術Lv10、雷鳴魔術Lv10、暗黒魔術Lv10、時空魔術Lv10、流星魔術Lv10、回復魔術Lv10、生活魔術Lv10、アイテムボックスLv10


 スキル  : 高速思考Lv10、並列思考Lv10、鑑定Lv10、詠唱破棄Lv10、気配察知Lv10、気配遮断Lv10、念動Lv10、念話Lv10、再生Lv10、回復Lv10、硬質化Lv10、捕食吸収Lv10、穴掘りLv1

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 確かに『穴掘り』スキルが増えておる。


 ゴブリンが保有しておったスキルじゃろうか? 分からん。 次からは鑑定してから捕食吸収してみるかの。


 おっ、ホーンラビット発見!


『鑑定!』


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前   : なし

 種族   : ホーンラビット

 性別   : ♂

 レベル  : 2

 生命力  : 20/20

 保有魔力 : 10/10


 取得魔術 : なし


 スキル  : 突進Lv1

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『ストーン・ジャベリン!』

「キュゥッ!」


『捕食吸収!』


 ≪スキル『突進Lv1』を習得しました。≫

 ≪保有魔力が2回復しました。≫


 おおぅ、やはりか。 どうやら保有しているスキルが吸収出来るみたいで、間違いなさそうじゃな。


 さて、次は…と。 大きな蜘蛛を発見じゃ!


『鑑定!』


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前   : なし

 種族   : ビッグスパイダー

 性別   : ♂

 レベル  : 10

 生命力  : 40/40

 保有魔力 : 80/80


 取得魔術 : なし


 スキル  : 念糸Lv3

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『ストーン・ジャベリン!』

「ギッ!」


『捕食吸収!』


 ≪スキル『念糸Lv3』を習得しました。≫

 ≪保有魔力が2回復しました。≫


 うほーぃ! 魔物を狩って狩って狩りまくってやるぞい!


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る