第5話

だがその時、風がというか誰かが操ってるような挙動をした風が蒼夜を上に向かわせて結局屋上まで上がらされてしまった。

【はぁ!?なにこれ!せっかく死ねると思ったのに…】

《やっぱり死のうとしてたんだな。蒼夜、》【あ…いや、あ、あのこれには訳がというか、というかなんでここにいるんですか!?水樹サマは水翠黄神社に行ったはずじゃ…】

〈それは俺が助けたんだよ、水樹から言われたからな。〉

《俺のお気に入りが死ぬかもしれないから花緑の力で助けて〜》

〈ってな。水樹はものや世界は作れるけど、俺みたいに魔法は使えないからな〉

【ん?は?えっと…あなたが花緑サマで、花緑サマが魔法を使えるから自殺しようとした俺を魔法で戻ってこさせたってことですか?なんでそんなことするんですか?】

《なんでって、そんなの蒼夜がお気に入りで離したくないからだよ》

【そんなの理由になりませんよ。俺よりいっぱい良い人がいるってのに…】

水樹だけでなく花緑までが呆れてため息を吐いた。

〈あのなぁ、俺は少しの間お前の行動を見てたが、お前は誰よりも優しいし、我慢強いからお前より良い人はいないと思うぞ。〉

【でも…】

〈でも禁止。〉

【ふはっwwww】

〈は?なに笑ってんだ?〉

【いやだって、水樹サマと同じこと言ってるんですもん。】

こんな他愛もない話をしながら蒼夜はもう少し生きようと思い、水樹と花緑はいじめたやつを殺しに行った。

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