第2話 動く影
子は、母の手のような光の粒を握りしめながら、目を凝らした。
「ねぇ、ほら……あの黒い点々。なんだろう? 動いてる……ような」
母は小さくうなずいた。
「よく気づいたわね。あの黒い点々は、あの星に棲む小さな生命――
いや、“寄生虫”と呼ぶべき存在かもしれない」
「寄生虫……?」
子は目を丸くした。
青く輝く星と、そこに散らばる小さな影。
その対比は、美しくも、不思議なものだった。
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