実験6・分岐点
分岐し始める分野
3154年01月17日。あの日、レフリオンが見つかった、実装された日から2か月が経っていた。この二か月は大きな変化ばかりだった。
――レフリオンの作用・副作用そして、代償
今ではどこの研究所もレフリオンについて研究しているといっても過言ではないだろう。それぞれの分野で、それぞれの道を歩んでいっている。
博士たちが与えた情報たちはそれぞれの分野でさらに詳しく、そして応用されている。晴香博士は医学に影響を与え、東二博士の研究からは、軍関係や、武器の強化などが発展していくだろう。
分岐、そしてレフリオンの時代がやってくるだろう。すべての物にレフリオンが使われているかもしれない。レフリオンはすべての物を底上げする力を持っている。その代償は自らの命と引き換えだった。治療は出来ない。
――人生に一度きりのオーバードライブだ。
最高効率で稼働させれる。壊れなくなる。自らも底上げできる、その代償は不治の病と死だった。使ってしまうと血液が蒼く変色し、最終的にはその体はレフリオンに耐え切れず粒子となり散っていく。死体は残らない。空気中に、いや世界の一部となって死んでいくのだ。
ある人は、
「一生世界の一部として見守っていけるんだ。」
そう言う。紙の力に手を出してしまった人間は最終的には塵、いや粒子にまで分解され消えていく。レフリオンの修復効果、そしてその修復の代償として…
医学・科学・戦闘・気象・天文・電力。それぞれの博士が切り開いた6つの道。それらから今派生していっているのだ。
科学からは通信の分野が分岐し、研究が重ねられて行っている。それらの分野は、科学の遺志を受け継いでいる。そして、世界を便利にしていくだろう。時には代償と天秤にかけるかもしれない。その時は最善の選択を選ぶだろう。
戦闘からは武器の分野に発展した。そしてその武器の分野には、再生能力を生かした高威力な武器が作られることだろう。リスクを取ってでも強き道へ歩んでいくのだ。
当時6つしかなかった、道は今では8種類の分野に分岐していった。今でも細かに分岐、融合していっている。
――とある一つの物質レフリオンによって
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