プロローグ・中編

俺の名前はアッシュ


俺は今、ダンジョンの中を先頭で走っていた。

「魔物が次々と出てくるな」

俺は見えた魔物を真っ先に魔法で消し飛ばしていた。


俺は立ち止まり叫んだ。

「なんでずっっと一本道なんだよ」

俺の叫びに勇者は爆笑した。

「き、君さっ…さっきから助けてくれてありがとアッシュ、くっふ」

(ダジョンは迷路やトラップがある場所を言うんじゃないのか?)

(これではただの洞窟だ)


そうして何事もなく進んでいたが行き止まりに直面していた。

「アッシュ、ここはダンジョンじゃないのか?」

とカワードが俺を見て不思議そうに言った。

(俺は何のために真っ先に魔物を殺り、しかも勇者には笑われる、思い出したらイライラしてきた)

俺はイラつき、行き止まりの壁に向かって風魔法を全力で放った。

その瞬間、壁が壊れると同時に光が差し込んだ。

俺は光の方へ歩き、崖で足を止め下を見た。

(危なっ、こんな高いとこまで来てたんだな)

俺は一歩下がり、周り一帯を見渡した。

(景色がいい)

沢山の木が埋め尽くされ、奥にはドデカい木が立っていた。

後ろからカワードの声が聞こえた。

「何なんだ、あのでけぇ木は!」

するとシーネが話し始めた。

「あの木は、世界樹と言ってエルフが住んでいる場所です」

とシーネがカワードに説明していると、俺の隣に勇者が立ち止まった。

俺が文句を言おうと口を開いた時

「ここだったのか」

勇者は小さな声で呟いた。

シーネは勇者の方を振り向き聞いた。

「何か言いましたか?」

勇者は懐かしそうに言った。

「ああ、一回ここに来たことがあって…ここで聖剣を抜いたんだ」

シーネ達は驚きその後哀れむような目を勇者に向け黙った。

その空気を悟ったのか勇者は続けて言った。

「帰るか」

その言葉に俺達は頷き帰路に着いた。

(あれ?何か忘れているような、忘れるくらい事だ、後で考えよう)



その後、俺達は何事もなく帰り、帰り着いた時には、夜になっていた。

アレンが俺達に言ってきた。

「そうだ一緒に夜飯食べないか?」

「いいな、一緒に依頼を達成したんだ一緒に食べるか!」

俺は勇者の意見に賛成し…

(ん?)

俺は居酒屋の席に座り考えた

(なぜ俺は勇者と飯を食べている?)

は!

「忘れていた!」

俺は叫び、立ち上がりながら机を叩いた。

勇者はが俺を見て爆笑し、カワードとミレディは呆れたように頭を抱えていた。

「ま、マジでますれてたのかぁ、くふ、く、 あは、ははは、マジで、マジで忘れて、」

俺は恥ずかしさと苛立ちで、勇者に対して叫んだ。

「剣を抜けぇ!、お前を消し飛ばしてやる!」

俺の言葉を聞いたカワードが急いで俺をの両手を掴んでミレディが光魔法で縄を作り俺の両手を縛ってきた。

俺はパニクって叫んでいた。

「これを外せあの勇者を消し飛ばす」

勇者はカワードとミレディの連携を見て言った。

「お前ら、慣れずきじゃないか?」

カワードはため息をし言った

「たまに暴走するときがあるんだよ」

勇者はまた笑いを堪えながら言った

「く、お前達苦労するな」


縛られしばらく経ち俺は言った。

「そろそろこれ外してくれないか?」

今俺はなぜかカワードに食べさせられている

「いーから、口を開けて食べろ」

俺は勇者が帰るまで縛られたままだった。

(自分で食えるわ)


次の日、俺は朝からギルドにいた。

(勇者に対して決闘を言い渡すために朝から居るのだが、全然来ない)

俺が考えながら待っていたら知っている声がした

「アッシュじゃん、今日は休みだろどうしたんだ」

カワードが俺の横に座ってきた。

「お前こそ今日は休みだろ、嫁さんに会ってこいよ」

カワードは気まずそうに言い始めた

「アッシュ、いや、ミレディにも伝えないといけなくて…」

俺はカワードの言いたいことがわからず言った

「カワード、はっきり言ってくれわからん」

その言葉を聞きカワードは深呼吸をし言った

「俺に子供ができたんだ」

俺はそれ聞き

「良かったな」

だがカワードは続けて

「だから冒険者を辞めようと思う、嫁は好きなことなら続けていいと言ってくれるが、死んでしまうかもしれないだから、」

俺はそれを聞いて驚いたがその後の説明で察した。

俺は慌てているカワードの肩を両手で押さえ言った。

「分かった、俺はいいと思うだがミレディも混ぜ明日の朝、ちゃんと話し合おう」

カワードは俺の言葉を聞き落ち着いて

「アッシュありがとな」

カワードは一息つき俺に問いかけてきた。

「そういやお前はなぜここにいるんだ?」

少し落ち込み気味で言った。

「俺は勇者に決闘を挑むために朝から待ってるが全然来なくてな」

カワードは俺の言葉を聞き言った

「聞いてなかったのか?アレンは帝国の王に呼び出されもう今日の早朝旅だったぞ」

俺はその言葉を聞き

「そうだったのか、まぁ次来た時に勝負を挑むか」

その後、俺達は宿へ帰った

俺は何もする気が起きずそのままベッドへ意識と共にダイブした。


次の日、朝からカワードの事情をミレディに話した。

結論は今日の依頼で最後終わったらお別れ会をしようと言う話になった。


依頼は無事達成した、カワードお別れ会は、カワードとミレディが酔いつぶれて幕を閉じた。


カワードがいなくなり二人で依頼の達成率は下りはしたものの楽しくやっていた。


1年後

ミレディが昔、所属していた教会から戻ってくるように言われ、パーティーを抜けて教会に帰っていった。

俺は一人になっても冒険者続けた。


ソロで活動し始めて、1年経った。

「今日も勇者来なかったなー」

1年前から、俺は毎朝、ギルドの端で知り合いが来ないか待っている。

カワードは半年に1回くらいは俺の様子を見に来るが、ミレディはあれから合っていない。

俺は依頼の掲示板に近づきいいのがないか見渡した。

(今日もいいのないな)

(今日か、あの洞窟に行くか…)

ギルドから出て俺は勇者達と一緒に行った洞窟へと足を運んだ。

(そういや勇者の名前忘れたな、何だっけ?

アルン?、アルド?)

そんなことを考えながら歩いていると洞窟に着いた。

俺は洞窟へ週に一回のペースで来ている。

洞窟の中に入ってすぐに洞窟の中の雰囲気がおかしいことに気づいた。

俺は警戒しながら片手に風魔法を準備し洞窟の中を進んだ。

しばらくして目の前から魔物が出てきた。

「な、なんだコイツ、見たことがないぞ」

魔物の見た目は犬だが、大きさは人を丸呑みできるくらいだ。

俺は来た道を引き返そうと振り返ると、後ろにも同じ様なが魔物が沢山いた。

「挟まれた!?」

俺は準備していた片手の風魔法を使い、思いっきり大きな魔物の上を飛び越えた。

着地し反対の手でポケットから小型爆弾を取り出した。

小型爆弾に火をつけ、地面に転がしできるだけ遠くに走った。

俺が全速力で走っていると、爆発が起こり洞窟が崩れ始めた。

ニヤリ(計画通り)


走り続けていると外の光が見えてきた。

そのまま洞窟を走り向け、崖立ち止まった。

(やっぱあの木、デカいなー)

そんな事を考えていると、洞窟の中から犬の足音が聞こえた。

(まだ生きてんの!?)


俺は慌てて、崖から飛び降りた。

「たっか〜」

俺は地面に落下しそうなので、慌てて風魔法で木に軌道を変え生き延びた。

俺は一息し木から降り地面に寝転んだ。

「洞窟壊しちまった〜」

(この洞窟、結構いい素材手に入るんだけどな…)

俺が落ち込んでいると、さっきの魔物が草むらから沢山出てきた。

俺はため息をし走り出した。

(あのデカい木の方に行けばエルフがいるって噂だ)

俺は少しの希望を胸にデカい木へと走り出した。







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