番外編

ルノ「生き残りの転生者の皆さん。家族の今知りたくない?」


雅貴「知りたいに決まってるだろう。」


凌駕「僕も知りたいな。」


大輝「俺はいい。家族いないし。」


ルノ「じゃあこの手鏡持って。そのボタン押せば見れるから。」



雅貴の家族


僕が転生する前、両親は死んで高校生の妹を養っていた。手鏡に映ったのは両親と妹の笑顔。三人で仲良く食卓を囲んでいる。僕がいない世界は両親が生きているらしい。つまり、僕が居たから両親は死んだのだ。直接的な原因ではないが、間接的に親を殺したのかも知れない。見なきゃよかったなぁ。


凌駕の家族


僕はある程度裕福な家庭で育った。手鏡に映ったのは、僕がいた頃と変わらない笑顔。僕が居なくてもみんな幸せなんだ。なんか虚しいな。見なければよかった。



ルノ「どうだったかい?」


凌駕「良くないねぇ。なんか虚しくなった。」


ルノ「雅貴、大丈夫かい?」


雅貴「死んだ両親が生きてたんだ。妹もしあわせそうだった。」


大輝「そら見ろ。知らぬが仏なんだよ。」

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三番線エレベーターで転生したら世界を救った話 天月虹花 @Nijika0302

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