【Lv.6】見聞②
禁書の内容をあらかた暗記しているのは、王たる彼女以外にいないだろう。書庫の内部に併設されている喫茶に、二人の影。パイプオルガンの奏者は雇われでもなく、趣味を活かして公共の場で演奏することで、日銭を稼いでいる。要するに、平和だということ。紅き竜は、禁書について王に訊ねた。すると王は、昔話を始める。
『勇者と魔王は、それぞれが忌み子として棄てられた者たちだった。二人は世界の中心で出逢い、強い絆で結ばれた。初めこそ、人間や魔族の共存のために手を取り、戦いへとその身を投じた。次第に勇者と魔王は人間や魔族に認められていったが、時が経つにつれ、それは傲りへと変わる。最初に"在り方"に疑問を持ち始めたのは、魔王だった。傲りは欺瞞と共に膨れ上がり、ついに魔王へ牙を剥いた。耐えかねた魔王は反旗を翻し、人間と魔族を根絶やしにしようとした。勇者は、それを良しとせず、魔王を討ち果たさんとした。戦いの末、ついに魔王は討たれ、勇者は勝利をおさめたが、人間も魔族も、その頃にはもう僅かしか残されていなかった。圧倒的なまでの力が、全てを飲み込んだ結果だった。誰もが勇者を恐れ、その勇者もまた、自分を殺して何処かへと去っていった。』
LEVEL LORD ~True tale~ デスセンセー @UTonNEO
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。LEVEL LORD ~True tale~の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます