第2話 嘘つき
1時間経った。俺の視界にある画面はスマホの画面そのままで思ったとおりに操作することができた。俺は1時間ずっとメールを送っていた俺の家族に、俺は実家ぐらしだから、すぐに家族は来てくれると思ってメールを送っていた。無難に、「部屋に来てくれ」とだけ。確かこの時間に母は一階にいたはずだ、ママは昔、俺に言った、「〇〇ちゃん、将来〇〇ちゃんが例え芋虫になってわたしの前に現れても私は芋虫が〇〇ちゃんだとわかることができる」と言ってくれた。それぐらい俺の母への信頼は高かった。折りたたみスマホぐらい大したことじゃない。ママはすぐに俺の部屋に来たドンドンと扉をノックし返事も聞かずお上品に部屋を覗く。当然だけど俺が部屋にいないのでママはとても怯えていた。ママが俺の作業机の前を通り過ぎる時、俺は"作戦"を決行した。俺はすぐに動画を流した。動画は俺の打ち込んだ文章を電子音声の声で流すものだ、
「ママ、〇〇だよ僕は何故か折りたたみスマホになったんだ。充電が切れると死んでしまうからもしれないから充電器とつないで、それか窓辺に置いてあるエルに繋いでもいいから。」
ママは驚愕する。
「なんなの!あなた!〇〇ちゃん、最近〇〇に動画を投稿してるとか言ってたけどきっとそのチャンネルの個人情報が流出してスマホでハッキングされて、それでこんなイタズラをされているのよ。〇〇ちゃんこれが届いてすごくすごく喜んでいたのに、あなたのせいで使えなくなって〇〇ちゃんのアカウントが流出してしまうかもしれないじゃない!〇〇臆病だからこのことを知るときっとびっくりするわ!よし、私が壊してこのスマホのデータごと壊して被害が広がるのを止めましょう!」とでも考えてのか母は何も言わず、俺に近づく。持ち上げる。持ち上げられる。スマホを曲げる。普通の方向じゃない、逆だ。激痛。割れそう。一階から爆音鳴る。母、驚く!。キッチンタイマーの音だった。
「まあ大変、〇〇を焼いていたんだった。」と
俺のことでも忘れたみたいにスマホを机に投げて、母は一階に駆け下りた。
母さん、芋虫は良くてなんで折りたたみスマホはダメなんですか?こっちのほうがかっこいいでしょう。
「絶対絶命だったね、タイちゃんのファインプレーね。」
「ね?〇〇?」
今まで聞いた中で一番美しかった。
でもその声の主はモバイルバッテリーだ。
「エルちゃん」
「〇〇、私が充電してあげよっか?♡」
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