五つ目
難解という荒地、荒野、不養土に咲く花は、温室や花壇に咲かせる花弁よりも趣深い。
だのに 人々は 危険を犯すことは愚かだと、危険の先にある花に価値は無いと、思考に横着する。
私は死ぬべき人間だ。何故なら一度でも死を望んだからだ。
一つの学校で十年に一人は自殺する者がいる。その内の一人が私だからだ。
自殺は望みが絶たれてこそ存在する。
私は死にも望みを思わなかった。
ならば心は何処に行くだろう。
私は腑抜けた。パッパラパー。間の抜けたチキン野郎。
望みが照らす炎なら、私は盲目で、明かりは地面を照らしているのに、転倒を引き起こす物に気付かずに宛ても無く彷徨い続け、果たして自らの盲目に気が付く。
違う。ここに光なんてものは無い。ただ熱があるだけ。
人間は物の温かさで暗中を模索する。触れて、感じて、安心し、慢心し、縋る。
希望の光なんてものはない。熱を持つ物でさえ、熱の放出に光を伴わない。
私は光を見たかった。熱に希望を感じなかった。
熱はただ熱いだけの鬱陶しいもの。光は直進する。明るい。闇に打ち勝つ。
自殺は今と変わらない真っ暗な世界で、今よりも苦しい今までの苦痛と死の痛苦に苛まれる地獄を見る。目の前が見えない。だから、光があったと記憶されているであろう方向へと歩いている。
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