返歌

共鳴詩歌「黄昏時」

詩 : 恋


君と遊園地に行ったね

泣きそうな程に冷めたい心で笑う君


高速バスに乗り込んで着いた世界は

夢に眺た玩具の城で跳ねるテンションを隠していた


まるで生き別れた誰かを探し出すように僕と君は

ジェットコースターに乗り

列で待ちながら君はパズルゲームになんでか夢中


ピザを一人どれくらい食べようかだとか

遊園地は喫煙所が少ねぇだとか

お化け屋敷 やってねぇじゃんだとか叫び合って


レッドタワーの頂上では

週間ストーリーランドってアニメの話しを

何故ここでするかってくらい語り合い

『時を止めますとか 言ってみます』の世界でした


一緒に乗っていた女の子の二人組みに

うるさったね と言われたとクスクスと柵を出る君

そんなに大声で叫んだかな俺 ただ落っこちただけさ


雪景色が輝く中で僕等はいつも悩みを話し合い

夏が来てもまだお互いの過去を語り合っていた

君はやがて幸せを手にする

その為に包みこむだけの愛をどうしても

君に手渡したかった 僕の貝殻を君へ贈る


いつしか創り手に憧れるようになった

僕等は今肩を並べ

頼り甲斐のある君の視界に永遠の文学を垂れ下げる舌


傷やトラウマを慰め合った僕等は

自分以外の誰かを幸せにしたいと願って歩き出した

それは……丁度あの赤い塔のてっぺんから

僕等それぞれに 茨のブーケが落ちて来るような幸せで


君が見せた命懸けを今後只一人にもという希望

優しさが透り抜けていく赤蜻蛉の涼秋に

君の冷たくなっていた心に温もりの火が灯されて

暖を取るように包む黄昏時


二年の月日が経つ頃に僕も願いに出逢えているだろうか

最後だと云う僕が眠るまで聴く今黄昏時


帰りのバス乗り込んだあの疲れみたく

そっと思い浮かべて与え 寝息光る今黄昏時

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詞と詩 ~Lyrics&Poesies~ れん @Lemborexant

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