第8話・ズッ友の先にあるもの

モヤモヤ街道を突っ走る百恵にマイコーは相変わらずのズッ友・宣言中!


それどころか、日に日に百恵に対する態度が悪化しているようにも見える。


百恵に…

ティックンのギャラリー集めを義務化したり。

大量のギフトを投げさせたり。

日々の食料まで送るようになった。


それどころか…

百恵の家に訪ねて来た時は決まって買い出しに出掛け、あれやこれやとカゴに入れ

決まってレジの前で姿を消して、支払いが終わると姿を現す。


ここまでくると千春にすら相談できなくなる。


そんなある日、Aさんからこんなメッセージがティックンに届いた。

「百恵さんってマイコーの彼女なの?」


百恵は、メッセージの事をマイコーに伝えると

「俺が話をするよ」と言ってくれた。


ズッ友って、やっぱり恋人の事だったんだよね。

百恵の心の霧がスーッと晴れ、天国にのぼる気持ちのようだった。


そう、マイコーがAさんに何て言ったのかを知るまでは。

翌日、Aさんから届いたメッセージを見て百恵は愕然とする。

「マイコーさんは、百恵さんと付き合っていないって言ってました。」


何十回もこのメッセージを見直し、自分の目を疑った。

分かっていたと言えば、分かっていた答えだけど。


ズッ友の先に「友達」じゃないものがあると信じていたのに。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る