第5話
ー和哉の家近くー
和哉「結局ここまで…ごめんな…」
晴香「いいよ。謝るなら…私の方だし…自分の行動で迷惑かけたから…」
和哉「そういう事、言うなよ。そういう顔が見たくて仲裁したわけじゃないから…」
晴香「明るく居ろって方が無理でしょ… カッコつけてばっかり…私はね、もう誰にも傷ついて欲しくないだけなの。綺麗事に聞こえるだろうけど、本気だから。」
和哉「…笑」
晴香「な、なによ!何がおかしいのよ!」
和哉「暴力女がそれ言うかよ。」
俺は発言の矛盾がおかしくて笑ってしまったが
忘れていた。この人…
晴香「あんたねぇ…!助けたからって!いい気になってんじゃないわよ!」
バン!バン!
容赦なく傷口を叩いてくる…
和哉「痛ぇ!ちょ、待てよ!怪我した所は!違うっ!痛え!!!」
晴香「この!笑」
バン!
和哉「追撃もおかしいだろ!!」
晴香「もう…ちゃんと聞いてよ…笑
…だから…その和哉君にも…本当は傷ついて欲しくなかったけど…私の見通しが甘かった。」
和哉「…痛さで話が入ってこないんですけど…」
ガチャ
俺の家の扉が開いた
母親「あんた玄関先でうるさいっ!って…あ、あら?」
晴香「あっ!じゃ、じゃあね!」
和哉「あ!おい!」
母親「あんた…ご、ごめんねぇ…笑 彼女連れてるならお家あげれば良かったのに…」
母さんはどこか気まずそうに
こっちに話してくる。バカが…。
和哉「そんなんじゃねぇよ!」
母親「って!あんた!何その怪我!」
和哉「コケた」
母親「…は、はぁ!?」
和哉「いいだろ…歩けてるんだから…ちょっと休むわ…」
母親「…ちょっと…あんたちゃんと説明しなさい!」
バタン…
和哉「…」
親からは逃げちまったな…
余計な心配かけさせるのも
なんかな…
ー[もう誰にも傷ついて欲しくない。]ー
和哉「…アニメかよ…無理に決まってんじゃねぇか…でも…」
目の前で自分が動けば変えれそうな状況なら…
人生が残りわずかなら…俺でも…
ピコン!
携帯の通知だ
和哉「…あ、神谷…」
ーーーーーーーーーーーーー
神谷[今日はありがとう。たまに橋本君達の話に出てくるゲーム…実は僕もやってるんだ笑 一緒にやれたりしないかな]
和哉[OK👌🏻]
神谷[また出来そうだったら連絡するね!]
ーーーーーーーーーーーーー
そうだったのか…神谷…
なんだよ…元気そうだな…
ー夜中ー
ーーーーーーーーーーーーー
通話
和哉「おま…強くね?神谷まじか」
神谷「あ、あんまり僕とやると面白くないって言われるけど…大丈夫かな…」
和哉「お前が強すぎるからじゃねぇかな…笑 多分…笑」
神谷「そうなの…!?じゃあ弱くならなきゃ…」
和哉「お前…地雷無自覚で踏むタイプだろ…笑」
神谷「な、何が!?」
和哉「なんでもねぇよ笑 もう遅いし寝るか」
神谷「そうだね…あ!そうだ!明日僕の家でゲームしようよ!後で住所送るね!」
和哉「急だな笑笑 友達誘ったことあるか?お前笑笑」
神谷「…な、ない…笑 初めてだから緊張してて…笑」
和哉「お前…仕方ねぇなぁ笑…暇だからいくけどよ…こんなボロボロの状態で次の日遊ぶとかどんだけタフなんだよ…笑」
神谷「…アハハ…ごめんね…笑」
和哉「…じゃあ明日、また遊ぼうぜ」
神谷「…うん!またね!」
通話終了
ーーーーーーーーーーーーー
和哉「…明日…か…明日…!」
和哉は慌ててスマホを開く
[退屈してない?変えましょう。https//...]
和哉「まさかな…」
URLを開く
和哉「…なんか…昨日より少し近い…?」
地球と隕石の距離が少し近く映っている気がした…
ー地球滅亡まで あと6日ー
和哉「!…進んでる…」
また明日。なんて言葉が
こんなに響くのは…
翌日
俺は約束通り神谷の家に来ていた。
ガチャ
和哉「お邪魔しまーす」
神谷「あ!来てくれてありがとう!体は大丈夫?」
和哉「あぁ、だいぶ動けるようになった。そっちは?」
神谷「こっちもだね笑 僕はもう慣れてるから…笑」
和哉「…やめろよ、反応しにくいだろ…笑」
神谷「ご、ごめん…」
和哉「…親さんは出かけてるのか?」
神谷「そうだね…またどうせ遅くにしか帰ってこないよ。」
和哉「…?なんかあるのか?」
神谷「デート…らしいよ。僕実は片親なんだ
で、母親は毎回こうやって違う男とデート。あんなのの何がいいんだか…」
和哉「…おいおいまじか…」
神谷「だから遠慮なく過ごしてよ笑 どーせ帰ってこないから笑」
どうかしてる
この環境…
なんでこんなに明るく居られるんだ…?
でもきっと今の神谷にとって俺は…
こんな人生で
初めての友達で遊び相手
なんだろうな…
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