触るな危険

脳病院 転職斎

第1話

今年、娘が生まれた。

俺もようやく人並みの幸せを送れるようになったようだ。


しかし今までは、まともな恋愛が実ったことが無かった。


遡れば小学6年生の時から話は始まる。

俺はクラスメイトに恋をしていた。


しかし、本人には秘密にしていた胸の内を同級生からバラされて、俺はあっさり振られてしまった。クソみたいな初恋だった。


それから中学生になり、俺はまたしても恋したが、それもまた、本人には秘密にしていた胸の内を同級生からバラされて、またあっさりと振られてしまった。そして、そのまま俺は、彼女を作れずに高校生になった。


しかし不思議なことに、高校3年間で彼女が途切れたことは一度も無かった。もっとも、大した恋でもなんでもなかったけど。


俺はそれから専門学生になり、ようやく誰もが通る幸せな恋愛が出来るようになった。しかし、専門学校最初の恋人は気持ち悪い奴に寝取られてしまった。それからルミと結婚するまで、俺の恋はボロボロだった。


だから私の恋は いつも

 巡り巡って ふりだしよ

 いつまでたっても恋の矢は

 あなたの胸には ささらない

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