狩人さん森を出て魔術学院へ。そして歩む英雄街道
黒猫
第1話 心機一転
遠く遠く離れたとある森の中......一人の狩人がいた。狩人は魔獣を狩り、植物を採取し一人生きていた。そんなある日、川で水浴びをしていると川のせせらぎに混ざり赤子の鳴き声が聞こえてくるではないか。狩人は急ぎ身支度をすませ声のする方へ向かうと......そこには赤子が捨てられており、元気に泣いていた。奇妙な縁だと狩人は赤子を育てることにしたのだった。その赤子の名は......
「おい!レクト!いつまで寝てるつもりだ!」
「いっでぇ!!」
ボコッと拳骨を食らったレクトは飛び起き、殴られた所をさする。
「昨日の夜.....何を言ったか忘れた訳じゃないよな?」
「師匠......すまねぇ......忘れた⭐」
「この......バカちんが!!」
「いっでぇ!!」
ボコッと再度拳骨を食らう。
「はぁ......とにかく着替えな。もう一度言ってやるから」
「あいあい......眠むぅ」
それが人の話を聞く態度かと拳を固めるが、時間の無駄だと止めた。
「レクト、お前はもう18歳だ。街や村じゃ学院に通い始める年齢だ」
そこまで聞いて昨日の夜の話を思い出す。
「あっ!思い出した!学院に通うとかなんとかって言う話だよね」
「そうだ。お前が行く学院はエーデルド魔術学院、イルタリア王国にある有名な学院だ。世界にはいくつも学院と名がつく場所はあるが、実績や有名度は5本の指に入るだろう。レイラ-、イルドラ、フェルリル、桜花、エーデルド......この5つだな。」
レクトは着替えを終えベットに腰かけると、師匠に疑問を投げ掛ける。
「俺でも知ってるような超名門ばっかりじゃん。俺じゃ無理だよ......師匠ならよくわかるだろう?」
肩を透かしながら冗談っぽく言うが、レクト自身よくわかっていた。
「......その辺も含めて私はお前に学院に通ってほしいと思っている。なにも学院で学ぶのは魔術だの錬金術だのだけじゃないんだ。一般常識も世界の情勢も......これからお前が生きて行くために学ばなきゃ行けないことが沢山あるんだ」
「なら......師匠が教えてくれよ。今までみたいに...」
レクトの言葉に嬉しそうに笑う師匠だが、
「そうしてあげたいんだかな、私だけじゃ限界があるんだ」
ポンポンと頭を撫でられる。
「......それじゃあ、試験勉強はどうするんだよ?時期的に考えて、後1ヶ月も無いだろう?」
「大丈夫だ。お前に勉学を叩き込んだのは誰だと思ってる?いつも通りにすれば入学するくらいお前なら屁でもないだろうさ」
そう言われると、嬉しいものである。
「はぁ......どうせ俺には拒否権なんて無いんだろう?わかった。行ってくるよ......エーデルド魔術学院。それに...もしかしたら俺の出生が分かるかもしれないし」
レクトがそう言うと師匠は微笑んだ。その微笑みにはどこか寂しさが見えたように感じた。
「そうと決まれば...今日の晩飯は豪勢にするぞ!」
「おぉ......それじゃあ、タイタンディアーのシチューが食いたい!!」
「わかっていたぞ!お前の好物だからな。......今日中に荷造りを済ませておけよ。明日の朝地図を渡す」
「わかった......」
しばらくの沈黙の後師匠は部屋を後にする。
「はぁ......学院かぁ...。何するんだろうなぁ...」
ベットに横になり天井を見上げる。小さな魔工電球が光っており部屋全体を照らしている。
「......荷造りしちゃうか」
レクトはムクリと起き上がり、荷造りを始める。洋服なんかは今着てる奴ともう一着。後は探索装備と武器...
「やっぱり......お前だな」
一つの武器を取り、状態を確認する。それは弓であり大きさはレクト自身より大きく打ち出す矢も長く、矢じりも従来のものより長く肉厚。狂暴な魔獣が跋扈するこの森で使うものである。今レクトが持っている弓もタイタンディアーの角を削り、クイーンアラクネの糸で呟を作り、補強もおこなっている。レクト製の逸品.........相棒である。
「後は......こいつにしよう。」
手にしたのは、ナイフテールと呼ばれるでかいトカゲの尻尾を使ったナイフ。素材の剥ぎ取り、調理、近接戦闘...役にたたなかった場面は存在しない。
「よし......必要な物をまとめよう。」
消耗品にちょっとした嗜好品、後は街や村で使うお金があれば問題ない。
ふと鏡を見ると自身と目があった。短く切り揃えられた茶髪に綺麗な黒目......
何度かポーズをとる。何をしているのかと我に返り鏡から目を反らす。
「よし......師匠のとこに向かおう」
部屋の扉を開け、リビングの机へと向かう。師匠の姿はキッチンにあり鍋をかき混ぜていた。
「どうした?荷造りは終わったのか?」
「うん、終わったよ」
ズズッとお茶を飲む。相変わらずうまい。
「金時草茶も向こうじゃなかなか飲めないからな。今のうちに飲んどけよ。あぁ......そうだ、ロディに挨拶しといたらどうだ?」
「確かに、アイツはいつもの所か」
金時草茶を一気に飲み干す。
「ちょっと行ってくるよ。何か必要な物はある?」
「ああぁ.........ちょっと待ってろ。ええっと...」
戸棚をガサゴソと漁ること数10秒...
「アジタケとロブの葉......いたらホーンラビットを何匹か捕まえてきてくれ」
「了解。ならスリングが必要だな」
「気を付けてな。最近じゃあこの森も物騒になってきたからな。ランクの低い冒険者が、色々と無理してるみたいだからな」
「はいはい。それじゃあ行ってきます」
「ああ......行ってらっしゃい」
扉を開け外へ出る。空は快晴、鳥や小動物の軽快な鳴き声が響き渡る。
「装備、結界、問題なし」
家の周辺には魔獣よけが置いてある。これのお陰でここら一帯は安全地帯となっている。もちろん師匠お手製、本当に何でもできる師匠である。
「ここからなら先にお使いからすまそう。ええと...あぁあったあった」
キョロキョロと周りを見渡しながら歩くこと数分、ロブの葉を見つける。これは乾燥させてお茶にすると上手い。しかも飲むと気分が落ち着くおまけ付きである。
「次はアジタケだな。まずはアジの木を探そう」
さらに森の置くへと入っていく。
「この森はもう庭みたいなものだな。18年か......長かったような短かったような...」
この森の名前はパブォロの森。ここに来てからの思い出を振り返る。俺の出生については師匠も知らないようで、捨てられていた俺を拾って育ててくれたのだ。
「そんな師匠ともお別れだな」
そんな事を考えてる内に、アジの木を発見。根元にいくつものアジタケが生えていた。
「俺の好物の一つはっけーん!」
てきぱきとアジタケを取る。ちなみに一番好きなのはアジタケのバター焼き。
「よし、これだけ取れれば十分だろう。後はホーンラビットか」
レクトは周りに意識を集中させる。
「.........この近辺にはいなさそうだな。とりあえずロディの所に向かうか。一緒に狩りしてもいいかもな」
そう言いながらさらに30分程歩き、崖上の洞穴が目にはいる。
「もう少し......うん?」
ガヤガヤと声が聞こえ、合わせるように戦闘を行っている音も聞こえる。
「行ってみよう」
レクトはフードを被り音のする方へと向かう。暫く進むと現場が見えてくる。
「あれは......ロディ!!」
「グルルルルルル!!」
ロディが魔術で拘束されており、何人かの武装した人間に囲まれていた。
「よし、そのままだ!」
「やっと捕まえたわよ!!ブラックパンサー!」
「傷をつけるな…...貴族様からの依頼だ。慎重に行くぞ」
「もう少しで......魔術が解けます!!どうにか昏睡させないと......」
どうやら冒険者達の罠にかかり、拘束されたようだ。
「師匠が言ってた奴らか?.........それにしてもなんだ?あの装備は...」
舐めてるとしか思えない。いくらまだ浅い場所とは言えそこそこの魔獣が出てくる場所である。グレートベアにブラッドタイガー、運が悪ければマンイーターだって居る場所だ。
「とにかく......説明しないと」
レクトは冒険者達の元へと走り出す。
「もう少しで......」
「あの!!ちょっといいですか?」
レクトは草むらから出ると剣を持つリーダーらしき男に話しかける。
「なんだ?魔獣かと思ったら人じゃねぇか。」
「何でこんな所に?」
いきなり現れたレクトに驚きつつも警戒は解いていない。"そういう"魔獣もこの辺には生息している。
「ロディ......そのブラックパンサーは俺の家族なんです。解放して下さい。」
レクトが近づくと女魔術師の1人が手を向けてくる。どうやら女魔術師は2人居るようで一人はロディを拘束していた。
「頼む......話を...」
「ライトニングアロー!」
バチッと足元に電撃が走る
「それ以上近づかないでください。貴方の家族?従魔じゃない魔獣が人に懐くことはありません。それに......貴方の背中の"それ"がブラックパンサーを狙っていたと証明するには十分では?」
レクトの持つ弓を見ながら女魔術師はそう言った。
「本当って言っても......信じてもらえなさそうですね。ではどうすれば信じて貰えますか?」
レクトの言葉に槍を持った男冒険者が反応した。
「お前の持ち物、全部と交換なんてどうだ?あぁパンツは要らねぇぞ?」
「貴方らしいわね......まぁでもいいんじゃない?あいつの武器結構高く売れそうだし?」
ぎゃはははと笑う冒険者達を前にレクトは落胆していた。
(ロディは......俺から見たら家族だが、奴らからしたら獲物でしかない。それは仕方がないだろう…...だが、ここまで話が通じないものか?)
そうしてる間にも、ロディは徐々に抵抗を止め息も小さくなっていた。
「おっ!いい感じじゃないか!!このまま窒息させるぞ」
「一切の傷無しは無理だったけど......職人に渡せば結構いい剥製になりそうね。高く売れるわよ!」
リーダーの男と拘束魔法を使っている女魔術師が笑いなが話をしていた。その声に合わせて他の2人もロディに視線を向けた。
「これでようやくまとまったお金が.........あれ?」
「うん?あいつどこ行った!?」
監視していた2人が視線を遮った数秒でレクトは姿を消していた。音も気配も一切感じさせること無く。
「諦めたのかしら?まぁ多勢に無勢だって分かったから居なくなったのね。」
「よし、それじゃあ帰る支度するぞ。あの2人が終わる前にな」
もう限界だった。窒息だの剥製だの......高く売れるだの。
レクトの脳裏に浮かぶ値札が張られたロディの剥製。もはや奴らを生きて帰す理由は無くなった。
木々と草むらに隠れながらレクトは弓を引き絞り、狙いを定める。
対魔獣用の剛弓であるタイタンディアーアロー。魔獣の頭を吹き飛ばす程の威力の矢をギリギリと引いていく。そんな物を人に向けたらどうなるか...
「...............ふっ」
情け無用。家族に手を出す不届きものに容赦はしない。
「うわぁぁぁぁぁ!う、腕がぁぁ!!」
「何が起きたの!!大丈夫!?あ、きゃぁぁぁぁ!」
いきなり腕が根本から吹き飛んだ仲間を見て、女魔術師が動揺し拘束魔術を解いてしまう。そのスキを見逃すロディではない。近くで槍を構えていた、男冒険者の頭を噛みちぎった。
「...............つぎ!」
ヒュンっと飛んだ矢は、ロディを拘束していた女魔術師の首を吹き飛ばした。
「ひ.........や、止めて......許して...」
気を失っている男を支えながら、もう一人の女魔術師がガタガタと震えていた。
「グルルルルルル!!」
「あ、ああ............うっ!へぇ......?」
胸から矢じりが飛び出した女は情けない声を上げながら絶命する。
「ロディ......無事かい?」
急ぎロディの元へと向かう。
「グルルルルルル......」
見ると体表にいくつもの傷があった。どうやら冒険者達から逃げ回っていたもよう。
「お前ならこんな奴ら大したこと無いだろうに...」
「グゥ......」
ロディの歩き方に違和感があった。
「お前......もしかして、妊娠したのか!?」
「グルル......」
ロディはその場に座りこむと息を整えていた。
「そうか......その状態じゃあ戦えないよな。巣穴まで手を貸すよ」
「てめぇ......どういうつもりだぁぁ!!」
腕を押さえながら、男の冒険者が立ち上がる。
「よくも......よくも仲間をぉぉ!」
剣を振り上げ切りかかってくるが痛みのせいか動きは鈍重。振り下ろしをよけ、ナイフを喉に突き刺す。血の泡を吹きながら男は死んだ。
「俺の家族に手を出した罰だ」
レクトは死体から使える物を取ると、ロディと共に現場を後にする。死体処理は魔獣達に任せることにする。
ほら......もう骨を砕き肉を噛み千切る音が聞こえてくる。ちらりと見ると、男の胸元から彼らがCランクだと言うことを知らせる認識表が目にはいる。不相応なクエストに挑んだ4人が死のうと........世界は回るし、ギルドも回ってしまうのである。
その後洞窟に到着したレクトとロディ。どうやらロディは妊娠してから間もないようで、狩りに出かけたところを冒険者達に見つかってしまったらしい。
「危なかったな......良かったよ無事で。本当に......」
「ガウ!」
ゴロゴロと喉をならしながらロディがすり寄ってくる。
「ははは、くすぐったいよ。うーん......でも、その調子だと一緒に狩りをするのは難しそうだな」
「ガウ?」
スッと立ち上がるロディはまるで自分はまだ動けるぞ!!と言ってるかのような顔をしている。
「大丈夫か?無理はしないでほしいが......」
「ガウ!ガウ!」
「そっか......まぁたいした獲物じゃないし。よし!ロディ行こう」
「ガウ!!」
レクトとロディは洞窟を出ると、平原へと向かう。そこにはホーンラビットが群れており今は食事中のようだった。
「よし......ロディ頼むぞ!」
「ガウ...」
そろりそろりとロディがホーンラビットの群れに近づいていく。危険を察知した何匹かがピョコッと顔を出して周りを伺っている。
「いいぞ......その調子......」
レクトは手元のスリングに石をのせ回し始める。ヒュンヒュンと風切音が響く。
「グルァァア!!!!」
ロディが飛び出し一匹を爪で仕留め、すかさず2匹目に喰らいかかる。
「そこ!」
レクトは逃げ出した、一匹の頭をスリングで打ち抜く。
合計3匹。十分だろう。
「ロディよくやった!」
「グルルルル......」
撫でてやると、気持ち良さそうに目を細めゴロゴロと喉をならしていた。
「よし1匹は食べちゃうか。」
「ガウ!」
レクトは簡易的なグリル台を置き、さばいたホーンラビットを焼く。心臓や肝臓と言った部位も焼く。上手いし栄養価も高いからな。
「ほら、熱いから気を付けろよ。」
「ハグハグ......」
渡してやると、うまそうに食べていた。
「うん、旨いな......」
レクトは空を見上げながら、ロディを撫でていた。
「......なぁロディ。暫くの間遠くに行かなきゃならないんだ。次帰ってくるまで師匠と元気にしてろよ?」
「ガウ...?」
寂しそうにレクトに覆い被さってくる。行かないで...とでも行ってるのだろうか。
「大丈夫だよ。その内ひょっこり帰ってくるからさ」
「ガウ...」
「ははは.........大丈夫」
暫くロディを撫でていた。既に15時を回っており、そろそろ帰ろうかとロディを洞窟まで送り、帰路についた。
「ただいま...」
「お帰り。うん?お前、大物でも狩ったのか?」
「大物.........あぁ!忘れてた」
レクトは戦利品をいくつか机に置くと、説明を始める。
「実はロディが冒険者達に襲われててさ......一緒に戦ったんだよ」
それを聞いた師匠は機嫌悪そうに言った。
「ロディを攻撃しただと?全員殺したんだろうな?」
「もちろん......今は防具と骨になってるんじゃないかな?」
「そうか......それは何よりだ。ロディはどうだった?」
「聞いて驚くなよ…...。実はロディの奴妊娠してたんだ!」
「なに!?ロディがか!!はは......それは嬉しい知らせだな。まて......冒険者共は知ってて襲ったのか?」
「どうだろう......"理由は知らないが弱ってるなら絶好の機会!"って感じじゃないかな?」
そこまで言ってレクトはお使いの品を渡す。
「あぁ...助かるよ」
「いっかい着替えてくるよ。臭いし...」
「水も浴びてこい......晩飯時に死臭を持ち込むなよ?」
「わかってるよ......」
レクトは部屋に戻り装備を脱ぎ、部屋着を持つと裏手にある小川へと向かった。
「つめてぇ......」
体についている血や泥を落としていく。
「はぁー......慣れてくると気持ちいいんだよね。」
暫くすると家の方からいい匂いがしてくる。
「そろそろ帰るか」
レクトは持ってきたタオルで体を拭き、部屋着に着替える。
「腹減ったぁ......」
師匠の料理は世界一旨いのだから仕方ない。
「「いただきます!」」
師匠と弟子が食卓を挟んで食を共にしている。
「やっぱり上手いなぁ......師匠の腕がいいのか、材料の質がいいのか…」
「どっちもだよ」
ドヤ顔しながら師匠はパンをかじっている。
「ロディに挨拶はすませたのか?」
「ああ、色々あったけど......アイツの子供に会うのが楽しみだよ」
「確かにな。無事に生まれたら報告しようか?」
「あぁ!お願いするよ」
その後も色々な話をしていく。そして夜......
「レクト!荷物持って来てくれ!」
師匠から声がかかった。
「どうしたの?」
師匠は窓から外の様子を見ていた。
「空の様子が変だな......レクト!地図を渡す。直ぐに学院に向かうんだ。明日は荒れるな」
「マジかよ......。まぁ夜目は効くし、夜間行動も慣れてるから大丈夫だけど...」
「ぐずぐず言うな。雨にやられて、グショグショになりたいか?」
「それは御免だね」
レクトは荷物を持って、ブーツを履く。
「ほら、学院までの地図だ。無くすなよ?」
「ありがとう......それじゃあ、うわ!」
ギュッと抱き締められる。
「立派になったな。お前は私の自慢の息子だよ」
「師匠......」
しばらく2人は抱擁をかわす。
「それじゃあ......行ってきます」
「行ってらっしゃい」
暗闇の中、レクト18歳の新たな旅が始まった。目指すはエーデルド魔術学院!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます