18

朝一番に聖堂を抜け出しパドメのアパートへ向かった。彼女の笑顔は唯一の安らぎだ。私が帰還したことで彼女は心から喜んでくれた。二人でコーヒーを飲み簡単な朝食を済ませた。私は彼女に毎日嘘をついている。シスの知識のこと、闇の力の研究のこと、議長の秘密の任務のこと。すべてを隠している。彼女の無垢な信頼が私の心に鉄の鎖のように重くのしかかる。彼女の体調は依然として優れないようだ。時間が本当にない。


昼過ぎ、ジェダイ聖堂に戻るとすぐにメイス・ウィンドゥに呼び止められた。彼の目は私を射抜くように鋭かった。「スカイウォーカー君の不在中に共和国軍は重大な危機を迎えた」彼は冷たい声で言った。「君のような強力なジェダイ・ナイトは個人的な行動を慎み評議会の指示を待つべきだ」


彼は私が勝手に辺境に行っていたことを明らかに疑っている。その疑念がフォースを通して伝わってくる。私は感情を押し殺し冷静に言い返したが、彼の不信感は消えなかった。彼らは私の愛を理解しない。彼らは私の邪魔をする敵だ。


夜、再び最高議長に面会した。彼は私がウィンドゥから受けた圧力を知っていた。

ジェダイは君の力と才能に嫉妬しているのだアナキン」と彼は私を慰めた。「彼らはフォースのすべてを受け入れていない。彼らの盲目が共和国を滅ぼすだろう」

私はヴィジョンのことを再び話した。パドメの死の予知。彼は言った。「そのヴィジョンは真実だ。君の愛が作り出した恐怖を力に変えろ。君だけが彼女を救うことができる」彼の言葉は私の内なる闇の衝動を肯定してくれた。


眠れない。ヴィジョンが鮮明になりすぎた。パドメの苦しむ顔が頭から離れない。このままでは彼女は死ぬ。もう迷わない。疑念は捨てた。力だ。彼女を救うための絶対的な力だけが必要だ。評議会、ウィンドゥ、彼らが私を追跡するなら私は彼らを排除する。彼女のためならどんな犠牲も払う。私は彼女の唯一の救世主だ。明日から行動開始。私の運命は、この部屋の床下に隠された増幅装置とシスの知識と共にすでに決まっている。後戻りはできない。

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