(応募検討中)俺は幼馴染に裏切られて学校中に悪者にされ自殺した。そして何故か前世の記憶を持った(後輩)が出現した。

楽(がく)

第一章

revenge

第1話 地鳴り

瀬尾斗真(せおとうま)は幼馴染の皆月春(みなつきはる)に見事に嵌められた。

学校では皆月にレイプ未遂魔の悪人扱いされ学校で俺の居場所は無くなった。

何故こんな非道な真似が出来るのか分からない。

断罪するにももう手段は無いだろう。

そうなると自殺しか手がない。


「...」


俺は授業を抜け出してからそのまま屋上に来た。

身投げするつもりで、だ。

それから俺は屋上に遺書と靴を揃えて置いた。

そして俺は屋上の柵を乗り越え死ぬつもりでダイブした。


筈だった。



「先輩」

「...!」


気が付くと俺は...寝ていたようだ。

俺はバッと起き上がり周りを見渡す。

図書館の様な場所。


そうか。

ここは天国か。

と、思ったのだが。


「おはようございます。先輩」

「あ、ああ...ん?君は誰だ?」

「え?いやですね。私ですよ。先輩を慕っている後輩の工藤那奈(くどうなな)ですよ。忘れました?」


目の前に見覚えのない白髪の長髪の女の子が居た。

俺を見ながら微笑んでいる。

究極の美少女、といえるぐらいに可愛い。

しかし俺は...え?


「...ここは天国?」

「何を寝ぼけているんですか?高校生になったばかりだからって」

「え?...え...」

「県立港高校に入学して寝ぼけました?」

「...」


俺は高校2年生だった筈だ。

一体どうなっている...まさか。

まさかタイムリープしたという事か?

ってまさかな。

そんな都合の良い話ある訳が無い。

俺は自殺した。

そして今に至っている。

ここは天国だな。


「後輩として私がしっかりサポートしてあげないと」

「待ってくれ。...俺は君の記憶が無いんだが」

「先輩。女の子に対してそれは外道ってもんですよ」

「...???」


頬をつねる。

だが痛みがある。

つまりこれは...まさかマジにタイムリープしたのか?

じゃあ彼女はなんなんだ。

俺にこんな美少女の後輩は。


そう思っていた時。

工藤那奈さんが薄ら笑いを浮かべた。

それから「復讐しましょう。先輩。貴方の記憶にある幼馴染さんに」と耳打ちをしてから俺を見る。

は?


「...私は全て知ってますよ」

「全てを知っているってなんだ。君は一体...」

「私はあくまで後輩Aです。今はですけど」


それから工藤那奈さんは俺の隣に腰かける。

そして俺の手に自らの手を重ねてくる。

俺は冷や汗を噴き出す。

そうしてから「...君、何をしたんだ」と聞く。

工藤那奈さんは「私は神社に、神様にお願いしただけです。...幼馴染さんが私の創造した世界で死にます様にって」と笑顔になる。


「創造した世界...!?」

「先輩は自殺しましたよね。その後に私が先輩を生き返らせる唯一の方法としてこの世界を創造しました」

「...じゃあこの世界は...なんだ。1年前に戻っている?」

「そうですよ。幼馴染さんと付き合い始める1年前です」

「...君は...前世ではどういう...」

「私は先輩が...いえ。今は良いんです。これは。...先輩。幼馴染さんを是非とも自殺に追い込みましょう」

「...どういう事だ」

「簡単です。幼馴染さんが私達にした事をやり返すだけですよ」

「やり返すってお前...犯罪だろ」


「犯罪なんか言ってられませんし。しかも自殺って犯罪じゃないですよ。あくまで私達は彼女を自殺に追い込むだけ。だったら悪い事じゃないですよね?先輩」と言いながら彼女は本を置く。

俺は「...君はこの世界をどうやって来たんだ」と言う。

自殺して俺はこの世界に来たのなら。


「...私ですか?私は...それも今はどうでも良いですよ。とにかく私がしたい事。それは幼馴染さんが大罪を犯した事を突き止めて殺す事です」

「このまま殺すのはあれだからか」

「そうですねぇ」


俺は質問する。

「君は一体何者なんだ」と。

すると工藤那奈さんは「私は前世では単なる女子高生。しかしこの世界ではあくまで復讐者です」とニコッと笑った。

俺は汗が噴き出す。

それから工藤那奈さんは「...先輩。前世であれだけ酷い事されたのに何もしないんですかぁ?」と言いながら手を俺の胸に当てて俺を見る。


「...状況が飲み込めてないんだ。すまない」

「そうですか...あ。先輩。試験勉強も終わりましたし先ずはデートしましょう」

「デート!?」

「はい。デートです」

「しかしそれは...君に迷惑が」


そこまで言った時。

彼女は俺の胸に手を添えているのを止めその手を俺の下半身を撫でた。

それから「!」となって慌てて周りを見渡す俺を彼女は艶やかに見てくる。

そして「えへ。大きくなってる」と言いながら彼女は笑みを浮かべた。

人が通って手を離す工藤那奈さん。

な、なんて事をするんだ。

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