ありがとう

みぃ

風にたゆたう







ひとつまたひとつこころがおぼえてゆく

やわらかな光のような 小さなあたたかさ

誰かの微笑み そよ風の運ぶやさしい香り

気づかずに過ぎていた 日々のなかの宝物

水面に映る月のように、静かに揺蕩たうおもい

焦りやざわめきから離れ ただ深く呼吸(いき)をする

過ぎ去る雲を数えるように 許すこと、受け入れること

そのたびに こころの固い殻は 少しずつ溶けてゆく

透明な水が満ちるように

満たされてゆく このやさしさ

それは誰かを想う力となり

世界をそっと包む 愛となる

さあ、この穏やかな波間に 身を任せてごらん

きみがきみらしくあることが 何より美しい

そのしずかな鼓動こそが 生きてゆくすべて

こころのしなやかなひだを 大切に抱きしめて




心の記憶

こころがひとつまたひとつ

おぼえてゆく

静かな風の あたたかなこと

瞳をとじれば

浮かぶのは 陽だまりの匂い

やわらかな光が 不安を溶かしてゆく

慌ただしい日々に

つい見失いがちな

小さな幸せの 輪郭をなぞり

深呼吸ひとつ

肩の力を そっと抜けば

世界はこんなにも 穏やかで優しい

過去も未来も ひとまず置いて

「いま」という場所に 根を張るように

こころがひとつまたひとつ

感謝を紡ぎ

満たされてゆく 

みちてゆく





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