朧月~闇に住まわれる者~

名雲悠希(nagumo_yuuki)

第1話 「アイドクレース」

...初めてだった。大好きな家族に....親友に....近付くだけで拒絶されるのは、

お父さんは、言った

「お前は、俺達の家族でもなんでもない!! お前のようなやつは、死んでしまえ!!!! この村から今すぐ出ていけ!!」

お母さんは、ただ泣いていた。ずっと...

友達たちも言った

「お前なんか"人間"じゃない...早くこの村から出てけ、この人殺し!」


なんで...なにをしたっていうの....ずっと一緒にいたのに...


ー1日前ー


「ちゃん...姉ちゃん! レイア姉ちゃん、起きて!」

私は、弟の"レイカ"に叩き起こされて目が覚めた。そういえば今日は、二人で一緒に山に行こうって、決めてたんだった。私は、すぐ準備してみんながいる一階に降りた。


「おはよう。 レイア」


一階に降りると同時に少し低く優しい声が聞こえてきた。

「お母さん、おはよう。お父さんは?」

私は、お母さんに聞いた。昨日から父をみていないからだ。


「お父さんは、今日のお昼ごろに帰ってくるって。そういえば今日山に行くんでしょう。気をつけてね...くれぐれも"あの《こいせき》古遺跡"の奥には入らないようにね。」


お母さんは、また優しい声で私に言った。


「大丈夫だよ。何歳だと思ってるの? レイカのことも私に任せて! 行ってきます!」


私は、お母さんにそう言って、弟を連れて家から出発した。山道に出たところで弟に話しかけられた。


「ねぇ、今日は、あの遺跡に入ってみようよ!!僕だってもう魔道士学校に入学して一年も経つんだよ...姉ちゃんのことも守ってあげるからさ! ね!」


私は、レイカにそう言われお母さんに言われた忠告を無視して、言ってしまった。


「ちょっとだけだよ。古遺跡だからなんもでないと思うけどちゃんと私のこと守ってね!」


そう言って私とレイカは、古遺跡の中に入った。錆びた扉をゆっくりと開けると、

キィキィと言って、私達二人を中に通した。奥に進むに連れ、少しずつ嫌悪感がましていく...じわじわと心の奥底から昇ってくるこの気持ちが少し怖かった。 中を進み始めて、1時間ほど経った頃だろうか急にレイカが苔むした壁を触り始めた。


「姉ちゃん、見ててね...こういうところに秘密の通路があるんだ...よっ! 

ほらあった...この部屋には何があるのかなぁ...


「レイカ まっ...」


私が、待ってと言う暇なくレイカは、奥の部屋に入ってしまった。この部屋には、絶対に入っていいはずがない、だってこの壁の横に読み取れるとこが少ないがこう書いてあったから...


「???王 ”メルヘム・ビクトワール” ここに眠る 王の安眠を破るものは ???とする」


メルヘム・ビクトワールって、約1000年前にあったとされているラインハート王国を一日で滅ぼしたとされている、前賢王メルヘム・ビクトワールと同じ名前だ。


「何をしている...妾の正墓の前で、お前のような無礼者には、鉄槌を下さねばな...」


後ろから声がした...振り返ると黒い体に白い尾というべきだろうか、剣のような爪にきれいな淡い青色の瞳をした人のようなものが立っていった。同時に私の脇腹に白い尾のようなものが刺さる。 少し遅れて、激痛が私の身体からだを襲った。


「ッッ!! あ...あぁぁぁぁぁぁッッ!!!」


痛い...苦しい...血がたくさん出ててる...カ...レイカ...助けて...

私は、もうここで死んじゃうんだ、最期にレイカの顔だけでも見たかったな...

あぁ、意識が遠くなっていく...


「姉ちゃん!!! 何してんだよ...お前...」


ッッ!!  遠のいていた意識が一気に元の世界に戻される。

レイカは私にゆっくりと携帯していた青色に燦々さんさんと輝いているポーションを飲ませていく。


「姉ちゃん、あいつは僕に任せて...絶対に倒すから!」


レイカ...違うの...そいつは...手を出したらだめなのレイカでも太刀打ちできない、だってそいつは、1000年前の厄災そのものなんだから...せめてレイカだけでも転移魔法で逃げれる時間を稼がないと...レイカは四級魔術師だから最高位じゃなくても転移魔法は使える...


「おい、魔術師...私と一つ勝負をしないか? 貴様が勝てばその小童こわっぱも治して、お前も返してやる。ただ貴様が負けたらその小童の殺し、私のものにする良いな。」


メルヘムがそう言うとレイカが言った  


                 ”わかった”


「でも、お前は影で僕の攻撃が当たらない、どう戦うんだよ...」


メルヘムが私に向けて指を差す


「いるじゃないか、そこにちょうどいい肉体うつわが...私はそれを使うとしよう。特別に視界だけは、その小童に共有してやる...」


その瞬間、私の身体に影が入り込んでくる、痛い、苦しい、けどそこまで悪くもない私の意識もそこで張っている糸がちぎれるようになくなった


「では、始めよう...妾に一撃でも与えてみろ!!!!」


メルヘムが叫ぶと同時にレイカが魔法を展開し、襲いかかる

レイカは、魔術師の中でも珍しく、剣に魔法を込めて使うから初見では、対応しづらい。最初は、優勢だった。一歩...もう一歩とメルヘムを押していく。


「威張っておいて、こんなもんなんだな、姉ちゃんの身体は返してもらう!」


レイカが攻撃に長いためを創る、ここで私は勝ったと思った。

一秒...二秒と時間が過ぎていく、静止して、10秒経った頃にそれは起こった


”小童、今からお前の弟を原型がわからなくなるほど殴る...覚えておけ、そして一生その身体に妾を宿して生きていくがいい”


瞬間、視界が真っ暗になって、音だけが聞こえた。もう思い出したくもないあの音が


思い鈍器で殴っているような音が一分ほど続いた...


もう...止めて...その手を止めてよ...私はレイカと...これだと戦いでもなんでもない、ただの一方的な暴力だ...私は耳を抑えた...そうしているのに聞こえてくる音に気が狂ってしまいそうだった...音が止んだ、視界も戻った...私は息ができなかった。眼の前の光景にただ何も言えず呆然と、立ち尽くしてるだけだった。


「小僧、素晴らしい剣技だったぞ...だが妾には届かぬようだな、いっそ、この村もなくしてしまおう...」


私ではない私の手が刃がボロボロになったレイカの剣を奪い、ゆっくりとその刃を

レイカの心臓にゆっくりと刺していく...声が聞こえた


「姉ちゃん...早く戻ってきて...僕はもう姉ちゃんの隣には入れないみたい...■■■■...」


その瞬間私の身体に感覚が戻る、目を開く...徐々に冷たくなっていくレイカを感じながら私は、膝から崩れるようにレイカに覆いかぶさった。


”小童、お前の身体は妾のものでもあり、お前のものでもあるもう少し楽しませてもらおう。ただ一旦ここで退くとしよう”


「なにしてるんだ、レイア...なぜレイカに剣を突き立てているんだ」


一瞬だった、お父さんの転移魔法で家に冷たくなったレイカと一緒に連れて行かれ

気づいたら、洞窟に独りで座っていた...独りは怖い...辛い...でもこれでいいんだ...ここで死ねば...私はもうこれ以上....みんなを傷つけずにすむ...もうあんな思いもしたくない。



...初めてだった。大好きな家族に....親友に....近付くだけで拒絶されるのは、

お父さんは、言った

「お前は、俺達の家族でもなんでもない!! お前のようなやつは、死んでしまえ!!!! この村から今すぐ出ていけ!!」

お母さんは、ただ泣いていた。ずっと...

友達たちも言った

「お前なんか"人間"じゃない...早くこの村から出てけ、この人殺し!」


もうこんな言葉聞きたくもない


”おい小童、独りで死のうと考えているようだが生憎あいにく、私の生への呪は、かかったものを死なせることできないゆえ、お前は死ねぬ、言っただろう一生妾を宿していけと、100年で1000年でも10000万年でも生き続けるが良い”


独りで死ぬことも許されないなんて、なんて残酷な世界なんだろう、どこで道を間違えたんだろう...もう少し歩みを止めれていたら...レイカの手を握って、しっかり断われていれば...お母さんごめんなさい...お父さんごめんなさい...みんなごめん


私は、身体を丸め、メルヘムに初めてお願いをした、



  "私を囲って...そうすればみんなを傷つけずにすむ...ずっと独りで生きられる"



そう願うと赤い鉱石のようなものに包まれた


「おい、そこの子、俺と一緒に来い...俺も君の気持ちが痛いほどよく分かる、君の中にいる邪悪なやつも俺が倒してやる...二人で一緒に誰もいないところに住まないか?」


誰、この人...私のことを言ってるの...そもそもなんでメルヘムの囲いがなくなっているの...怖い...人に近付くのが...でも...この人ならついて行っても...


私は不思議と、この謎の大男に安心感を覚えた...私は久しぶりにこの洞窟からでた...

洞窟から出ると、あの村は苔むした廃屋だらけになっていた。


”もうどうでもいい...この人について行って...この人と一緒にどこかに行ってしまおう....そして...もう何も考えずに生きていこう"


これが私 ”レイア・ビクトワール” と "ルイ・グラニウス" の物語の始まり...






拝読してくださりありがとうございました...

次話は、今月末に公開予定しています。

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