五日目~ ①
[//SE] 玄関のドアがガチャリと開く音、重たい足取りで靴を脱ぐ音
「あぁ、お兄さん今日も帰ったのかって……ふぅん、ひどい顔。なんでここ最近はよくなってたのにひどくなってんの? なんか、歩き方もヨロヨロでゾンビ映画のエキストラでも狙ってんのって感じだし……」
[//SE] スリッパを揃える音、ロボの足音がトントンと近づく
「はぁ……頑張り過ぎだよお兄さん。サポートのし甲斐があるっていうのはいいことじゃないと思うんだよね」
「で、そのままベッドにでも倒れ込む気? 絶対ダメ。せっかくシーツもキレイにしたんだから。まずはシャワー浴びて、お風呂に入って。汗と疲れを流さなきゃ、寝ても回復しない。ほら、タオル出しといたから」
「ん? “面倒くさい”って顔したね。……ふーん、そういう事言うんだ。じゃあ私がここで脱がしてー、お兄さんといっしょに入る? お背中お流ししまーすって」
「……ふふっ、冗談だよ冗談。そんなに動揺しなくてもいいじゃん。でも、本気で疲れてるのは分かるから、さっさと浴びてきな。それとも、お兄さんが本気で動けなくて無理っていうならやってもいいけどどうする?」
「いけそう? なら良かった。お風呂から出てきたら少しは世話してあげるから頑張ってみて」
[//SE] シャワーの水音が遠くで流れ、やがて止む音
「おかえり、お兄さん。あー、少しマシな顔になったじゃん。スッキリした? でも服の下手すぎ、髪びしょ濡れじゃん。このまま放っといたら風邪引くよ。……ほら、座って。私が拭くから」
[//SE] タオルをふわりと広げる音
「……ったく、手がかかるなぁ。レンタルのメイドロボにここまで頼って。お兄さん、ほんとに生活力ゼロだね。でも……まぁいいや。私の役目ってそういうもんだから。こら、動かない。きちんと私に身を任せる」
[//SE] タオルで髪を包み込む音、ゴシゴシと水を吸い取る音
「どう? この音。タオルが水分飲んでいく感じ、耳にも心地いいでしょ。ちょっと目が細まってる。気持ちいいみたいだね。はい、今度は包み込むよ」
[//SE] 頭をタオルで包み込み、柔らかく擦る音
「……んー、やっぱり量多いな。どっかで切ってもらった方がいいんじゃない? ちょっと長いかもよ? まだまだ濡れてる感じだし。しょ。しっかり拭き取るからね。ポンポン、ゴシゴシ。気持ちいい? 頭皮マッサージも兼ねてるからね。お風呂上がりがいいんだよ」
[//SE] 首筋をタオルでなぞる音、しっとりした布の摩擦
「はい、首も。……ん、冷えてる。まったく。お兄さん、こういうとこ雑だから体壊すんだよ。耳の裏もちゃんと拭かないとダメ。……くすぐったい? ふふ、我慢しな」
[//SE] 耳の近くで吐息がふっとかかる
「……お兄さん、耳真っ赤。照れてる? 照れない照れない。メイドロボにお世話されるのは恥ずかしいことじゃないから。全く……もう何日か経ってるのにお兄さん全然なれないんだから。こんなんでよく買おうと思ったね……バカにしてないよ。純粋だって言ってるの」
「……あ、今“褒められた?”って顔した。ほんと、単純だね。ちょっと言葉かけただけで表情変わるんだから」
[//SE] タオルで髪をもみ込む音、パサパサと水分が抜けていく
「はい、横向いて。後ろもちゃんと乾かさないと。よし、ゴシゴシ……これでだいぶ乾いたかな。仕上げに……はい、もう一回耳の後ろと首筋」
[//SE] 柔らかくタオルが肌をなぞる音
「冷えるとすぐ体調崩しちゃうから。お兄さん、肩まで力抜けてるね。うん、素直で助かる」
「よし、終了。……はい、さっぱりした顔。ほんとにね、最初のゾンビ顔とは大違い。少しは人間に戻ったって感じかな。よかったよかった」
[//SE] 椅子に腰を落とす音、ふぅとため息混じりに
「……まぁでも、まだまだ疲労残ってるね。次は、もっと直接リラックスできる方法、試してみる?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます