第13話「二者の逆説」
——再起動回数:012のまま、朝。
数字は更新されない。最終ループの中で朝は続き、夜は明け、砂時計はいつも通りに落ち、落ちた先にまだ同じ朝がある。枕元のフラグメント・ノートは、最後のページに五行が太く刻まれたまま、紙の繊維を光に立てている。短句/沈黙/自己矛盾/二者逆説/紙。骨の裏側に触れてくる文字。ページを閉じる前に、鉛筆の尻で点をひとつ打つ。音はしない。・。最終日の手前の手前、呼吸の拍に合わせるための、ただの点。
虚無区画の扉に掌を置く。金属は黙って冷たい。笑いも、あの幼い声も、ここではないどこかの静けさへ吸い込まれていったらしい。無いという情報を拍へ戻し、食堂のドアを押す。蝶番が短く鳴って、光が斜めに滑り込む。砂時計。透明筒。黒板。艦長席の革は、薄く呼吸する以外、何もしない。
椅子は四つ。ユウト、ミナ、マルタ、リラ。ベラは——夜明け前、エネルギーデッキの監視で引き抜かれ、別室で仮眠を取っている。最終のための人員配置。椅子は四。四角形の角。最終から一つ手前の図形。
「沈黙一分」ユウトは砂時計をひっくり返す。砂の音が落ちて、金属の脚の軋みが沈み、空調の風が壁の角を撫でる。四拍吸って、四拍止め、四拍吐き、四拍止める。呼吸が整う。場が整う。
砂が尽きる。ユウトは艦長席には目をやらず、黒板の前に立つ。二者逆説の札を手に取り、カチンと小さく掲げる。
「二者逆説を、課す」短句。「対象:ミナとリラ。順番:相手を勝たせる論を先。その後、反駁。語尾は落とす。反問は二回まで」
ミナが頷く。白衣の袖口のペンの染みは、昨夜より少し濃い。リラは唇を湿らせ、チョークを指でくるりと回す。彼女の指は、紙を貼るときと同じ軽さで、刃物の柄を確かめるような癖がある。
「沈黙一拍」ミナが砂時計に触れる。落ちる砂は短い。短い沈黙が、言葉の刃の向きを鞘に戻す。ユウトが目で合図する。開始。
ミナが先に口を開く。「リラが勝つべき」短句の骨格は揺れない。「紙へ落とす手が速。速で貼ると、場が残。沈黙を置くタイミングが正確。欠員の空白を評価語で埋めない技術。最終では、速度を粘度で潰すより、貼って固定する方が効。——でも」そこで一拍落として、「結論を急。“つまり”を呼。結果を先に置。孤立に餌」
リラは短く目を伏せ、頷く。その頷きは、舞台袖で糸を引く手つきに似ている。
「反問、一」リラが札を持つ。「“結論”を急いだ場で、救われた時は?」
ミナは即答しない。沈黙半拍。評価語を飲み込み、観測にする。「第一週。酸素漏れ初日。E-17のパッチで、決断を急。救。——でも、決断は結論と別。“つまり”は物語の最後尾。決断は手順の最初」
リラは「了解」とだけ落とし、札を置いた。滑らかだった。接続詞が疲れない。呼吸の隙間が、ほどよい。彼女が言葉で「場」を作っているのがわかる。場は、彼女の言葉の形に沿って動こうとする。粘度が増すのではない。形が与えられる。
ユウトは黒板の端に小さな注釈を一本置く。——滑→形/根拠の発生源:薄。語尾は落とす。
次はリラの番。「ミナが勝つべき」短句。「医官としての沈黙の采配。“評価語”を削。統計で叩かず、場の拍で止血。訓練で二者逆説を場に馴染。最終での**“決めない”を通**。——でも」彼女は微笑を作らない。「統計で殴。比率と傾向で酔。数が刃になる」
ミナは頷く。「反問、一。“統計で殴る”の定義は?」
リラ。「比率で人を切る。数で沈黙を破。“例外”の話を切」
ミナの口角が、紙の端のようにすこし曲がる。「反問、二。私が数で切った例は?」
リラは一拍の沈黙を置く。視線が黒板の板目をなでる。「第三週、“医官欠落”の朝。あなたは自己矛盾の欄に**“数を切る勇気”と書**。——でも、午後、白/黒の比率で議長回を強制。比率は剛性。剛性は刃」
ミナは目を閉じ、Yesの札を一度だけ持ち上げ、すぐに置いた。自分の矛盾を先に受け止める音。ぎこちない。だが、そこで観測の行が一本、確かに残る。
「反駁」ユウトが合図する。二人は互いに、相手を勝たせた後、自分の足場を作り直す。ミナは数を道具に戻し、「比率は刃でなく定規」と言い切らずに置く。リラは紙を神棚に上げないと言い、貼る行為から評価語をさらに削る手つきを見せる。どちらの手つきも、場の端に小さな癖として残る。
ユウトは見たを先に持つ。滑らかさ、という味。ぎこちなさ、という噛み合わせ。リラの論は、滑らかだ。接続が疲れない。しかし、根拠の発生源が無色だ。色がつかない。どこからその根拠が立ち上がってきたのか、観測の行が紙に残らない。結果に直接、指が触れている。ミナの論は、ぎこちない。沈黙を多用し、短句がたどたどしい。だが、観測の行が一本、二本、黒板の木目に沿って確かに残る。今/ここ、まだ/すでに。**“見た”**が先に置かれている。
「自己矛盾」ユウトは三枚の投票用紙の上段に視線を誘導する。自分の欄に書く。——矛盾:滑らかさに惹/観測の粗に信。語尾は落ちる。ミナの欄には「数に寄/数を切」、リラの欄には「貼の速/結論の速」。マルタの欄は短く「水に寄/人に寄」。
沈黙一拍。砂時計。落ちる砂に合わせて、ユウトは結論を言い切る準備をした。言い切らないのが彼の場の癖だった。評価語を削り、観測語で囲む。だが、最終の手前、刃は時に鞘から出して置く方が粘度を保てる時がある。刃の形を場に晒すことで、孤立の口が甘さを感じ取れないようにするために。
「——リラを吊る」
場に硬い音がひとつ落ちた。黒板の木目が一瞬だけ逆立ち、砂時計の砂が一粒、躓いた気がした。ミナの目は動かない。マルタの指が紙の角を一度折り、戻す。リラは笑わない。笑いそうな口元を、短句で固定するみたいに、ただ閉じる。
「理由」ミナが短句で求める。Yes/Noの刃を鞘に戻さず、刃の輪郭に拍を貼るための問い。
ユウトは短句で答える。「滑らかさの源が無色。発生源の行が紙に残。“相手を勝たせる論”で、接続が疲れない。でも、“見た”が先に置かれない。結果に直」
リラは頷いた。否定しない。反問はしない。二回の権利を、彼女は使わなかった。代わりに、紙の束を指で一度だけ叩き、自分の「自分を疑う理由」の一行——結論を急いだ——を見た。見るふりではなかった。見る、という行為そのものが、目の筋肉の微細な収縮で識別できるほど、確かだった。
「投票」ユウトは札を返し、各自に紙を渡す。上段には自己矛盾。下段の矢印は相手へ向く。マルタの矢印はリラへ。ミナの矢印はリラへ。ユウトもリラへ。——リラの矢印は、ユウトへ。
三対一。冷凍拘束の扉が開く。空気の温度が一度だけ、白い花を描くために下がる。霜花の縁に、虹が走る。リラは振り返らない。踏み出し、扉の縁へ至り、そこでやっと目だけを、場の中央に向けた。笑わない。彼女は笑いを仕事にすることができる人だが、今は笑わない。笑いは油だ。今は油を差すべき場所ではないと、彼女自身が良くわかっているのだろう。
「——次にあなたが死ぬ」短句。誰にともなくではない。ユウトに向けて、観測のように、予測のように、呪のように、置かれた。語尾は落ちず、刃で終わる。扉が閉じ、霜花が咲く。花弁の白に、彼女の言葉の刃の影は落ちない。
砂時計がひっくり返され、沈黙一分。刃は鞘に入るべきだ。ユウトは胸の内側で点をひとつ打つ。・。“今:刺”。紙に書かない。書くと、刃になる。観測は骨の側に置く。
夜。個室へ戻る前、ユウトは黒板の端に小さく「ドア枠:開放紙片」と書いた。紙片はすでに、各室のドア枠の内側に貼ってある。開放角度を明記。緊急時、自動閉鎖が作動したときに、枠と扉の間に紙が食い込んで完全閉鎖を遅らせる。遅延は拍を生む。拍があれば、手順が挿し込める。
個室。照明は低く、空調は基準。艦長権限で施した「一晩の無投票」は記録され、形式固定は続いている。ユウトはベッドの脇の壁に貼られた手順紙を指でなぞる。酸素弁の手動切替手順。回路のバイパス方法。工具の収納位置。位置の図。図の矢印。矢印の始点。
眠りは浅い。砂の音が耳の裏側で小さく落ち、外殻の遠い振動が骨に触れる。夢は、黒板と砂時計の間をゆっくり巡回し、Backspaceの遠い音を運んでくる。——その時、音が変わった。空気の準備が遅れる音。虚無の扉の前で聞いたのと同じ種類の、準備の遅延。次の瞬間、胸の内側のセンサーが、酸素濃度の小さな下り坂を告げる。
酸素弁。閉。しかけ。
ユウトは跳ね起きない。短句が先。今:酸。ここ:弁。まだ:基準付近。すでに:遅延。声に出す。言葉は刃だが、唱として使えば拍になる。手は、壁の手順紙の矢印に沿って動く。ドア枠の開放紙片が、きしりと音を立てる。自動閉鎖が発令している。紙が食い込む。扉は完全には閉じない。隙間が拍を許す。拍のうちに、ユウトは回路の手動切替へと回り込む。カバーを外。赤のレバーを右。二秒。戻。圧の針が微。上。
呼吸を四拍に戻す。吸。止。吐。止。酸素の匂いが戻る。胸骨が鳴る。拍が戻る。ユウトはそこで初めて、額の汗を手の甲で拭った。手の甲の皮膚は、紙のざらつきで少し赤くなっている。紙が救った。開放紙片と、回路切替の手順が、救った。
扉の向こうから、足音はない。誰の影も差さない。AIの音声は鳴らない。アラートは上がらない。記録の飼いならしではない。そもそも、記録が起動していない。エコーの準備の遅延と似た音。——いや、違う。人の指の癖が混ざっていない。癖のない準備。誰かが「結果の位置」だけを知っていて、過程の手を持たない時の無音。空の予測。学習済みの結果を先に置いて、そこへ場を誘導しようとする時の、空白。
夜はそれ以上、異物を吐き出さなかった。ユウトは床に腰を下ろし、枕元のノートを開き、〈自分だけの違和感〉に一行を書き足す。——弁:閉しかけ/準備の遅延→癖、無。語尾は落ちる。評価ではなく、観測。
朝。起床手順。砂時計。食堂の光。椅子は四。死者なし。ユウトは胸の内側の拍に手を置き、AIの報告を待った。AIは機械の乾きで言う。
「報告。エコー活動、検知されず」
場の拍が一瞬、止まった。止まったというより、うっすらずれた。未行動の昨夜。弁の閉しかけ。救い出した拍。——活動していない。発火せず。未行動。なら、昨夜、私が見たのは何。誰。誰でもない。空の予測か。学習済みの結果だけを食う、空のモデルか。
ユウトは黒板に近づき、チョークで二語を書いた。空の予測。その下に、もう一行。——学習済みの“結果”。語尾は落ちる。結果の文字だけが太い。結果という語は、甘い。甘さは孤立の餌。だから太くして、紙の側に縫い付ける。紙に釘で留められた結果は、もう孤立の口へ滑らない。
「二者逆説の続きを短く」ミナが提案し、ユウトは頷く。今度は、ユウト⇄マルタ。相手を勝たせる論を先に述べる。
ユウト:「マルタが勝つべき。水の声で場の拍を管理。機械の曲線は嘘を嫌。——でも、機械は人の手順に従。手順が紙から剥がれると、曲線は嘘を見逃」
マルタ:「ユウトが勝つべき。権限を鞘に収。刃の形を場へ見。——でも、刃は気持ちよ。気持ちよは速度」
反駁を往復しながら、ユウトは昨日の夜の弁の閉しかけを思い出す。準備の遅延。癖の無。空の予測。頭の中で、その現象をUIに落とす。錨守端末の画面に、「空予測」タグを作り、発火条件の仮定を短句で並べる。——結果の学習完了/過程の不定/同期拒否。場の拍を増やせば、空予測は働けない。空は拍を持てない。
「昨夜」ユウトは場に置く。「弁が閉しかけた。救ったのは紙。AIは未行動。空の予測が結果の位置だけを食いに来た音。準備に癖が無」
リラがいたなら、ここで「つまり」と入れただろう。彼女のつまりは、時に救いになり、時に刃になる。今朝、その語は場にいない。代わりに、ミナが「他己」で支える。「昨夜、ユウトは紙で救った。紙は場に貼。貼は拍」マルタは「水の曲線、乱れ無」と報告し、ベラの席が空である事実は、床の音程で支えられる。空白は拍で支える。評価語ではない。
ユウトは、決めすぎない。昨夜、結論を言い切った。今朝は、観測を増やし、粘度を戻す。黒板の下段に、五行をもう一度太く書く。短句/沈黙/自己矛盾/二者逆説/紙。それから、細い付箋を一枚、黒板の縁に貼る。
——“結果”は紙に打ち付け、場には“過程”だけを流す。
語尾は落とす。落とした語尾は、砂の音のように場に沈む。空の予測は、結果しか食えない。過程しか流れていない場は、空の口に、砂しか与えない。砂は甘くない。
正午が近づく。AIが事務的に言葉を落とす。「驚異度評価、微減。備考:空予測の発火条件、未達。場の過程、濃」
ユウトはCAPのランプを見ない。見ないことで、権限の気持ちよを速度に変換しない。代わりに、枕元のノートから最後のページのコピーを一枚破り、透明筒の隣に差し込む。短句/沈黙/自己矛盾/二者逆説/紙。五行が、朝の光に晒されて乾く。乾いた文字は、刃ではない。鞘だ。鞘は場の側に立ち、最終を待つ。
休息の間、ミナが黒板に小さな図を描いた。四角形の角に四つの点。中央に薄い円。円の中に、空の予測と書いて、小さな**×をつける。円の外から四つの矢印が入り、矢印の途中に言葉が置かれる。沈黙、自己矛盾、他己、紙。矢印は円の縁でいったん遅くなり、うち二本は逸れ、二本は細く中へ入って、そこで砂**になって消える。
「空は結果を食」ミナは短句で言う。「過程は噛めない。噛めない食べ物を皿に盛る。それが手順」
マルタが「水の皿」と低く笑い、ユウトはそれを救われる笑いとして、場の端に置いた。笑いは油だが、今の温度では固体油のように扱える。固体は形で残る。形は拍を持つ。
——午後の終わり。最終の手前の、最後の沈黙。
ユウトは黒板の端に小さく書く。今夜、“決めない”を通。明朝、決。語尾は落とす。落とした語尾は、床の上で静かな滴になる。昨夜の滴とは違う。昨夜は刃の音だった。今夜は鞘の音だ。
夜。虚無区画の扉は黙っている。砂時計。沈黙一分。その間、ユウトは心の中で、リラの短句をもう一度だけ、刃ではなく紙としてなぞった。次にあなたが死ぬ。——“結果”のミーム。空の予測が好む味。それを紙に打ち付けておく。紙の上の**“結果”は、もう場の口に入らない。場に流すのは過程だけ。過程は、噛むのが遅く、噛んでも甘**くない。
個室へ戻る。ドア枠の開放紙片を新しいものに貼り替える。角をきっちり合わせ、矢印の始点を指でなぞる。手順紙の隅に小さく書く。——今:揺→小。語尾は落とす。評価ではない。観測だ。枕の下のノートの最後のページを指でなぞり、骨に歌を擦り込む。短句/沈黙/自己矛盾/二者逆説/紙。五行が、骨の側から微かな低音で返事をする。うん、と。
眠りは、今夜は深かった。深い眠りは、結果を先に呼ばない。夢の中で、砂時計は逆さを保ち、砂は落ちない。沈黙だけが落ちる。沈黙が落ちる音は、耳には聞こえず、骨にだけ響く。響きは、最終の朝のために、鞘を磨いている。
——朝。起床手順、完了。
数字は012のまま。最終ループの中で、朝はもう一度やってきた。椅子は四。砂時計は待つ。透明筒は空。黒板には、昨日書いた五行が太く残る。短句/沈黙/自己矛盾/二者逆説/紙。その上に、ユウトは新しい行を一本だけ足した。——“結果”は紙に打ち付ける。語尾は落とす。
AIが機械の乾きで一文を落とした。「報告。エコー活動、検知されず」
ユウトは頷く。空の予測の口は、場の皿に砂しか見つけられない。砂は噛めない。噛めないなら、沈黙を増やす。沈黙の皿。皿の縁に、紙で釘を打つ。釘の頭は、小さな点だ。・。・。・。それが、今朝の場の端に等間隔で並んでいる。拍を留めるための、ただの点。
ユウトは短句で言った。「今日、決」
ミナが頷き、「医官は手順を出す」と返し、マルタは「水、基準」と曲線を示し、四角形の角が、すこしだけ光を持った。最終日の手前の、二者の逆説の朝は、刃ではなく鞘の側で終わっていく。空の予測は、結果の味に飢え、場の過程の無味に弱る。弱った先に、最終がある。最終は、最終にしか来ない。——だから、今朝は過程を多くして、結果を紙に打ち付け、皿に砂を盛る。砂は噛めない。噛めないなら、噛めるところまで、拍を運ぶ。運ぶための歌は、短く、冷たく、骨に貼る。
短句。
沈黙。
自己矛盾。
二者逆説。
紙。
五行が、場のど真ん中で、ゆっくりと呼吸を始めた。呼吸は拍になる。拍は骨になる。骨は、最終日まで折れない。折れないように——二者の逆説を通り、結果を紙に、過程を場に、拍を骨に。今朝は、それだけ。けれど、それが全部。
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