vtuberやってみた。
@tsubodesu
第1話 vtuber
一夫一妻制から一夫多妻制になった世界で来栖 夏(くるすなつ)は高校を卒業してからというものダラダラしていた。就活しないといけないことは分かっているし、お金がないのも分かっているのだが、やる気が出ない。もっと詳しく言うとやりたい仕事がないということだ。自分で言うのもあれだが意外と顔は整っている方だと思うし一応中高一貫のそこそこいいところは出たのだが、ホントにやりたいことがないのだ。周りは、みんな、大学にいくか、就職している。僕は陰の方の人間なので、あまり友達はいない。今日も今日とてだらだらしていると、動画のおすすめにvtuberとやらが出てきた。彼女はあくたーという事務所の、金剛麒麟(こんごうきりん)というvtuberらしい
『どうも〜金剛麒麟ですわ〜』
とても明るく絵から出てきたようなお嬢様がコンセプトっぽい。
『今日はホラーゲームをやらせていただきますわ〜』
面白そうだったので、しばらく見ていると、結構怖いタイプのホラゲーらしい、金剛さんも、
『ギャァァァ』
とお嬢様らしくない悲鳴をあげている、金剛さんが悲鳴をあげるたび、コメントが
___________________________
・お嬢うるさい。
・お嬢鼓膜破れた責任とって。
・これがほんとにお嬢様なのか?
・時間考えろ
___________________________というコメントであふれている。
ところで今気づいたのだが同時接続者数2万てすごくないか?
今夜中の12時なのに。気づいたら配信に見入っていた。
きずいたら深夜の2時というところでゲームをクリアし、配信が終わる前にリスナーからのお便りをよみあげ、質問や相談などがあれば、答えているらしい。初めて見る人にもやさしく配信してくれている。ありがたい。
〈お嬢はほんとにお嬢様なの???〉
という便りがどいたときには、
『うっせ〜ですわ!』
と言っていた。とても素早くときにはしっかり相談にのるギャップがすごい。でもそこがとても面白くつい見入ってしまう。
『そろそろ配信をおわらさせていただきますわ~視聴してくださった方ありがとうございましたわ。』
と言って配信が終了した。とても面白かった。
すこしvtuberに興味が湧いたので検索サイトで検索していると、やめとけという声も多数あるが、成功すると、たくさんのお金が稼げるらしい、それこそ個人で活動する個人勢と言われるvtuberと事務所に所属して活動する企業勢というvtuberに大きく分かれるらしい。金剛さんは、あくたーという事務所に入っているので企業勢と言われるほうのVTuberだ。もっと調べるとやはり顔を出さなくていいらしい。ゲーム実況や雑談が主な活動で、ほかのVTuberたちとコラボなどもするらしい。
いろいろ調べてもともとゲームが好きな僕には天職だと思った。しかも今あくたーは、第四期生を募集しているみたいなのだ。思い立ったが吉日と言われるように僕はすぐにVTuber事務所あくたーの第四期生募集に、応募した。結果は、
第一次試験に合格してしまった。
「や、やった!」
と声に喜びがでてしまった。一応住んでいるアパートの壁は薄くない方ので周りに声がもれていることはない…と思う。
メールには、
[貴方様は、此度のあくたー第四期生募集の第一次試験を突破致しましたので、大変忙しいところ申し訳ないのですが、本事務所がある東京まできて、第二次試験である面接を受けていただいてもらいます。何かご都合が悪いのでしたら。電話番号oooo-oooo-ooooにおかけください。]
とメールには書かれていた。住んでいるのは三重県なので東京まで行くのに、大変時間がかかるしお金もかかるのだが、浮かれていた僕は、すぐに支度して東京へ向かった。
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