第23話 きらめく世界に

カーテンが半分開いたままの窓辺。


夜景がきらめき、ビル群の明かりが無数の星のように瞬いている。


その前に、二人の影が重なって揺れていた。




「……エミリー」


「シュンスケ……もっと一緒にいたい……」




ソファから抜け出した二人は、まるで引き寄せられるように窓辺に立っていた。


エミリーは窓に手をつき、細い背中をわずかに反らし、振り向いてシュンスケを見上げる。


彼女の金髪が夜景の光を受け、かすかに輝くように揺れた。




「……すごく、きれいだ……」


「……違うよ……」


「え?」


「シュンスケが、私を、きれいにしてるの……」




頬を赤らめ、潤んだ瞳で囁くその声が、胸の奥を熱く締め付けた。


シュンスケは彼女の腰にそっと手を回し、背中を撫で、首筋にキスを落とした。




「んっ……ぁ……」




甘い声が漏れ、細い指が窓枠をぎゅっと握りしめる。




夜景の光に照らされ、二人の影はゆっくりと、しかし確かに揺れ始める。




「……エミリー、苦しくないか……?」


「だめ……もう、止められない……お願い、シュンスケ……」




彼女の腰に手を当て、そっと引き寄せ、体を預けるように重ねた。


窓に映る二人のシルエットが、夜景の中で一つに溶けていく。




「んっ……あっ……シュンスケ……!」


「エミリー……可愛い、可愛すぎる……」




彼女の背中を撫で、肩にキスを落とし、耳元で甘く囁く。


そのたびにエミリーは小さく震え、脚を震わせ、甘い声を漏らした。




「……好き……だいすき……!」


「俺も……俺もだ……!」




指を絡め、背中を抱き締め、体の奥で確かめ合うようにゆっくりと、しかし確実に求め合った。


ガラス越しに広がる夜景は、二人だけの舞台のようで、外の世界と彼らを切り離していた。




「……シュンスケ……見て、外の景色……」


「……すごいな……きれいだ……でも……」


「でも……?」


「お前の方が、何倍もきれいだ」


「……っ……ばか……」




彼女は小さく笑い、振り向きざまに彼の唇にキスを落とした。




「……シュンスケ、大好き……私、もう、離れたくない……」


「俺も……」




窓辺のガラスに、何度も何度もキスの痕がつくほど、二人は貪るように唇を重ね続けた。


息が上がり、肩が震え、額を寄せ合っても、まだ足りなかった。




「……ねぇ……最後まで……して……」


「……ああ……」




彼女を抱き締め、腰を支え、再び体を繋げる。




「んっ……シュンスケ……あぁ……!」


「エミリー……可愛い、可愛い……!」




部屋の中に響くのは、夜景を背景にした二人の甘い声と、心臓の高鳴りだけだった。


夜の帳が深まるにつれ、二人の影はますます濃く、熱を帯びていった――。




(続く)





ーーーーーーーーーーーーーー

【書籍化】

Amazonで販売中

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る