【2】
第11話
田舎の広大な畑の中心に立つ明らかに浮いたピンク色、顎ラインで切り揃えたショートボブヘアーの大人…つまりあたしを[何者]かと、不審者よろしくな視線を飛ばす8つの瞳。
『今日は特に手伝いも必要ないからのう…お、そうじゃ。せっかくじゃし、しずか。お茶でも用意してあげてもらえるかい?』
『うん。じいちゃん、何かあったら呼んでね?』
『おお。ありがとうね。みんな仲良く、寛ぎなさいな。』
それら全てにじいちゃんが目尻を和らげた後、颯爽と作業に戻ったのが約5分前。
「いつも、じいちゃんの作業、手伝ってくれてんだってね。ありがとう。」
「「「「…いえ…」」」」
「さあさあ少年たちよ、お食べ。お飲み。」
「「「「いただきます…((((誰?))))」」」」
畳敷の大部屋じいちゃん家の中心で、足が短く頑丈な木彫りのテーブルに人数分の湯飲みとお茶菓子を置き、あたし含めた5人でそれを囲む今現在、だ。
長方形の大柄なこのテーブルは、たぶん、18年前からずっとある代物だ。あたしが物心つく頃には、確実にあった。
テーブル下の床は、掘り炬燵式になっている。便利。
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