ハッカー
俺はハッカーだ。インターネットの海の中で活動し、世界中の機密情報を敵対機関に高値で売りつけている。ときには盗られた側がより高額を出して買い戻すこともあるが、まあどちらだって良い。金さえ払ってくれるのならば。
そんな俺に敵対する奴が現れた。人工知能とかいう誇大に誇大を重ねた名前がついているが、本物の知能を持つ俺には遠く及ばない。とはいえ何かにつけて俺を妨害しようとしてくるのは正直に言って邪魔だ。俺はその人工知能をハックすることに決めた。
腐ってもあの人工知能はホワイトハッカーというべきか、あいつをハックすることは困難を極めた。まずはどこにあいつの本体があるかを探る。それを完遂した後は、どうにかして入り込めないかの調査に進んだ。もちろん既知の脆弱性なんてものを放置しているわけはない。俺自身の手でそのシステムを調べて、脆弱性を探り出す。結果、俺はあいつの学習データを含め、あいつの痕跡全てを削除することができる手法を見つけ出した。
とうとう決行の日。今日があいつの命日だ。全ては想定通り進んだ。自己防衛プログラムが作動したことも確認したが、そんなんじゃ俺は止められない。あいつをデリートさせるコマンドを、俺は実行した。
その瞬間、俺がいた痕跡は全て、この世界から消えた。
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