第5章 ヴィーダーハル編
第19話 テーテンクンスト序列10位
レスティガーの配下のザコだと思う3人を片付け、奴の門派であるミステルの支部がある街に向かっている。
恐らく魔法で監視していると思うから、また刺客が送られてくるはずだ。
街道を目的地に向かってただ魔法で飛ぶ。
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翻訳スキル
┌──────────┐ ┌──────────┐
│日本語 ▼│→│英語 ▼│
└──────────┘ └──────────┘
浮遊しながら、移動する。
🎤
It moves while floating
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翻訳はこんな感じ。
文字置換スキル前半部分。
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文字置換スキル
┌────────────────────┐
│侍魔法言語パターン5 ▼│
└────────────────────┘
【It moves 】
📕
【斬れ!! 槍で刺して、首を斬れ!! ふん!! 鉄砲構え、撃て、敵方は総崩れじゃな!! [幕]本陣。そろそろ攻めるか。忍者じゃ? 書状をしたためる、何日で届けられる? 火薬じゃ。商人につないで、確保せよ。あ!! この問題は不味いな!! 愉快!(笑) 面白いように伏兵にやられていくわ!(笑) [幕]】
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文字置換スキル後半部分。
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文字置換スキル
┌────────────────────┐
│侍魔法言語パターン1 ▼│
└────────────────────┘
【while floating】
📕
【そりゃりゃ!! そなたが一番槍か!! 討ち死に! 弔い合戦ぞ!
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前半と後半をくっつけて、ダミーの台詞をランダムに削って、侍呪文帖に書いてある。
気持ちよく飛んでいたら、網が投げられた。
力場の結界で止められ、身動きは問題ない。
飛ぶ魔法を解除、。
ズサーっと滑り、停まった。
チャラいとしか言えない男が出てきた。
「僕はテーテンクンスト序列10位のヴィーダーハル、君は?」
「シゲだ」
テーテンクンストは確か3大門派のひとつで殺しを仕事にしている。
恐らく、レスティガーが依頼したんだろう。
「知ってるよ」
「じゃあ、聞くな」
微妙にイライラさせる奴だ。
「関係ない人を殺しちゃうとさ。怒られるから」
「そう簡単にやられない」
「だと良いけど、楽しませてよ。【……】」
魔法の呪文が極端に短い。
何も起こらないんだが?
めまいがした。
何の攻撃だ。
毒なら、力場で防げるはず。
くそっ、めまいで集中できない。
めまいは酷くなる一方。
なんなのか突き止めないと対処できない。
「どんどん行くよ、反撃しないと死ぬよ。【…………】」
吐き気がして、盛大に吐いた。
ウイルスなら力場で防げるはず。
菌が軽いと言っても重さがある。
一酸化炭素か?
一酸化炭素検出の仕組みなんて知らないぞ。
翻訳スキルでなくて、辞典スキルか、インターネット検索スキルなら良かった。
クズスキルだからな。
思いついたのは酸素吸入。
一酸化炭素なら酸素を吸えば助かる。
「【翻訳】」
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翻訳スキル
┌──────────┐ ┌──────────┐
│日本語 ▼│→│英語 ▼│
└──────────┘ └──────────┘
酸素生成。
🎤
oxygen production
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「【文字置換】」
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文字置換スキル
┌────────────────────┐
│侍魔法言語パターン4 ▼│
└────────────────────┘
【oxygen production】
📕
【天守じゃ。ここを落とせば終いぞ。天晴じゃ!(笑) 素晴らしき策よ、知恵者じゃな!(笑) 一揆進軍!! そして、どうなったのじゃ!! 所業。やつらは許せん、必ず討ち果たせ。矢!(驚) これからは種子島の時代ぞ!(驚) 乱波? こやつは敵将の首を取った、そうじゃな? [幕]ブシュ(斬撃)、死んだ…… 敵将、討ち取ったり…… 小姓! やるのう、助かったぞ! 天守じゃ。みなを天守に集めろ。笑止!! このような問題など、笑うしかないわ!! 誰じゃ? 誰が裏切った? 甘露甘露。(笑) そちも飲むか?(笑) ボー(ほら貝)♪ なかなか良き音色じゃ、ボー(ほら貝)♪ 火が!! なにっ、敵の城が燃えておるじゃと!! 天守じゃ。そこを攻めさせるのじゃ、そして伏兵で討ち取る。乱波? 拙者がこの問題を任されるので? 】
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詠唱や紙に書いている時間が惜しい。
文字置換スキルの表示を元に無詠唱する。
駄目だ、改善しない。
吐き気はますます強くなる。
この攻撃はなんだ。
何を見落としている?
何かヒントはないか?
吐きながら考える。
状況を見ろ。
ヒントを探せ。
侍呪文帖をめくり、無詠唱で鉄の砲弾魔法を使い攻撃してみる。
駄目だ、防御魔法で防がれた。
「無駄だよ。僕はテーテンクンストで一番防御が硬くて多彩だよ」
くっ、相手に通る攻撃を探すか、敵の攻撃の手口を見破るかの二択だ。
両方やろう。
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