プロハンが転生したら大昔に世界を滅ぼした「邪龍の娘」になったので…!?
ハル【ゆっくり実況者兼茶番劇者】
第1話 「輪廻転生」
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注意喚起:この作品は、ゲーム:「モンスターハンター」シリーズを最新作までプレイした後に読むことをお勧めします。
知らない人にもわかるように必要があると判断した場合には都度解説を入れますが、内容に大いに関わってくることをご承知ください。
以上の内容をご理解いただけたなら、ゆっくりしていってね!!!
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軽いキャラ紹介
モンスターハンターシリーズをこよなく愛し、入院してからの2年間でPS2でやるものを除いて全て遊んだ。太刀使い。
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これは、とある病院の一角にいた、とある少年の話。
陽翔「よしっ、ここで
優愛「あっ怯んだ!超高いれるよ!」
梨穏「じゃあそれに合わせて
陽翔「シビレ罠置くよ」
優愛「じゃあ麻酔玉投げる!」
陽翔「おっけー7分切り!」
梨穏「3人でこれはなかなかいいんじゃないかしら?」
優愛「私もプロハンの仲間入りかぁー」
陽翔「捕獲ありはプロハンに怒られると思うけど」
病院の角部屋で僕たちは、今日も明るく某人気ハンティングアクションゲームを遊んでいた。
2年前、僕は現在の技術では治すことのできない、原因の解明すらできない、
謎の病気にかかって、余命宣告をされた。
それからというもの、親は僕に死ぬ前に好きなことをとことんやりなさいと、病室にPCを持ってきてくれて、僕はそれで毎日毎日、病院の中で本来なら暇になっていたであろう時間を全てそのゲームに費やした。
僕の病気の研究が進み、人間間の接触による感染が発生しないと分かってからは、姉の梨穏と、妹の優愛がたびたびお見舞いと言う名目で、僕と一緒に遊んでくれていた。
彼女たちは行けない僕とは違い、学校があるのに。
あったとしても放課後、僕の病室に毎日決まった時間にやってきてくれた。
今日と同じように、笑いながらいつも遊んでいた。
だが、そんな生活も限界に近いことを、僕は医者から聞いていた。
どうやら、内臓の機能が急激に低下しているらしく、いつその症状が心臓で発症するかわからない、と言うことらしい。
もう一週間持つかどうかわからない、そんな話をされてから、ちょうど一週間経過したのが、今日だった。
いつものように、クエストをやりながら談笑していると、途轍もない眠気が、全身を駆け巡った。
優愛「次なんのモンスター行く?」
梨穏「歴戦王の汚いネロミェール行きましょ」
優愛「そんな呼び方されたらツナが可哀そうでしょ?」
梨穏「陽翔は、どうした…い?」
今にもベッドに倒れ込んでしまいそうな僕の体を、優愛が思いっきり揺さぶる。
優愛「お兄ちゃん大丈夫?昨日ちゃんと寝た?」
限界をむかえかけている体から、僕は精一杯言葉を絞り出す。
陽翔「ちゃん…と10時間…寝た、けど…今は…」
と、眠気に抗おうとしていると、姉ちゃんがその手で僕の視界を塞いだ。
視界が暗転して、背中に衝撃が伝わる。
薄れていく意識の中で最期に、
梨穏「眠いなら、ぐっすり寝なさい。」
という、姉ちゃんの愛に溢れた言葉が耳に届いた。
次に目を覚ました時、僕は冷たい石畳の上に寝転がっていた。
陽翔「こ…こは…どこ?」
陽翔「僕は…病室にいたはずじゃ…」
ゆっくりと周囲を見回していると、脳に直接響いてくるような、
そんな声が、その邪魔をする。
???「お前は、死んだんだ。もう戻ることは出来ない。」
死んだ。ずっと身近にあったはずの存在なのに、
僕はそれを信じることができなかった。何かの間違いだと思っていたかった。
何故ならば…
陽翔「僕がいなくなったら…姉ちゃんたちは…」
???「お前の姉と妹、天道梨穏と天道優愛は、とても悲しんでいたよ。」
陽翔「わかってるよ!!だって姉ちゃんたちは、優しいから。」
自分でも、冷静に思考できていないことがわかっていた。
それでもその感情は収まることを知らなかった。
陽翔「何のために僕に喋りかけるの?僕をどうしたいの?僕は今からどうなるの?」
と、矢継ぎ早に質問を投げかけたところ
???「まあいったん落ち着け。順番に答えていってやるから。」
と、言って声の主は僕の背後に姿を現す。
その人物は、肩のあたりから翼の生えている美人で、
???「一応自己紹介をしておこう。私は数多の世界の生命を司る神だ。」
神「まだ気持ちが落ち着かないのなら、ゆっくり整理するといい。大丈夫だ、時間は無限にある。」
と、その言葉で一度心を落ち着けた僕は
陽翔「名前とか…ないの?呼びづらくない?」
と、冷静にツッコミを入れようとして失敗してしまった。
神「それに関しては、神の名を明かしてはならない定めでな。好きに呼ぶといい。」
陽翔「じゃあ神様で」
神様「それは安直すぎないか?」
あきれた顔をしながら神様はそんな事を言う。
それから、神様はこれから僕がどうなるのかについて説明してくれた。
神様「…ごほん。お前は一つの命として、転生してもらうことになる。」
転生…というと、少し前に流行っていたようなことだろう。
待てよ…?ということは、姉ちゃんたちに会えるかも知れない…のか?
神様「可能性は限りなくゼロに近いが、不可能ではないな。」
と、僕の思考を読んでいるかのような、実際読んでいるのであろうその神様は、そんな事を言う。
神様「お前が今から何に転生するのかは、分からない。」
その発言に思わず僕は、
陽翔「は????」
と驚いてしまった。
神様がわからないのなら誰がわかるんだ…と、呆れていると、
神様「今からルーレットで決める!」
と、満面の笑みでそんな事を言う神様に
陽翔「は??????????」
と、キレずにはいられなかった。
神様「いやー人間の作る技術は優秀でね。」
神様「私たちの神器に負けずとも劣らない逸品も存在している」
神様「その一つがこれ、Webルーレットだ。」
神様がそんな世俗的なものを使っていることに驚いている僕を置き去りにして、神様は語り続ける。
神様「完全にランダムに選ばれる、というシステムは、なかなか作れたものではない。」
神様「結局、力の入れ方や回転数などを制御してしまえば結果を弄ることなど造作もないからな。」
と、その言葉に僕は、
それができるのは神様だけだろ。と、心の中で呟いた。
神様「いやはや、人間の発想力は恐ろしいものだ。」
神様「何故って、論理上でしか成立しないような話を、新しい世界を作ってそこで成立させるんだからな。」
僕が学校にまだ通えていた時に習った、等速直線運動や振り子の運動も、確か空気抵抗や摩擦が存在せず、重力だけが物体にかかる、ということだった気がする。
神様「完全ランダムというのは、なかなか成立させるのが難しくてな。どうしても、心理的に選びやすい場所が存在しているんだ。」
陽翔「で、早く回してくれない?」
人間の凄さを長々と語る神様に飽き飽きとして、そんなことを言う。
神様「もう少し語らせてくれよ…まあいいか。」
陽翔「ただでさえ僕の次の人生がそれで決まるんでしょ?ちゃんとやってよ。」
神様「ああもちろん、人間に転生できない可能性もあるからな。
というかそっちの方が高い。」
陽翔「は???」
神様「仕方ないんだ。命の数は全ての世界の合計が常に等しくなければいけない。」
神様「じゃないと、予算が足りないんだ…許してくれ。」
そうなった場合、転生して姉ちゃんたちと一緒に暮らすなんて夢のまた夢…
むしろ姉ちゃんに殺される可能性だってあるということだ…
いやそれはそれでいいのか?
神様「お前シスコンか?」
陽翔「兄妹愛が強くて何が悪い。」
神様「別に悪くはないと思うぞ…私は…」
と、明らかにドン引きしてるような顔を見せながらそんなことを言った。
神様「…はぁ。回すか。」
と、その運命の時は突然やってきて、
神様「お。」
と、一言だけ言った。
陽翔「どうだった?」
僕のその質問に、少し貯めてから
神様「お前には…太古の時代に世界を滅ぼした、「邪龍の娘」になってもらう。」
と、そんな言葉に、僕の本当に心の底から出た
陽翔「は?????」
という驚嘆の声があたりに響き渡るのであった…
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