私、人狼でした。
天箱
第1話 なんか生えた
朝
ふぁぁ..
え?なにこれ…
寝起きに鏡を見たら、灰色の動物っぽい耳が生えてました。
「なにこれ..!?モフモフしてる!?しかも動くし。」
顔を洗う前に、聞いてきます。
母「おはよ、
今宵「母さん!なんか生えてる!」
母「うん、なんか生えてる。」
今宵「なにこれ」
母「耳」
今宵「わかるわ!」
母「ついに生えたか〜。楽しみにしてた。」
今宵「わかんの!?」
母「狼の耳。母さん、人狼なの。」
するといきなり人間だった母の耳が私と同じような耳になった。
母「普段は隠してるけどね〜。今宵はできない?」
今宵「できないよ!」
母「まぁ、私、純系だからな。気にすることはないよ。普通の人間と変わらないし。」
今宵「ちょ!父さんはこのこと知ってんの!?」
母「お父さんも知ってるよ。てかあんた学校遅れるよ。」
今宵「休む!」
母「成績悪いからダメ。頑張れ高校生。」
移動中です...
まじ邪魔。なんかすっごい気持ち悪い。
覚えてろあの、狼女!
なんか、すごい目線感じるし、風があたる感覚がするし、これ動物の耳なら、耳になんかあったら獣医行くってこと?まじ、やだ。他の動物と診てもらうってこと?恥ずい。
そろそろ学校に..
「お!こよち〜!なにそれ!新たなオシャレ!?」
ふざけんな、準赤髪ロング..
河本 梨花。結構陽キャ。でも誰にでも優しい。しかし、私は睨みつける
今宵「うぅ..」
梨花「うわ〜ぐわっ!って顔してるよ。」
今宵「目が覚めたら生えてた。」
梨花「かわいいよ。ふわふわしてて。」
教室前。リカも一緒のクラスだけど...入るの緊張すごいな。
リカ「こよち〜不安?」
コヨイ「大丈夫だよ...(内心無理!)」
手をかけて。ドアを開ける瞬間...
バン!
ドアが外れるくらいの勢いで、開いた。
え?今の..私?
リカ「強!?どした?」
コヨイ「えぇ..?」
困惑ばかり。
クラスメイト「今の、香月?」
「てか、香月、耳変じゃね?」「どうなってんの!?それ!」
リカ「朝起きたらついてたって。」
とりあえず、みんなに自己紹介しよ。耳生えてたら誰かもわかんないだろ。
コヨイ「えと、
クラスメイト「え?」
そりゃ困惑ばかりだろ。とりあえず席座ろ。
リカ「朝からぐったりしてるね〜」
コヨイ「そりゃそうだろ。」
リカ「尻尾ないの?」
コヨイ「やめろ、探すな。」
リカ「ピクピクしてるよ!かわいい〜」
コヨイ「痛っ!耳さわんな!」
よくわからんけど、すごいだるい。注目感じてるからなんだろうな。力強くなったのもこの影響かな。
リカ「なんの耳なの?」
コヨイ「狼らしい。うちの母さん人狼なんだって。」
リカ「へぇ〜。珍し。」
コヨイ「なにその反応。」
リカ「いるとは知ってたけど本当にいるんだね。」
コヨイ「うん。それで、私は人狼と人間のハーフらしい。」
リカ「それは人人狼ということか。」
コヨイ「なにそれ。」
仲良いから許すけど、正直話したくないな。
ホームルーム
先生「香月どした?それ。」
コヨイ「生えてました。」
先生「どうする?切る?」
コヨイ「神経通ってますから!しかもこれ本物の耳!」
先生「わかってるって〜。」
担任はめんどくさい男の先生。
先生「後で話すことがあるから〜」
コヨイ「なんでしょう?」
先生「なんで今その耳が生えたかわかる?」
コヨイ「知るわけないじゃないですか。」
先生「そりゃそうか。香月の母さんは人狼って知ってたんだ。それで、俺、理科教師じゃん。たまに、生物で新たに見つかった種族として人狼が取り上げられるわけ。ごく一部の地域に存在してて、人と共存するんだけど、昔から人狼は悪い生き物として、見つけ次第、殺処分されてきたんだ。」
コヨイ「何ともグロテスク。」
先生「それで最近は、その考えが間違いで、全て悪いものじゃないってなったの。その進化の過程でね。子供の人狼は、まだ器官が未熟だから、人間に擬態できないの。それで、子供の頃は完全に人間の姿で過ごすんだ。それで、香月も人狼としての器官が成熟したから耳の特徴が出たってわけ。」
この先生話長い。めっちゃ楽しそうに話してる。てか、人狼の器官が成熟?なんか気持ち悪い...
先生「まぁ、困ったときは頼りにして。」
やだなこの先生頼りにするの。
まぁ、それなりに頑張るしかないか。
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