第12話 説明


「お前らな、1週間は謹慎なんだろ?」

「うん、今度助けてくれたその男の人連れて来いだってさ」

「あ、それ俺ンチもお願いね」

「まぁ、俺の家もそうだけどさ」

「なんで俺が挨拶に行かないといけないんだよ!」

 ただでさえ色々と問題があるのに、

「そりゃ、大人だから?」

「そうそう」

「ハルしかいなかったし」

 あーもう、こいつらは!

「はぁぁぁ、こっち帰ってきたらめんどくさいなぁ」

「それよりネア達可愛くなったね」

「しょうがないだろ?あのままでいるわけには行かないんだから」

 本当に俺も若かったらよかったのに。


 嘆いてもしょうがないか、長くなった髪をまとめて、

「おら、いくぞ」

「おし!んじゃ俺ん家から」

 とコタロウの家から行くことになった。

 3人は留守番させて、4人で向かうと、

「コタロウ!あんた抜け出して!その人は?」

「初めまして、私、後藤春ゴトウハルと申します」

「あぁ、貴方が例の?」

「そうだよ。助けてくれて一年ずっと一緒だったハル」

「こら!ハルさんでしょ!まぁ立ち話もなんですから」

「あ、すいません」

 と中に入れてもらい話をすると、

「この子はダンジョンでどうでしたか?」

「勇敢でしたよ、私も助けられましたしね」

「そ、そうですか!」

「はい、なんとか4人で攻略して出て来れました」

 と言うとお母さんの目の色が変わる。

「コタロウ!攻略したのかい?」

「まぁね」

「こりゃ大変だ!」

「どうしました?」

「まだ、ダンジョンの攻略者はいないんですよ!それが自分の息子だなんて」

 それはまずいな。

「お母さん、それは秘密にしといたほうが」

「え?なんでですか?」

「私達はまだいいですが、お子様達の顔が知られてしまいます。そしたらマスコミも多くきてこの一年のことを根掘り葉掘り?」

「そ、そうね。そうだわ、あんたもこのこと秘密にしなさいね!」

 とお母さんは分かってくれたようだ。

「分かってるって、だからハルを連れて来たんだし」

「だからハルさんでしょ!本当にこの子は」

 と他の話もお母さんは聞いてくるのでなんとか抜け出し、家から出ることができた。


 ようやく次のエリナのところに行く。

「お母さん?」

「あぁ、帰って来てたの?そちらの方は?」

「初めまして、私、後藤春ゴトウハルと申します」

「まぁ、とりあえずここではなんですから」

 とリビングに上がるとソファーに座り、

「で?この子のスキルは?」

「はい?」

「あ、私はスキルを研究しているものでして」

 名刺を見ると確かにスキル研究所と書いてある。東堂詩織トウドウシオリさんというのか。 

「お母さん?スキルは誰かにしゃべるものじゃありません」

「そうですが娘のことですよ?」

「娘さんのスキルは特殊です。それを研究するんですか?それは親のすることですか?」

「……すいません、ではみなさんのスキルは?」

「お母さん?」

 エリナが見かねて声を荒げる。

「だって特殊だったら研究したいじゃ無い」

「だめ!お父さんにも昨日言われたでしょ!」

「……はい」

 ということでエリナの家もなんとかなった。


 最後はタクミの家だ。

「あらあらまぁまぁ、こんなに大勢で」

「申し訳ありません、私は後藤春ゴトウハルというものです。そちらのタクミ君と先日やっとダンジョンを抜け出てこれて」

「あぁ、あなたがタクミやみんなを先導してくれた」

「ま、まぁ、そう言うことですね」

「ありがとうございます、ここじゃなんなんで中に入ってください」

 とリビングに通されると、

「うちのタクミがいなくなった時はどうしようかと」

「私達も気づいたら4人でダンジョンにいて、助け合ってどうにか出てこれたので」

「本当にありがとうございます。で、タクミの髪が青いのは?」

「あはは、これは染めただけなので黒に戻せますよ」

「そうなの!あんた、ダンジョンでなにしてるのよ」

「ぼ、俺が何しようが勝手だろ!」

「まぁ、僕っていつも言ってたのに男の子になっちゃって」

 どっと笑いがおこるとタクミがへそ曲げた。

 タクミの家もなんとかなったな!


 はぁ、それにしても疲れたが3人とも親に愛されてるな。

 

 しかしダンジョンかぁ、ちょっと調べないとな。

 みんなと別れて家に帰ると3人が「おかえりなさい」と言ってくれる。

「ただいま、っと3人のこともあったな」

 3人に戸籍を作るのも一苦労だしな。

 と言って無いものは作らないといけないしな。

 まぁ、まずはダンジョンのことだな。


 一年前にできたダンジョンからはモンスターが出て来てその時は大変な騒ぎになったらしい。自衛隊が出てモンスターを倒すと消えてなくなるので、出て来た穴を探索したら迷路のようになっていて、モンスターは倒すと魔石になることがわかった。

 魔石は高密度エネルギーの結晶体であると分かり、

 この時点でダンジョン庁が作られ、全国で見つかるダンジョンにギルドという管理施設が作られた。

 冒険者資格は18歳からとれて、ギルドに登録してダンジョンに入れるようになる。


 俺たちの場合、Dダンジョンカードも取らずダンジョン攻略をしたので、まずはDカードを取るところからだな。

 他の3人も取れればいいのだが、

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