第2話 有翼種の魔物の胸筋は凄い

やあ、また会ったね旅人さん。

ん?その腕の傷はどうしたんだい?大丈夫?


……ふむ、翼の生えた悪魔と戦った時の傷、か。

軽傷で何よりだね、ああいうのって何故か爪が綺麗に尖ってて、

腕力に任せて敵を切り裂いて攻撃するんだろう?

武器になるとはいえ、爪を鋭く保つために手入れするとか

人間に近い美意識をわずかながら持っているのかも知れないね。


ところで、翼を持つ動物と言えば身近なもので言えば鳥になると思うけど、

鳥って空を飛ぶために人間で例えたら尋常じゃない程に

胸筋が発達しているらしい。

ペンギンも、大型の者があの可愛らしい翼でビンタしたら、

人間の骨くらいなら折ることが出来る、という話もある。

それくらい、翼を持つ者の胸筋は半端ないのだ。


君がもし、今後翼を持つ者と相対する時があるならば覚えていて欲しい。


奴等の胸筋は半端なく硬くブレストアーマーを装備してるようなもので、

奴等の発達した筋力から放たれる拳は世界級ボクサーのそれ以上である。

これからは距離を取って下半身を狙って攻撃すると良い。


ではご静聴、ありがとうございました。


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